くたくた

こんばんは、へちま細太郎です。

今日は、つくばった山登山だった。
毎年毎年、よくも同じ場所に…と呆れてしまうけど、楽しいから別にいいや。僕たちが記念撮影をしていると、はるみのバカが駆け寄ってきて、
「一緒にとろうよ」
と、デジカメを取り出したのでみんな逃げてしまった。
「何よっ」
怒ったって日頃の行いが悪いんだからしょうがない。
僕はボケッと地上を見下ろしていたら、
「ガキどもがうるさい」
という女の人の声が聞こえたので、
「だれだあ」
とつぶやいて振り返ったら、
「おや、細太郎」
「げっ」
なんと、藤川先生の親戚の棒斐浄寺のオバサンだった。
「遠足かい？」
「何でそんな格好でこんなところにいるんですか？」
オバサンは尼さんなのに、なぜかジャージにキャップをかぶって、腰に手を当てて偉そうにこちらをにらんでいた。
「尼さんが登山しちゃいけないの？」
「そ、そんなことは…」
「だったらつべこべいうな。細太郎こそ女の子に恥かかせるな」
と、言いたいだけ言ってかけていってしまった。
「誰、あれ」
たかひろ君がびっくりしてきいてきたので、
「藤川先生の親戚のオバサン」
と教えると、
「どうして変わった人ばかりいるの？」
と、今度はしんいち君がつぶやいた。
そんなこと知るもんか。
ぼくは、くたくただよ～。