平成26年4月1日から、風しん抗体検査及び予防接種を公費で受けることができます。

2013年03月29日 | 日記・エッセイ・コラム

※2014年4月更新

風疹が流行しています。
目黒区では、風疹による新生児の先天異常を予防する対策として、風疹予防接種の接種費用、風疹の抗体検査(免疫があるかどうかの検査)費用を助成することになりました。
目黒区在住で、19歳以上の妊娠を予定・希望している女性と妊娠している女性のパートナー(児の父親)に対して、当院において、風しんワクチンを無料で接種します。
詳細は目黒区ホームページをご参照ください。https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/shinryo/yobosesshu/fushinjyosei.html
接種ご希望の方は、お電話(03-5704-0810)にて、ご予約ください。
(ワクチンは取り寄せなので、ご予約いただいてからの接種になります)
抗体検査は随時実施しております。(予約はいりません)

なお、公費助成対象外のかたで、予防接種ご希望の方には自費4,000円(外税)、抗体検査ご希望の方には自費6,000円(外税)にて実施しております。


胃がんリスク検診Q&A 6

2013年03月24日 | 日記・エッセイ・コラム

Q) 胃がんリスク検診は何歳から実施できますか?
A) 実施年齢に制限はありませんが、採血検査なので乳幼児にはおすすめしません。
未成年では、ピロリ感染があったとしても胃粘膜萎縮が進んでいることは少ないし、胃がんがある可能性も低いので、ABC検診よりもピロリ菌検査のみ、一番簡便なピロリ尿中抗体を検査し、陽性であれば有リスクとして除菌や内視鏡検査を考慮すればよいとおもいます。

成人については職域の一般検診や、特定検診の採血検査のタイミングで、ABC検診を実施することをおすすめします。

高齢者、特に後期高齢者世代は、現状ではピロリ菌感染率が高いこと、加齢により免疫応答が低下し感染があってもピロリ抗体が陰性化している可能性があるで、ABC検診は適さない、ABC検診では不十分とおもわれます。
一度は内視鏡検査を実施し、画像所見からピロリ感染の有無や既往、胃粘膜萎縮を判断したうえで、フォローアップの方針をたてるべきとおもいます。


胃がんリスク検診Q&A 5

2013年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

Q). 胃がんリスク検診後の内視鏡検査の間隔をおしえてください。
A)胃がんリスク検診は、検診直後だけではなく、リスクに応じての長期的な内視鏡検査でのフォローアップで、胃がんを早期発見すること目指しています。
しかし、リスクに応じての内視鏡検査間隔、すなわちABCD各群に対して、何年間隔で内視鏡検査をすべきという、根拠のある指針は今のところなく、施設の実情にあわせての実施をお願いしています。
ペプシノゲン法単独法での内視鏡検査間隔を検討した際、職域検診において、毎年バリウム検診を受けたグループよりも、1年おきに内視鏡検査をうけたグループのほうが、胃がん死亡が少ないという報告をもとに、暫定的にペプシノゲン法陽性者(ABC検診C群)2年に1度の内視鏡検査を標準としました。これを基準にABC検診では、B群は3年に1度、C群は隔年、D群は毎年としましたが、あくまでも、暫定的な基準です。
B群の中にも胃がんリスクが高いエリアが存在することがわかってきましたし、C群も2年毎では危険という意見もあります。
A群の比率が年々高くなっており、内視鏡実施施設が増えてきている現状を鑑み、シンプルに、BCD群、そしてHP除菌後のE群には1年に1度の内視鏡検査の実施としてもよいのではないでしょうか。


胃がんリスク検診Q&A 4

2013年03月15日 | 日記・エッセイ・コラム

Q:ABC検診でBCD群になった方に、保険診療で内視鏡検査を行なうことはできますか?

A:全国保険医団体連合会発行の「保険診療の手引き」 によると、

第5節 保険診療の範囲

 3.給付外の療養・給付の制限

 (2)健康診断 療養担当規則第20条により給付外である。ただし特定健康診査、妊婦・乳児健康診査や一般健康診断の結果、何らかの疾病の疑いがあり、さらに精密な検査を要する場合は、その精密検査は保険診療給付の対象となる。

とありますが、健康診断の内容は規定されておらず、検診項目に保険適応があるかどうかは問われていません。

要はどのような内容、項目の検診であれ、それにより何らかの疾患が疑われた場合、保険診療で精査可能、ということです。

たとえばH22年までのPETの保険適用は、肺癌・乳癌・大腸癌・頭頸部癌・膵癌の良悪鑑別(疑い)だけでしたが、自費のPET検診でそれ以外の癌が疑われた場合でも、保険診療で精査、治療を行なうことに問題ありませんでした。

以上を踏まえ、当局に確認したところ、「検診の結果説明を受けた受診者が、その説明を聞いて(ここまでが検診)、その疾患の可能性を心配し、自らの意思で保険医療機関を受診し、精査をするのであれば、保険診療適応になる」ということでした。

ただし、人間ドックや検診のパッケージの中で ABC検診BCD群の人は一律内視鏡検査を実施するとした場合は、内視鏡だけを保険診療とすることは認められない(混合診療になる)とのこと。あくまで、ABC検診の結果説明をして(ここで検診を終える)、その結果を聞いた受診者が自らの意思で保険証をもって、保険医療機関を受診する、というプロセスが必要ということです。これは、たとえば身内が胃がんになり、自分も胃がんが心配になり、保険医療機関を受診するのと同じ扱いです。