コンヴィクトブレニーという、フィリピンからインドネシア、ソロモン諸島沿岸のサンゴ礁に生息する魚がいます。convictは囚人の意味で、その体の縞模様が囚人服に似ていることから名付けられています。コンヴィクトブレニーはサンゴ礁の海底の穴の中に群れで暮らしていますが、その穴には親魚が棲んでいて、海中を群れで泳いでいるのは稚魚たちです。日中に海中のプランクトンを摂った稚魚は夜になると巣穴に帰っていきます。一方、稚魚の数十倍の大きさの成魚の親は一日中巣穴を出ることはありません。
夜、親の待つ巣穴に帰った稚魚は、身内で忘年会をしているわけではありません。巣穴の中で稚魚たちは、親の口から体内に出たり入ったりしています。親魚の捕食行動は確認されておらず、解剖しても稚魚を消化している様子もないため、親は子供の運ぶプランクトンや排泄物を栄養に生きているのではないかと推測されており、2例目の子が親の面倒を見る生物と言われています。
さて、1例目のお話ですが、最近親の介護疲れを訴える患者さんが増えています。ご本人も50代から、70才を越える方もいらっしゃいます。ご高齢の方ほど、親御さんのお年もそれなりですから、介護のご苦労は並大抵ではありません。介護から解放された途端にご自身が要介護になる、場合によっては親より先に倒れてしまう可能性もあります。
なかなか介護負担を減らすご提案はできませんが、親を介護出来ない、しないことに罪悪感を持つ必要はありません、とお答えしています。子供は学校に行かせられます。塾や習い事に行かされたり、人によってはベビーシッターや家庭教師をつけられた方もいます。全寮制の学校で過ごされた方もいるでしょう。高齢者を施設に行かせたり、他人に介護を委ねることも、同じ社会システムです。
親孝行は卒業前に中退しても構わないのです。
夜、親の待つ巣穴に帰った稚魚は、身内で忘年会をしているわけではありません。巣穴の中で稚魚たちは、親の口から体内に出たり入ったりしています。親魚の捕食行動は確認されておらず、解剖しても稚魚を消化している様子もないため、親は子供の運ぶプランクトンや排泄物を栄養に生きているのではないかと推測されており、2例目の子が親の面倒を見る生物と言われています。
さて、1例目のお話ですが、最近親の介護疲れを訴える患者さんが増えています。ご本人も50代から、70才を越える方もいらっしゃいます。ご高齢の方ほど、親御さんのお年もそれなりですから、介護のご苦労は並大抵ではありません。介護から解放された途端にご自身が要介護になる、場合によっては親より先に倒れてしまう可能性もあります。
なかなか介護負担を減らすご提案はできませんが、親を介護出来ない、しないことに罪悪感を持つ必要はありません、とお答えしています。子供は学校に行かせられます。塾や習い事に行かされたり、人によってはベビーシッターや家庭教師をつけられた方もいます。全寮制の学校で過ごされた方もいるでしょう。高齢者を施設に行かせたり、他人に介護を委ねることも、同じ社会システムです。
親孝行は卒業前に中退しても構わないのです。