へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

仙台狂想曲4

2015-09-23 23:40:25 | へちま細太郎

副住職だ。

桜井って、バカ女は何を考えているんだ?
俺の大事なバイクを蹴飛ばしやがって。
その理由が、
「讀賣に負けて、3位転落ったあ何事かっ!!」
と、叫んだんだぞ。
知るかっ!!
って、おめえ、嵐より阪神かよ。
コンサートの余韻より、阪神負けたことのほうががっくーんと来たのかよ。
変な女。
元はカープファンだろ?
そしたら、
「は?カープ女子と一緒にされたくないから、応援にはいかない」
と、往年の古参のファンぶってわめいている。
衣笠命、北別府大ファンで、津田の話題を出せばすぐ泣くくせに、
新しいファンも受け入れないで、ファンを語るな。
といっても、打ってすぐゴロやフライとわかるやつを、
「きゃあ、ヒット~」
ってやられたら、俺だってやだよなあ。
どんなにかわいい女の子だって、さすがにごめんこうむりたい。
と、愚痴ったら、
「え~、どうして3塁に走っちゃだめなんですかあ?と、まじめにきいていた
女の子をハマスタでみたで。阪神ファン席にいて、いい根性だなあと、
アン時は思った」
と、桜井はさすがに頭抱えていたな。
て~かよ、おめ~のその態度も嵐ファンにしたら、同じだと思うぞ。
「そうかも」
と、いいつつ、帰りのサービスエリアで買った桃をかじりながらつぶやいている。
「印象に残ったシーンねえの」
「松潤が最初にすっころんだ。それを恐い顔して振り返った翔ちゃんの表情。
あと、あと、最後にニノがへばってた。あれはかわいい」
あのなあ。。。
「でも、高校生との合唱はいい演出だった。あれには涙出た。ぜひ、合唱コンクールでも、
自由曲にしてどこかの学校が歌って欲しい」
「あんたも一度みた方がいい。ジャニーズのタレントは、よく練習しているのがわかるし、
あんなレベルの高い演出は、あんたの職業にも役に立つ」
って、おめえ、俺の仕事なんだと思っている。
「大野君、歌うめえぞ。松潤の空中遊泳はあれは最高だったね」
「アイバちゃんは?」
「いい男だった。ダンナにしたいわ」
あ~そかよ。
「一生懸命さが好感持てた。いい感じ」
もういいわくそ。
しかし、真夜中の磐越マジで、たぬきが出てきそうだったぞ。
その前に走った東北道は、俺の職業がモノをいったが、
「あんたの周り、冗談抜きでこわかったわ」
と、バカ殿がぶるってたわ。
おめえのタンデムに、鎧兜のおっさんがずっとピースサインをして乗っていたのを、
俺が知らねえとでも思っていたか、バカめ。
「あ、ばれてた?」
と、鎧兜のおっさんが、へろっと笑っていたがよ~。



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