へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

いいかげん、帰ってこいや~

2015-09-01 11:54:34 | へちま細太郎

どうも、けんちゃんです。
防災の日ですね。
始業式のあとは、サプライズ避難訓練です。

中学3年のクラスの担任なんだけど、生徒はマジでこのサプライズにむかついたらしい。
災害は常にいきなりだけど、しかし、夏休み前と、学校ホームページの連絡欄には、
「避難訓練」
の予定を知らせている。
ただし、いつやるかは知らせていない。でもって、やつらはすっかり忘れていた。
だから、中島教授が芝刈りをして、乾燥した柴や雑草を燃やしているのを本当に火事だと勘違いし、消火器をもって、園芸学部に突進していってしまったんだ。
慌てたのは中島教授だったが、しかし、細太郎以来の中学生の暴走にはすっかり慣れっこになったらしく、また生徒たちも好んで中島教授を訪ねていて顔なじみになり畑仕事の手伝いをするまでになっていた。それゆえに、心配して突撃となったわけだが、中島教授の爆笑に生徒たちは安心するなりその場に座りこんでしまった。
しかし、安心したあとに、怒りがこみ上げてきたらしく、
「冗談じゃない!!このまま戻って授業なんか受けられるか!!」
と、一人がいうなり「そうだ」「そうだ」の集団心理で全員、園芸学部の温室に立てこもりとなっってしまった。
早い話、やつらがどれだけ人の話をきいていないか、のことなんだが、常々うちの校長と反目しあう中島教授がうまく焚きつけたらしいことは、想像できた。
じわじわと暑い曇り空なのに、それ以上に蒸し暑い温室に立てこもるったあいい根性だ。
しかも、その中心になっていたのが、何と野茂の妹だった。
学年主任の黒田は、腕組みをして仏頂面だ。
「野茂の扱いは、誰にもできんわ。姉妹そろって何なんだあああ」
教頭の古葉は、どこ吹く風で知らんぷりを決め込んでいる。
こいつは、いつも戸棚の影に体半分を隠して様子をうかがう悪い癖がある。
見えてんだけど、見えていない様なタイミングが憎たらしい。
そんなに教員が信用できねえのかああああああ!!
つ~か、俺じゃ無理、誰か、野茂妹を説得してくれ~!!

いい加減、帰ってこいや~!!


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