
昨日の夕刊(日経)で、「男性学」を専門の、社会学者の田中俊之さんの「読書日記」を読んで、
「普通に送れる人生」について考えさせられた。
ヒゲ男爵の山田ルイ53世さんの「ヒキコモリ漂流記」を読んでのコメントでした。
戦後復興、高度成長経済を背景に、進学競争、就職を経て、我々男は、40年にわたって働き続けるのが
「当たり前」だった。
その頃女性は、永久就職ということで、馬車馬と結婚することで、「寿退社」」が流行していた。
男の「当たり前」人生に、息苦しくなったヒゲ男爵さんは、中学2年で「ヒキコモリ」に。
再チャレンジが難しい日本社会の現実に直面した男爵少年は、絶望、幾度となく深刻な状況に陥った
「まともな社会とは、ナンバーワンやオンリーワンになれなかった何の取り得もない人が、『ただ生きて
いても責められることが無い社会』ではないか」
と、幾度となく味わった苦境を乗り越え、苦境を笑いに変えて綴ったのが、「ヒキコモリ漂流記」。
日々、仕事に追われる中高年男性に、「普通の人生」を顧みる貴重な視点を与えている、と結んでいる。
多感で、反抗期の子供達に悩む妻をしり目に、日曜日も、「仕事だ」と組合対策に奔走していた頃を思い、
「普通の人生」では無かったなあ、と、顧みるが、当時は、「俺がやらねば」と、熱に浮かされたように、
頑張った自分が、現在の自分の元になっていることも否定したくないなあ、とも思う。
「人は、生まれる時を選べない」。
戦争で若い命を失わなければならなかった時代に生まれてしまった先人達の苦悩、馬車馬みたいに働いた
我々世代の苦悩、『ただ生きていても責められることが無い社会』もアリではないか、と苦悩する現代を
生きる世代。
いずれにしても、「普通に送れる人生」こそ、個人も国や自治体も、目指すことで平和になると思った。
ウォーキング中に出会った花。夕焼雲も。



9月27日「今日は何の日カレンダー」より
▲イギリスで世界初の蒸気機関車が開通(1825)▲日本人の編集による初の英字新聞「アングロ・ジャパニーズ・
レヴィユ」が大阪で発行(1885)▲初の地下鉄(銀座線)起工式(1925)▲クイーン・エリザベス号進水式(1938)
▲日独伊三国同盟調印(1940)▲昭和天皇マッカーサー元帥を訪問(1945)▲琵琶湖大橋開通(1964)
▲皇室史上初めての天皇の海外訪問 (1971)▲横浜ベイブリッジ開通(1989) ▲長井健司さんミャンマーで取材中
政府軍兵士に銃殺される(2007)▲御嶽山噴火、死者58人行方不明5人。(2014)