Gastro-Health Now 46号(2017.3.1)あとがき

2017年02月14日 | 日記・エッセイ・コラム
先日、胃がん検診について某紙の取材を受けました。
その中で、「自治体によっては、対策型の胃がん検診に替わるものとしてABC検診を導入していることついてどのように考えるか?」という質問があり、
「胃がんリスク層別化検査は、あくまでも胃がんになりやすいかどうかを判断する検診で、胃がんを発見する胃がん検診にとってかわるものではありません。
しかし、現在自治体の対策型胃がん検診の受診率はきわめて低い地域が多く、胃がん死亡を抑制できる状況にありません。
低リスク者がリピーター受診している問題もあります。
税金の有効な使い方として、受診率の低い、特定のリピーターのための胃がん検診にお金を使うよりも、住民すべてに広く胃がんリスクを知ってもらうことに資金投入すべきという考え方もあります。
また、都市部では内視鏡を受診できる施設が増えているので、行政がABC検診のみを行い、有リスク者を民間の内視鏡診療に誘導することで、対策型胃がん検診を実施する以上の効果が得られるという判断もあるとおもいます」
と回答したが、
発刊された記事を読み、記者がまさに町田市の情報を得た上での取材だったということがわかりました。
今回の町田市から出されたデータはそれほどインパクトが強いものであり、今後の都市型胃がん対策のモデルになることが予想されます。