へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

バカは風邪ひかない

2007-02-20 21:57:33 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

学校は、インフルエンザ大流行です。ぼくのクラスでも6人休んでいます。
「もう少し休んだら、学級閉鎖だあ」
と、たかのり君がさわいでいます。
「バカはかぜひかないのよね」
と、はるみちゃんがいやみったらしく言いました。
「そーゆーおまえだって休んでねーだろー」
たかのり君は負けていません。
「うるさいわね
はるみちゃんは、強気でいい返しましたが、いつもはいっしょにいるよしこちゃん、きょうこちゃんがいません。インフルエンザにかかって休んでます。すみえちゃんはマスクをしていて、あゆみちゃんは保健室でおかあさんのおむかえまちしてました。
「全く、バカと話していると、熱出ちゃいそうだわ」
つ~んとはるみちゃんが言うなり、
「くやしかったら出してみろよ、バーカ」
たかのり君は、おしりぺんぺんをしてみせ、はるみちゃんはおこって顔が真っ赤でした
「明日、私は熱が出るんだから、ぜったいに休むんだから」
ああ、そうですか…、ぼくは出せるもんなら出してみろ、と思いましたが、熱が出るつらさはわかるからそうとも言えませんでした。
「なあに病弱ぶってんだよ~。お嬢様ぶったって性格が悪くちゃしょうがないよなあ」
みきお君の参戦です。
「なにいってんのよ~、ごぼっ」
すみえちゃんががらがら声で助け舟に入り、ほかの女子も男子と言い争いになりました。
ぼくとしんいちくんは教室のすみっこで、
「みんなバカだよねえ」
と、ささやきあっていました。
無理に大声を出したすみえちゃんは、午後に熱があがって早退し、薄着でグラウンドをかけまわっていた男子のうち、放課後までにたかのり君をのぞいて全員がくしゃみの連発でした。
最後まで元気だったのは、はるみちゃんとたかのり君でした。
ぼく、何も言えない
コメント
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