へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

贅沢な悩みだ

2011-01-29 15:49:03 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

高3生が最後の期末テストを終えて、来週の火曜日から自由登校になるんだって。
スクールバスの中での、水嶋先輩と有岡軍団さんたちの変な会話がきかれなくなるのは、さびしくなる。
「バレンタインデーが登校日なんだよなあ。。。イジメだよなあ」
「チョコなんて、いつも水嶋のお下がりだし」
「いつもよりは多いかな、なんてちょっと期待してるんだよねえ」
って、どういう会話だよ。
「じゃあ、先輩来るんならチョコあげます」
と、耳障りなはるみの声が聞こえた。
ぼくは別に興味ないから窓の外を見ていたら、
「ついでに細太郎君にもあげるね、毎年あげていて今年あげないのもなんだから」
と、さらにきいきい声が頭の上の方から聞こえてきたけど、シカト。
「細太郎くんてば」
無視無視。
「おい、なんか言ってるよ」
「かわいそうだから、返事してやれよ」
と、有岡軍団さんが声をかけてきたけど、
「雑音」
と、さらに無視。
そしたら、
「そんな薄情なやつなんか無視してさあ、ぼくにくれよ~。毎年、忘れているだろう」
キチローだ。
「何よ、あんた、あんたにやるくらいなら、赤松にやった方がマシよ」
確かに…。
1年の時に担任だった赤松は、2年でたかのりの担任になり、今度はたかのりに迫力負けしていた。赤松の両肩に生首が1こづつ乗っかっているという噂だ。
「そりゃ、いい、赤松はロリコンだからなあ」
「何言ってんのよ、誰がロリコンよ」
「ぼくはロリコンじゃないからさあ」
会話になってねーよ。
今から、バレンタインデーがこわいぼくでした。



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