2019年4月に池袋で起きた交通事故の加害者に対する報道が辛い。
若い母親と幼児が死亡し、加害者を含む10名が負傷した惨事で、自動車を運転していた加害者が当時87歳と高齢であったことで、高齢者ドライバーに対する社会の目が厳しくなり、事故後逮捕身柄拘束されなかったのは、加害者が元通産省の高級官僚であったからではないかという憶測から「上級国民」という言葉が生まれ、「上級国民」はこの年の新語・流行語大賞の候補にもノミネートされました。
検察は警察の捜査から、事故の原因は加害者の「ブレーキとアクセルの踏み間違い」として起訴しましたが、加害者は「機器の誤作動」と主張しています。電子化部品が多い現在、これは交通事故裁判の争点としては珍しくないのですが、問題はこの高齢の元高級官僚の加害者が、いかに事故を起こしたことを反省していないか、が報道の中心になってしまっている点です。
日本の刑事裁判の有罪率は99.9%、法廷に立った時点でほぼ犯人ですから、加害者が法廷で自分の正当性、盗人にも三分の理を必死に主張して、少しでも量刑を軽くしようとするのは仕方のないことです。それを年齢や容姿、態度、過去の経歴などを含めて悪意を持って報道するのは、判決が出る前に私刑を加えているようなものです。
被害者やその家族、特に妻子を一瞬にして奪われた遺族は本当お気の毒ですし、自分がその立場であれば、加害者を許せないのは当然です。ましてや加害者の態度から謝罪の気持ちが汲みとれないとなれば、はらわたが煮えくり返るおもいだとおもいます。それに同情するのは人間として当然なのですが、逆に自分もいつどんなことで加害者になってしまうかもしれない、ということを考えると恐ろしくなります。
プリンセスの婚約者に対する報道のお行儀があまりに悪い。
本人だけではなく母親のことを、これでもかと攻撃する。人の親の悪口を言ってはいけない、と子供の時に教えられなかったとすれば、余程お育ちが悪い。お前のかーちゃん、デベソ、は誰に対しても絶対に言ってはいけないのです。
年金詐欺疑惑、母子家庭に分不相応な暮らしや教育方針、・・・大きなお世話ですよね。
上級国民を叩き、上級になろうとする人の足も引っ張るわけです。
万一?結婚された場合には1億円以上の一時金(黒田清子さんのときは1億5250万円)が税金から支払われる、生涯の警護費用にも莫大な税金がかかり続ける、だから国民が口を挟む権利があると主張する方もいますが、このお金はあの方でなくても誰でも同じ、婿殿の評価で金額が変わるというものではない。そして、どんなお相手なら税金かけてもいいの?
女性宮家など、皇室のジェンダー問題の議論のネタにもされて、あんなやつを殿下と呼ぶわけにはいかない、なんていう気の早い方もいますが、殿下はさておき、皇室の配偶者は政治家のように、国民が選ぶものではないのです。
どうしてオリンピック組織委員会が看護協会に看護師500人の確保を要請してはいけないのでしょう?
ワクチン接種の人員が足りないのに、コロナで医療現場が疲弊しているのに、オリンピック期間に500人もナースを派遣するなんて、とんでもない、という論調で批判されていますが、誰々が~してるときに、~するのはダメ、こういう考えが恐ろしいですね。兵隊さんが戦地で戦っているときに~するのは不謹慎だ、みたいな。
長く医療現場を離れていて、コロナの現場に復帰するのは難しいけれどオリンピックのボランティアならお手伝いできる、という方もいるとおもいます。ワクチン接種には賛同していないけれど働きたいという看護師さんだっています。そして、スポーツ医学の現場経験があったり、自らもアスリートで、オリンピックの現場が適材適所というナースにとっては、またとない活躍の場でしょう。
予防接種会場から、コロナ病床から看護師を500名引きはがしてきて、五輪会場に配置しろ、というわけではないのです。
コロナより怖いのはコロナ原理主義です。
若い母親と幼児が死亡し、加害者を含む10名が負傷した惨事で、自動車を運転していた加害者が当時87歳と高齢であったことで、高齢者ドライバーに対する社会の目が厳しくなり、事故後逮捕身柄拘束されなかったのは、加害者が元通産省の高級官僚であったからではないかという憶測から「上級国民」という言葉が生まれ、「上級国民」はこの年の新語・流行語大賞の候補にもノミネートされました。
検察は警察の捜査から、事故の原因は加害者の「ブレーキとアクセルの踏み間違い」として起訴しましたが、加害者は「機器の誤作動」と主張しています。電子化部品が多い現在、これは交通事故裁判の争点としては珍しくないのですが、問題はこの高齢の元高級官僚の加害者が、いかに事故を起こしたことを反省していないか、が報道の中心になってしまっている点です。
日本の刑事裁判の有罪率は99.9%、法廷に立った時点でほぼ犯人ですから、加害者が法廷で自分の正当性、盗人にも三分の理を必死に主張して、少しでも量刑を軽くしようとするのは仕方のないことです。それを年齢や容姿、態度、過去の経歴などを含めて悪意を持って報道するのは、判決が出る前に私刑を加えているようなものです。
被害者やその家族、特に妻子を一瞬にして奪われた遺族は本当お気の毒ですし、自分がその立場であれば、加害者を許せないのは当然です。ましてや加害者の態度から謝罪の気持ちが汲みとれないとなれば、はらわたが煮えくり返るおもいだとおもいます。それに同情するのは人間として当然なのですが、逆に自分もいつどんなことで加害者になってしまうかもしれない、ということを考えると恐ろしくなります。
プリンセスの婚約者に対する報道のお行儀があまりに悪い。
本人だけではなく母親のことを、これでもかと攻撃する。人の親の悪口を言ってはいけない、と子供の時に教えられなかったとすれば、余程お育ちが悪い。お前のかーちゃん、デベソ、は誰に対しても絶対に言ってはいけないのです。
年金詐欺疑惑、母子家庭に分不相応な暮らしや教育方針、・・・大きなお世話ですよね。
上級国民を叩き、上級になろうとする人の足も引っ張るわけです。
万一?結婚された場合には1億円以上の一時金(黒田清子さんのときは1億5250万円)が税金から支払われる、生涯の警護費用にも莫大な税金がかかり続ける、だから国民が口を挟む権利があると主張する方もいますが、このお金はあの方でなくても誰でも同じ、婿殿の評価で金額が変わるというものではない。そして、どんなお相手なら税金かけてもいいの?
女性宮家など、皇室のジェンダー問題の議論のネタにもされて、あんなやつを殿下と呼ぶわけにはいかない、なんていう気の早い方もいますが、殿下はさておき、皇室の配偶者は政治家のように、国民が選ぶものではないのです。
どうしてオリンピック組織委員会が看護協会に看護師500人の確保を要請してはいけないのでしょう?
ワクチン接種の人員が足りないのに、コロナで医療現場が疲弊しているのに、オリンピック期間に500人もナースを派遣するなんて、とんでもない、という論調で批判されていますが、誰々が~してるときに、~するのはダメ、こういう考えが恐ろしいですね。兵隊さんが戦地で戦っているときに~するのは不謹慎だ、みたいな。
長く医療現場を離れていて、コロナの現場に復帰するのは難しいけれどオリンピックのボランティアならお手伝いできる、という方もいるとおもいます。ワクチン接種には賛同していないけれど働きたいという看護師さんだっています。そして、スポーツ医学の現場経験があったり、自らもアスリートで、オリンピックの現場が適材適所というナースにとっては、またとない活躍の場でしょう。
予防接種会場から、コロナ病床から看護師を500名引きはがしてきて、五輪会場に配置しろ、というわけではないのです。
コロナより怖いのはコロナ原理主義です。