プラセンタ療法をはじめます

2011年09月26日 | 日記・エッセイ・コラム

 かねてからご要望の多かった、プラセンタ療法をはじめます。

 プラセンタとは哺乳類の胎盤のことで、「ヒトの胎盤から抽出した薬剤を筋肉注射する療法」を、プラセンタ療法と呼んでいます。

 胎盤は母親の胎内で胎児と母体をつなぎ、母体から胎児に酸素や栄養の供給を行なう臓器で、出産に伴い排出されます。古来より胎盤には滋養強壮、老化防止の効果があるといわれ、民間療法的に利用されていましたが、1970年代にわが国において、ヒトの胎盤から抽出した薬剤が肝臓疾患に対して効果があることが証明され、正式な薬剤として承認発売されました。その後、肝臓疾患でプラセンタ療法を受けている患者さんの皮膚の状態が良くなることが知られるようになり、一般の方にもプラセンタ療法を希望される方が増え、実施が広がっています。

 プラセンタ療法は、全身の皮膚の美肌・美白効果、顔面のしわや出産に伴う妊娠線の減少、花粉症や鼻炎などのアレルギー症状の軽減、生理痛など月経に伴う症状の軽減、更年期に伴う症状の軽減、腰痛や肩こりの改善、慢性疲労の改善、不眠症やうつ症状の改善などなど、多岐に渡る症状に対して効果があるといわれておりますが、薬剤承認から40年たっている現在でも、胎盤抽出物の中のどの成分が、どのような働きをして効果を発揮しているかは、よくわかっていません。また効果には個人差があり、すべての方に同じ効果が期待できるものではありません。

 薬剤の原料は、日本国内で出産した女性から提供された胎盤で、事前に細菌感染やウイルス検査を行なった上、精製過程で完全に殺菌およびウイルスの不活化を行っており、製剤の発売以来40年間、感染に伴う事故は報告されていませんが、クロイツフェルトヤコブ病(狂牛病)をはじめ、未知の病原体の感染の可能性が完全に否定できないため、注射に際しては承諾書を書いていただき、記録を20年間保存することになっています。また献血をすることができなくなります

 以上の点に御理解いただける方にのみ、プラセンタ療法を実施いたします。

 プラセンタ療法は、2ミリリットルの薬液を1本~数本筋肉注射いたします。自費診療なので、注射する量、回数は症状の改善程度に応じてご自身でご判断いただきます。注射する場所は、予防接種などと同じ上腕部が一般的ですが、肩こりや腰痛の改善には、疼痛の強い部分に注射することで、効果が高まるといわれています。

 費用は、2ミリリットル注射1本あたり1050円(税込み)です。

 通院が困難な方や、注射療法に抵抗のある方には、経口剤のプラセンタをご提案いたします。注射剤と同じ効能が期待されますが、注射剤より効果が劣るといわれてます。注射剤と同様、薬理作用ははっきりしておらず、効果には個人差があります。経口プラセンタは、薬事法上の薬ではなく、サプリメントの扱いで、ヒト胎盤ではなく、ヒト胎盤ときわめて近い組成といわれている豚の胎盤を原料としています。殺菌やウイルスの不活化などの精製方法は、注射剤とほとんど同じですが、ヒト由来成分の製剤ではないので、承諾書の記入や輸血の制限はありません。1回1~2カプセルを一日3回服用するのが標準的で、費用は100カプセルで15750円(税込み)です。 

 

 


新しいHPVワクチンの接種を開始しています。

2011年09月20日 | 日記・エッセイ・コラム

新しいヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン、ガーダシルの接種を開始しています。

ガーダシルは子宮頸がんおよびその前がん病変、外陰上皮内腫瘍、膣上皮内腫瘍、尖圭コンジローマなどの発症に関連しているHPV6,11,16,18の感染を予防するワクチンです。

先行して発売されていたHPVワクチン、サーバリックスはHPV16,18の2種類の感染を予防するワクチンですが、ガーダシルはそれに加えてHPV6,11をカバーしています。

子宮頸がんの原因になるHPVは15種類程度あり、わが国の子宮頸がんの65%をHPV16,18が占めており、残りの35%は他の型によるものなので、ガーダシルのほうがサーバリックスに比べてカバーするウイルスの型は2種類多いのですが、子宮頸がんの予防という点では、両者にほとんど差は無いといわれています。

ガーダシルの接種は、初回接種から2ヵ月後に2回目、6ヶ月後に3回目、の半年間に3回接種です(サーバリックスは初回接種から1ヶ月後に2回目、6ヶ月後に3回目)。

 サーバリックスの接種を開始した人が、2回目、3回目をガーダシルに変更したり、すでにサーバリックスの接種を3回終了した人が、ガーダシルを追加接種することに対する有効性、安全性は確認されていないため、2種類のワクチンを接種することはできません。

HPVワクチンの初回接種をご希望の方は、ご予約の際にサーバリックスかガーダシルのどちらを接種するかを、お伝えください。(当院では指定いたしません)すでにサーバリックスの接種を開始している方は、2回目以降もサーバリックスとなります。

なお、ガーダシルもサーバリクスと同様、目黒区在住で平成23年度に中学1年生から中学3年生に相当する年齢の女子の方への公費負担の対象になっています。


全員野球のミッドフィルダー内閣

2011年09月02日 | 日記・エッセイ・コラム
何をしてくれるのか、さっぱりわからないのです。全員野球で挑むってどういうこと?わざわざ野球をつける意味があるの?スポーツに例えればわかりやすくなるとでもおもっているのでしょうが、空っぽな中身を比喩でごまかそうとしても、知性の足りなさを露呈するだけ。比喩っていうのは、なるほどって膝を叩くような意外性がなくちゃだめなんです。昔ビートたけしが、小渕首相のことを、海の家のカレー、期待しないで食べたら案外おいしいかもしれない、って評したけど、そのくらい的確に言い表さなきゃ。そしてもっと不可解なのが、ミッドフィルダー内閣。攻撃だけではなく守備もでき、みんなでパスをまわしあう、とのこと。パス回しはもういいから、そろそろ責任をもってゴールを決めてほしいのだけれど。