へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

山下軍団登場

2010-05-06 20:01:07 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

連休中、藤川先生の横浜にある別荘に拉致られたぼくとりょうこちゃんは、藤川先生のおとうさんの好意で中華街で食事をすることになった。
「ここに住んでいる甥に案内させるから、心配はいらないよ」
と、2階から呼んだのは、何とサッカー部の山下軍団さんの一人だった。
「よ、細太郎、久しぶり」
「え~っ、先輩、藤川先生といとこだったの?」
ぼくとりょうこちゃんは顔を見合わせた。 昔ぼくらが小学生だったころ、宿泊学習の面倒をみてくれたから、りょうこちゃんも覚えていた。
何てったって、1番かっこよかった先輩だからね。
「ぼくの母親が殿様の1番下の妹だから」
そうか、藤川姓じゃないもんな。
「ちょうど顔見知りでよかった。二人を案内して」とダンディ殿様は、時計を見た。
「坊ちゃんの見合い相手って誰」
先輩は時計を気にする殿様の様子を伺う。
「あいつにはもったいないいい女。若けりゃ私が欲しいくらいです」
げっ。
「この殿様、坊ちゃんが見合いをすっぽかすたんびに、相手の女性を口説く悪いくせがあるんだ」
げげっ。紳士的なイメージがっ。りょうこちゃん、硬直。
先輩はいつものことさ、と平気な口調だ。
「藤川家は大食い家系だけど、ほら途中でスケベな将軍さまの血が混じっちゃったからね、たまにこういう変態が生まれるんだ」
いじくそ悪い声がしたかと思うと、スーツ姿の藤川先生が現れた。
「文句は女性にモテてから言いなさい。今日の相手は元お公家さんだから、失礼のないように」
げげげっ、このヤンキーに公家のお姫様?
地雷踏みそうだな、とぼくは思った。
つづくね


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