中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

ジャパンC(GI)回顧

2007-11-26 22:52:38 | 回顧
 このブログを始めて2年半の月日が流れました。この間、いろいろな人に出会い、競馬を趣味として思う存分堪能してきました。始めた頃に比べると、自分なりに競馬の予想がしっかりできるようになったと思います。しかし、日々考えさせることばかりで競馬の難しさを痛感しています。
 現在は大学4年という比較的時間に余裕がある立場で、競馬に打ち込む時間はたっぷりあります。自分の予想のスタイルとしては、徹底してレースVTRや調教映像をチェックして、馬の特徴を掴むことを心がけています。裏を返せば時間に余裕がある今だからこそできるスタイルだと思います。
 しかし、競馬記者を断念し、某メーカーの営業として働きます。確実に競馬に費やす時間は減るでしょうし、一年目となる来年はほとんど余裕がないと思います。
このブログは「中央競馬徹底研究!」というタイトルで、徹底して競馬の研究をしてきました。ですが、来年からはそれができなくなります。
 あくまで暫定ではありますが、今年いっぱいでこのブログを閉鎖しようと考えています。大学生活においてこのブログは凄い大きな存在でしたし、それを閉鎖するのは心残りであります。なかには、毎日訪れて頂いた方もいたと思いますし、アクセス数の多い時や激励のコメントを頂いた時は本当に嬉しかったですし、モチベーションがアップしました。今まで本当にお世話になりました。
 その分、学生生活最後の有馬記念は競馬暦8年で培ったパワーを全て発揮させます 期待してください
また、訪れた方でコメントを頂けたら嬉しい限りでございます。残り1ヶ月、ご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます

【馬場】Cコース。2開催の最終週で、かなり内が荒れてきている。

12.9 – 10.7 - 12.0 - 12.3 - 12.2 - 12.7 - 12.8 - 12.6 - 12.2 - 11.3 - 11.1 - 11.9=2:24.7

【展開】典型的な逃げ馬不在のレース。5番枠から果敢にチョウサンがハナ。だが、1角ですぐに流れは落ち着き、1000㍍通過が60秒1。その後も3角まで12秒7-12秒8-12秒6と超がつくほどのスローペース。直線を向いての切れ味勝負。通ったコース、仕掛けが明暗を分けた。

 鞍上の岩田は目頭を熱くし、何度も体全体を使って喜びを表現。前走の天皇賞で不利に泣いたアドマイヤムーンが、上がり3F33秒9の末脚で雪辱を果たした。岩田はこれが東京での初重賞制覇となった。4番枠から好発を決めてスッと好位へ。だが、直後のゴール版付近で外からチョウサンに被されると、気負った走りになる。1角でも落ち着きを取り戻すことができず、鞍上の岩田が懸命になだめる。かなり体力を消耗してしまう。向こう正面から3角にかけて一気にレースの流れが落ち着き、外からドッと他馬が押し寄せる。これを終始、経済コースを通ってロスのない追走を見せる。そして、勝負の明暗を分けたのは3、4角の捌きにあった。ここで岩田はグッと手綱を引っ張り、流れに合わせて動くのではなく、ポディションを落としてまで脚をタメた。直線を向いて楽な手応えのまま先頭に並びかけると、ラスト1F地点で単独先頭に。一瞬の爆発力でグンと突き抜ける。最後は2着馬に詰め寄られるも、僅かに凌いだ。一度使われて馬体に張りが出て良化。流れが落ち着き、先団のインという絶好のポディションに岩田の冷静な騎乗。すべてがうまくいった。残念ながら有馬記念には出走せず、このまま引退とのこと。いい産駒に期待したい。

 前走の天皇賞は距離不足に泣いたポップロック。2番枠から少し気合いを付けて先団へ。スタンド前から1角にかけて少しゴチャついたために、若干掛かり気味になったが、2角ですぐに平静を取り戻し、スムーズに4番手のインで流れに乗る。大トビで本当に府中では気持ち良さそうに走る。4角での手応えは絶好で、鞍上がどこに進路を取ろうか選択できるほど。除々に外めに意識を持ち、直線入り口の坂上でフサイチパンドラの外にできた僅かな隙間に突っ込む。左ステッキが入り、大きなフットワークで一完歩毎にジワジワと迫る。勝ち馬には一瞬の脚の差で直線半ばでは突き放されたが、特にゴール前の末脚は強烈で、アタマ差及ばなかったものの、ゴール前の脚色は完全に勝っていた。33秒台の切れ味勝負にも対応できているように、地力を強化している。小回り有馬記念は適性条件とはいえないが、2500㍍の距離は魅力。

 1番人気に推されたメイショウサムソン。下見どころから落ち着き払った姿で貫禄十分の雰囲気が漂っていた。道中は緩い流れのなか、中団のイン追走。鞍上との呼吸はピタリで、完璧な追走姿を見せる。だが、ここからの仕掛けが致命的になってしまう。向こう正面中盤で外めのポディションに取り付くと、3角でも大外に進路を取る。しかし、ここでレースの流れが極端に緩み、馬群がギュッと凝縮。サムソン自身は馬6頭分、外を通らされてしまう。結局、4角から直線入り口にかけても大外を回らされる。直線を向き、良い脚で追い込み、上位争いに加わるも、ゴール前で脚色が鈍り、最後は止まってしまった。武豊としては、2開催後半の内の荒れた馬場を通ることを回避してかったのと、外を通っても勝てると馬の力を信じていたのだろう。結果的にこの自信が裏目に出てしまった。上位2頭とはかなりのコース差があった。33秒台の切れ味勝負というのもやや分が悪かったか。

 右寛ハ行でエリザベス女王杯を取り消したウオッカ。その後、陣営の懸命な努力で出走に踏み切った。下見どころから一線級牡馬にも屈することなく堂々とした姿。ゲート入りを嫌がる他馬にも動ずることはなかった。11番枠から好発を決めるも、四位がグッと手綱を抑えて最後方まで位置取りを下げる。課題だった折り合いはピタリと付き、気持ち良さそうな道中の追走姿。3,4角での手応えも十分のまま、直線はダービーと同じく馬場の3分どころに突っ込む。だが、ダービーでは馬群がバラけて進路がスッと開いたものの、今回は前がビッシリと壁になり、進路がない。仕方なく、残り2F手前で大外に持ち出す。そこからグングンと加速し、一時は一気に佐差し切ろうかの勢いだったが、最後は脚色が一緒になってしまった。 それでも、超スローの先行、イン有利の流れを、最後方から大外へ持ち出すロスがありながら僅差の競馬。メンバー最速の脚力は負けて強しを物語るものだった。やはり、左回りで右手前の爆発力を生かす競馬が合っている。

 大外枠に入ったデルタブルース。大型馬の叩き良化型らしく、休養明け3戦目でデキは万全だった。道中はスッと手綱を無理に押すことなく好位の外めへ取り付く。この辺りは、前走でブリンカーを着用し、自らハミを取りに行くようになった成果。終始、大きなフットワークで余裕十分の追走。道中は勝ち馬を見ながらの形。3.4角で極端に流れが緩み、4角から直線にかけて一気に加速する流れ。ギアチェンジの鈍いデルタにとっては辛い流れ。案の定、ズブさを見せて直線入り口で他馬と接触する。だが、直線で戦意を喪失することなく、一完歩毎にジワジワと詰め寄り、最後まで脚色は乱れなかった。33秒台を要求される流れではこれが精一杯だが、道中の追走姿、直線で見せた息の長い末脚は光っていた。

 チョウサンはスタンド前のホームストレッチでフサイチがハナを主張したが、それを内から果敢に突いていった。軒並み緩いラップを刻み、1000㍍通過が60秒1。明らかなスローペースで、更にそこから12秒7-12秒8-12秒6と流れが緩む。逃げるのが横山典で、番手が若手の松岡。無理に競りかけることもなく、チョウサンの思惑通りのペース配分だった。直線を向き、スッと右手前の替え、独特の前脚のフォームから馬場を強く叩く走法で粘りを見せたが、最後は力負け。横山典は「馬場が悪くチョウサンには向かなかった」と。開幕週のパンパン高速馬場でこそのタイプ。

 フサイチパンドラは目下絶好調。この日も激しくイレ込むことなく落ち着いていた。12番枠から行き脚がついてハナを主張する。だが、ゴール版付近で内からチョウサンが競りかけてくる。無理に競りかけることなくスッと3番手の外に控える。ムキになることもなく終始、スムーズな追走姿。流れの緩んだ3,4角では抑えるのに苦労するほどの抜群の行きっぷり。直線を向き、坂上では馬任せでスッと加速して先頭へ。オッと思わせる場面を作ったが、坂を上りきった残り300㍍付近で脚色が鈍り、最後は完全に脚が上がってしまった。少し距離が長かったか。

 インティライミは意外なほどの惨敗。下見どころから発汗が激しく、少し気合いが乗りすぎていた。攻めをハードにやり、久々の長距離輸送が影響したか。道中は終始、後方のインで前のメイショウサムソンをマークする形。ハミを噛み過ぎることなく、折り合いは付いていた。3角で進路を少し外に取り、馬群のなかに取り付く。スムーズに馬場の大外へ持ち出し、残り2F地点ではメイショウサムソンに続くかの脚色。だが、そこからの反応が全くなく、突き放される一方。惨敗に終わった。意外すぎる。久々の長距離輸送で精神的にゆとりがなかったのか。