生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

ステント入れ替え画像について

2014-05-09 12:03:07 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
胆管狭窄に対するステント入れ替えも無事終了し、職場復帰となりました。

発熱もなく、体調は以前と同じ状態に復帰しました。

入れ替え時の画像がありますので、簡単に説明してみます。



 これが、今回詰まってしまったステントを内視鏡から見た写真です。十二指腸から乳頭部(胆汁・膵液が十二指腸に出るところ)を見ています。



ステントの先端に黄色いかすが詰まっているのがはっきりとわかります。これが食物残渣といって、毎日食べている食べ物が十二指腸を通る時に、少しずつ出入りし、かすとなって先端をふさいでしまっています。

2週間前にも、悪寒発熱が一過性に出たことがありましたので、その時にはふさがった先端が、腹圧等で再開通し、胆管炎が改善したのかなと考えています。

この先端からガイドワイヤーを通し、前回のERCPの時のように、造影して狭窄部を確認後、バルーンで拡張を行い、前回よりも短くて、返し(ステントが落ちないような引っかかり)の弱いものを留置し終了となりました。

この写真はステント入れ替えが終了後、同じアングルで撮影した写真です。いぼ状に隆起している乳頭部からステントが出ていません。この状態だと食物残渣によるつまりの可能性が低くなります。




この写真は、つまったステントの位置を確認するために撮影した腹部X線写真です。



黄色の矢印が狭窄部にあたりますが、前回入れ替え時と比較して抜けはないのですが、ステントのしなりがなくなった分、十二指腸に先端が出てしまったのだと思います。

この写真は入れ替え後のX線写真です。黄色い矢印よりも、肝臓側に長めに挿入されています・返しも少し軟らかいものを使用しています。



このままずーっと、つまらないといいのですが・・・・

狭窄部はバルーンで容易に拡張出来るそうで、このままステントを抜いてみることも考えているようです(メンテナンスフリー:うれしい)。

来週外来で、採血とX線写真で位置確認予定です。

入れ替え翌日

2014-05-01 22:41:37 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
 入れ替え直後は絶飲食で、補液と抗生剤の点滴を行い、採血結果で膵炎が起きていないことが確認できれば、水分が飲めるようになります。

そのまま、夜はぐっすりで、以前までは必ず発熱していたのですが今回はまったくなし(^^)v

肝臓のところに重みのみ感じていました。

朝起きると、肝臓の重みは少し改善し、熱もなく、少し期待はずれ(よい方に)でした。

採血結果でも、CRPは11から1へ低下し、肝機能も変化なし、ビリルビンも2台で落ち着いていました。

昼より食事も開始となり、なにもなかったような感じ・・・

明日退院となりました。

皆様おさがわせいたしました、検査の画像などは後ほどアップします。

ステント入れ替え終了しました

2014-04-30 20:45:01 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
昼頃に、コールがあり透視室へ。

いつもお世話になっている、内科の先生が準備をされていたので、軽く会釈。

透視台にうつ伏せになり、酸素の鼻カテを着け、血圧計・酸素飽和度のモニターなどを着けスタンバイ。

プレセデックスとプロポフォールを使用し鎮静化・・



目が覚めると終了していました。

病室へ戻ると眠気が強く、ぼーっとした感じ。

いつもと同じだと思っていましたが、みぞおちにずーんと重い違和感。

何だろなーと思いながら、眠りにつきました。


3時間後に採血して膵炎も無いことが確認できたので、水分補給可能の許可。

眠気もとれて、トイレ歩行も可能。



主治医の説明があり、古いステントが少し抜け気味で、十二指腸に顔を出していたので、食物で細くなっていたようです。
そこから逆行性に感染を起こして胆管炎となっていたみたいです。

古いステントを抜くときに、なかなか抜けず、ワイヤーが切れたりかんしでつかんで引っ張ったりしてとったようです。それでいつもは感じない重い痛みがあったようで、納得できました。

発熱もなく、順調でしたので、採血結果が改善していれば退院予定です。
 

入院4日目

2014-04-28 21:21:35 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
抗生剤も効いて効いてきているようで、発熱は改善しました。

身体の症状も全くなしで、夜もぐっすりで、朝も5時に起床となりました。写真はその時に撮影した朝日です。



こうなると、病院生活が苦痛となってきます。

天気も良くゴールデンウィークでもあり、主治医に相談して、外泊を頂きました。

家に帰って、普通に夕食を食べれることが幸せです。

採血結果は、CRPが11まで上がりましたが、5まで低下しました。

後は、30日のERCPでステント入れ替えを待ちます!

入院3日目

2014-04-27 23:32:27 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
 抗生剤の効果が出てきて、節々の痛みや悪寒はほとんど消失し、体温も37度5分以下となり、すんごく楽になりました(^_^)/。
明日採血して抗生剤の投与継続と、点滴の継続などを判定する予定です。症状をみると、かなりの改善が認められていますので、採血結果も良くなっている事を期待しています。

点滴も終了するようなら、4月30日のMRCPまでイベントが無いので、外泊させてもらおうと思っています。

右前腕部の静脈ラインもつまり気味なので!

現在、ヘパリンでロックしているところです。

MRIエラストグラフィー

2014-04-27 16:58:58 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
 発熱も落ち着いたので、前回のステント入れ替えの時に行ったMRIで肝硬変の進行度を評価できるといわれているMR Elastography(エラストグラフィー)を紹介したいとおもいます。


 生体肝移植を受けられる方のほとんどは、肝硬変が重症化している方だと思います。原発性胆汁性肝硬変などの先天性疾患や、ウィルス性肝炎等の後天性の慢性炎症により、肝臓に繊維化が起こり肝硬変に移行していきます。正確な繊維化の程度は”肝生検”を行い、病理学的に評価されていましたが、侵襲的な検査であるがゆえの出血や胆汁漏のリスクがありました。

 何よりも、おなかに針をぶすっと刺すのが怖いです・・・私が・・・何度やっても


 そこで、非侵襲的な肝硬変の程度を調べる方法についていろいろ考えられてきています。

1)採血でわからないか?
 血清マーカー(ヒアルロン酸、Ⅳ型コラーゲン)、血小板数:あまり正確ではない!

2)機器を用いた肝硬度測定による線維化判定
物質の硬さと波の伝搬速度の関係をみると、繊維化の進んだ肝臓(硬い物質)と正常の肝臓(軟らかい物質)を比べたとき、硬い物質の方が波を早く伝える性質がある事がわかっていました。そこで、外来で行われている超音波(エコー検査)を使用した方法が開発されました。針を刺す事もなく合併症もなく、痛くもありません。しかし、肝臓全体まで音波が届かないため、お腹の方の肝臓の評価はできますが、背中の方の深いところの肝臓は検査できませんでした。
 そこで、MRIを用いて肝臓の弾性率を測定して肝臓の硬さを測定する方法が開発されました。それがMR Elastographyです。1995年頃に原理が発表され、2009年にアメリカで臨床実験が始まり、2010年に国内でも臨床実験開始・2012年に日本で発売開始となっています。


 MRIを撮影するのと大きな相違はありませんが下のような振動を発生するパッドを肝臓の前あたりの腹部にしっかりとバンドで圧着します。



 これは、室外のコンプレッサーから空気を送り込み細かな振動を発生することができます。これを振動させると、けっこう大きなバイブレーションを感じ、初めての方はびっくりするかもしれません(私はすんごくびっくりして、心臓が止まるかと思いました・・・びびりですので・・)。その状態でMRIを撮影し処理をかけると、波の形(波の伝わる早さ)が画像化され以下のような絵になります。波打っていますね!波の間隔が細かいと遅い波(軟らかい)間隔が延びてくると早い波(硬い)となります。最初に、その時に撮影したMRI写真を示します



次に移植された肝臓の輪郭(黄)と、ずーっと拡張している胆管(緑)とその領域(オレンジ)を示します。



次は、パッドから振動派を流して撮影した、波の画像を撮ります(黄は肝臓の輪郭)。



 これに、計算を加え波の点播速度から肝臓の硬さを計算すると以下のような写真となります(黄は肝臓の輪郭)。サーもグラフと一緒で、寒色系(青)は硬度は低い部位で暖色系(黄・赤)は硬度の高い部位に相当します。拡張部の周囲肝の硬度がきれいに上がっているのが解ります



 以前から、拡張していた部分の肝臓については、興味があったのですが、その部分のみ肝臓が硬いので、機能低下を示唆している結果であり納得できました。アシアロシンチなどで、残りの肝細胞量などと合わせればおもしろい結果が出るかもしれません。

以上です。

入院(何回目?)

2014-04-27 09:10:50 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
4月25日 病院を受診し、外来にいったところ、受付の方に入院手続きをしてくるようにいわれ、その窓口に。

入院誓約書・病衣の貸し出し申し込み書・保証人確認書などを相変わらず何回も住所・氏名・電話番号を記入し、入院の手引きの冊子をいただき番号札を渡され待合椅子で待機。

いつもだとここで1時間以上待つことが多いのですが、連休前で入院数が少ないためか10分ぐらいで呼び出しがかかり、現在飲んでいる薬剤の在庫を全部提出し、個人情報が間違いないかをチェック、今度は病棟から迎えの助手さんが来るのを待ちました。

ここでも30分ぐらいかかることが多いのですが、やはり早めで10分ぐらいで病棟へ。

しかし、病室の清掃などが終了していないとのことで、パントリーで待機。

担当フロアーの婦長さんがご挨拶。何度か入院しているので「また、よろしくお願いします」と挨拶。

お部屋に案内され、準備をしていると採血と点滴の準備が始まりました。




細胞外液(ソルデム3Aが500ml×2本:写真の大きい方の袋)
抗生物質(セファジジム 朝夕 2回:写真の小さい方の容器)

が開始となりました。セファジジムは昔のモダシンという抗生剤のジェネリック薬です。開始時に鼻に消毒液のようなにおいが一過性に感じますが、特に問題ありませんでした。造影剤や点滴ラインをつまらないように使用するへパフラッシュなども最初に、同じようなにおいを感じます。

医療関係者は、一般の患者さんよりも心配性の方が多いので(私もそうでした)、このにおいで身体に変化が起き始めるのではと想像して具合が悪くなる方があるそうです。


入院すると、悪寒を伴うような発熱は落ち着き、なんかオオカミ少年の気分になってしまいました・・・(夕方に38度5分まで)。

夕方に主治医の回診があり、来週の水曜日に入れ替えしましょうと方針が決まりました(連休中であり、内科の先生にかなり無理を言ったそうです。すいません・・・)

この週末は、補液と抗生剤の治療のみですので少し退屈です。翌日には悪寒は認めず高くても38度までの発熱に落ち着いてきました。

発熱は続く

2014-04-25 23:27:34 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
4月24日になり結構すっきりとした、寝覚め。

やっぱりインフルエンザ?


朝飯を食べて(隔離は終了)、滅多にみることのない午前中の情報番組を見ていると


腰から足の骨がギシギシと痛みだし、手の甲の指と指の間の骨にも同じような症状が出て、イヤダナーと思っていると、ガタガタ震えがきて寝室へ直行し布団にくるまり1時間。

ピッピッと体温計をはさんでみると、「ハーッ 39度・・・」

ロキソニン飲んで、汗をかいて「ダメだ、つかいもんになんねぇ」

再び外科に連絡し4月25日の予約をとっていただきました(たぶん、そのまま入院になる予定)。

その夜にも、また同じ様に39度の発熱。熱が下がれば、普通の人になるのですが、悪寒から解熱までの3時間は使いもんになりません!

めでたく翌日入院となりました。

関係各所方々には大変ご迷惑をおかけしますm(__)m

またまたの発熱(T_T)

2014-04-25 13:33:14 | 胆管狭窄の治療(移植後6年目)
皆様、お久しぶりでございます。

発病から6年経過の時期になりましたが、題名の通り熱で苦しんでいます。

4月に入ってから、散発性に全身の関節痛と共に熱がでてきましたが、大体1日で改善していたので、「かぜかな?」程度で過ごしていました。

しかし、4月22日の外勤の昼頃から、関節痛が出てくると・・・

部屋の空調が止まっていたせいか、何となく寒気を感じ始め、周りのスタッフに「今日は寒くね?」と言ったところ、「何言ってんですか、暖かいぐらいですよ」と返され・・・


これって・・・熱がでるときの前兆である悪寒?

昼ご飯の時に、ロキソニンを飲んで、午後を乗り切ろうとしましたが、関節痛は悪化し、ふるえも出てきました。


この頃インフルエンザB型が学級閉鎖になるぐらい流行っていたので、貰っちゃったかな程度で構えていたのですが、悪寒まででると仕事にならず1時間早退させてもらいました。

家に帰ると悪寒は悪化しベッドに入り布団を掛けて、震えが収まるまでじっとしていました。

1時間もすると悪寒も収まり、今度は暑く感じてきたので体温を計ると「39度」でした。


この時点では、まだ、インフルエンザBの可能性を信じていたので、子供たちから隔離され、寝室に閉じ込めで氷枕を相棒に一晩過ごしました(T_T)。


翌朝も朝から熱が下がらないため、仕事は休ませていただき外科の外来の受付さんに電話をして、午後の予約を取っていただきました。


受診して、採血・腹部写真・インフルエンザ検出キットを受けたところ、インフルエンザ検出されず・腹部写真でステントずれておらず・採血ではCRPが8と高い以外には肝機能や胆管系酵素には変化なしでした。


手持ちに、恒例のクラビットがありましたので、それを内服し様子をみましょうということになりました。


早速、内服し家にいるとまた悪寒が出てきて39度・・・
氷枕を相棒に一晩過ごしました(T_T)。