へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

持久走大会の結果

2006-12-01 23:30:44 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

持久走大会は、予定通りきっちりかっちり行われました。
4年生以上は1500メートル走ります。場所は学校ではなく近くの運動公園まで行きました。 4年生でいちばん早いのがたかのり君で、にばんめは2組のわくい君でした。3ばんめにはきょうすけ君、4ばんめがけんじ君でした。
3組の上位独占です。
ぼくは、マイペースで走ることにして最後まで歩かないようにしよう、と目標を決めました。それで、最初から飛ばさずに走り続けたら、なんと27位に入っちゃいました。 去年までは、50位くらいだったのに、いったいどうしたんだろう。
「細太郎君、速いね」
りょうこちゃんが、声をかけてきました。ぼくは、走っている時よりどきどきしながら、「そうでもないよ、なんか今年は不思議と速かった。ぼく、去年までは50番めくらいだったんだよ」
と、答えました。そして、
「りょうこちゃんはどうだった?」
と聞き返すと、
「私?気がつかなかった?」
と、くすくす笑っています。
「え?なに?」
「私ね、細太郎君の後ろをずっと走っていたの」
「ええ~っ
そんな、全然…、
「わからなかったよ、ぼく…」
「私もね、途中で気がついたの。声をかけて一緒に走ろうかな、と思ったけどやめたの」
い、一緒に…
かあっ、ぼく、顔から火が出ちゃう。もじもじしていると、
「集合っ
と、おだじま先生の声がして、
「じゃあ、またね」
と、りょうこちゃんは行ってしまいました。
ぼく、ぼく、なんか幸せ、27位に入った以上に幸せな気分になりました。
りょうこちゃんと話せたことが、最高の表彰状~(≧▽≦)。
と、思ったのもおとうさんが帰ってくるまででした。
「よし、明日はラケットを買いに行くぞ」
ぼく、何度テニスがきらいだって言えばわかるんだよっきらいだ、くそおやじ


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