へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

きれいなおねえさん

2006-02-25 23:54:25 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

きのう、あんなに早く帰ってきてね、とおとうさんにたのんだのに、おとうさんは帰ってきませんでした。
ぼくはおとうさんが帰ってくるまで、ゲームをしていましたが、ゲームは1日1時間と決められていたけど、とっくにやくそくの時間はすぎちゃった。
おとうさん、どうしたんだろう。じこかなあ。心ぱいになって、おばあちゃんに電話しようと思ったけど、おとうさんがおばあちゃんにしかられたらかわいそうだからやめました。

テレビをつけて、朝ろくがしたフィギュアスケートをみました。だって、きれいなおねえさんたちが、氷の上でおどったり回転したり、ぼくどきどきしちゃったから、なんども見てるよ。金メダルとったおねえさん、きれいだね。こんなおねえさんがおとうさんのおくさんになってくれるといいな。でも、だめだろうな。だって、おとうさん、おならするんだよ。ぜったいむり。それに、ごはんを作るだけのために結こんなんかしてほしくない。

いつまでも、きれいなえんぎをしてね。

おとうさんが帰ってきたのは、ぼくが寝ちゃったあとでした。げんかんをあける音がしたから、おきていくと、おとうさんが女の人に担がれて入ってきました。スケートのおねえさんほどじゃないけど、きれいな人でした。
「だれ?」
と聞くと、
「あなたが細太郎くん?お父さん、酔っぱらっていたから、連れてきてあげたよ。お父さんね、1人で車の中で寝ていたのよ」
と、言ってげんかんにドスンとおろして寝かしました。ずいぶん、らんぼうな人だなあ。と、思っていると、いきなり黒い手帳を見せて、
「お姉さんは、お巡りさんです。明日、お父さんが目を覚ましたら、これを見せなさい」と、一まいの紙を渡してくれました。そして、おやすみなさいと言って帰りました。
なんだろう、この字読めない。

朝になっておとうさんは、トイレでゲロ吐いてました。白い顔がいつもより白くなっていました。でも、次にあのお巡りさんがおいていった紙を見るなり、
「なんだこりゃあ!!駐車違反で罰金?まぢかよっ!!」と、青い顔になりました

おとうさん、今日は同じょうしないからね。


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