櫻が咲き始めた4月3日、嵯峨野にある植藤造園で、当主の櫻名人、佐野藤右衛門さんのお話を聴く機会がありました。(拙ブログ「むかごの高槻」記事参照)
日本一の桜守といわれる佐野藤右衛門さんは、人工の塊のようなソメイヨシノはずいぶんお気に召さないご様子で、本当の桜は実生で育ったものだけだとおっしゃいます。
古いソメイヨシノの太い幹から直に花が咲いているのをよく見かけるが、あれは健気でも何でもない。ソメイヨシノはすべて接ぎ木で増やすのだから、太い幹も実際は枝が太くなったもの。だからあのように幹に花がつくのだとおっしゃいます。なるほどそんなことがあるのかと感心して聞いていました。
この話が気になって、つい櫻の幹に咲く花を見てしまうようになっているとき、ヤマザクラの幹からも枝が出て花が咲いているのに出会いました。
はてなと思いましたが、山桜のほうはソメイヨシノのように幹に直接つくのではなくて、ちゃんと伸びた枝に普通のように花がついています。