へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

久保田先生、結婚前の大げんか

2015-10-27 18:31:21 | へちま細太郎

久保田だよ、結婚式は来月の8日、日曜日だよ。。。



一人暮らしのアパート引き払って、つくばった町の旧公団のマンションに引っ越して、彼女好みの部屋にしつらえてあとは、式を待つだけ。
荷物整理に時たま彼女がお泊まりをして、朝ごはんを作って食べて…。
けっこう幸せ、と思っていたら。。。
朝ごはんは、ごはんでもパンでもOKなんだけどね、まあ、できれば卵かけご飯を食べたいし、納豆も食べたい。シャケの焼いたのも、メザシも好きだ。
スクランブルエッグにベーコンも悪くないね、サラダもいい。
オレンジジュースも牛乳も、ホテルかよ~ってな感じだね。
ところが、今朝の朝ごはんで、悶着。
目玉焼きが出てきて、テーブルに置いてあったのは、醤油。
「え?ケチャップないの?ケチャップ」
「何に使うの?」
「目玉焼きっていったら、ケチャップでしょうが」
オレは、冷蔵庫からケチャップを取り出して、うにっと目玉焼きにかけた。
「気持ちわる~」
「あ?」
「だってえ、目玉焼きは醤油じゃないの?」
「ケチャップだろ、ケチャップ」
オレは、ケチャップつきの目玉焼きをご飯にのせて、
「うまい」
といいながら食べる。
彼女は、まゆをしかめて、
「スクランブルエッグならわかるけど…」
と、醤油を目玉焼きにかけまわした。
「おまえ、かけすぎだろう?」
「これくらいふつう」
彼女は、しょうゆがたれているまんま目玉焼きをごはんにのせて、
「おいし」
と、これまたご飯をかきこみ、
「これで、3杯はいけちゃうよ」
ときた。
「ああ?朝から食い過ぎだ」
「何言ってんの、子供相手には体力が大切なの」
「おれだって子供相手だ」
「はあ?高校生じゃん、おとなじゃん。かけっこして転んで怪我したりしないじゃん」
「高校生だって、転んでけがする」
バイクでな、と言いかけたが言葉をのみ込んだ。
彼女の顔が、般若だ。
「は?いい加減にしてよね」
「何をだよ」
「明日からケチャップ禁止だから」
「おれは、ケチャップなしじゃ、目玉焼きくえないの!!」
「うるさああああい」
というわけで、彼女に顔面ひっかかれて、学校で生徒の笑われて、恥ずかしいったらねえぜ。
ちきしょう、今夜は帰らねえ

 



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