へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

秋のハイキング合宿4

2015-10-13 21:03:42 | へちま細太郎

いつまで、続くんだ?この話。。。
久保田だよ。。。

いのししと豚との交配でできたものを、
「イノブタ」
というらしい。
豚はもともとイノシシを家畜化したものだが、しかし、野生のイノシシの強力な繁殖力だけは、このイノブタに受け継がれているらしい。
だから、猛烈な勢いで増える。
ネズミ算なんてもんじゃない。
イノブタ算だ。
で、このイノブタが恐ろしく繁殖しているのが、福島第一原発の周辺らしい。
逃げる時、豚を放してきたから、そこへ野生のイノシシがやってきて、ということらしい。
繁殖力がすごいうえに、猪突猛進ぶりもハンパないとか。
ただ、こいつら、第一世代の肉は、うまいんだとか。
いいじゃねえの。。。
「イノブタができちまったらどうすっぺ、とまあ、豚舎のオヤジが悩んでいるんだけどよ~」
軽トラのおっちゃんは、まいている手ぬぐいの間から首をかきながら、
「どうすっぺねえ」
と、きいてくる。
しらねえよ、そんなこと。。。
「何とか、なんねえべか」
と、しつこいので藪先生をみれば、明後日の方角をみている。このおやじ、若い時は、伝説の体育教師の清原とガンの飛ばし合いをやっていたそうだが、見る影もない。
どっかで、聞いたような話だな、とそこの、笑うな、こら。。。
「イノブタねえ」
と、つぶやいたら、おっと、食いものののことは、あいつんちに言えばいいんじゃね。
というわけで、
「藤川家の御隠居に聞いてみましょうか?」
といってみたところ、軽トラのおっちゃんは、
「そうだ、忘れてたっぺ。あのイケメンの兄ちゃんたちのことしか思い出せなかったけど。そうだなや、殿さまんちがあったけなあ」
と、すぐにでも知らせてやんねえと、と軽トラをものすごい勢いで走らせて、坂をくだっていった。
「イノシシ、大丈夫なんですかね?」
「知らんよ」
お~い、無責任なこというなあああああ。
ところで、ほんとにイノブタってうまいんか?



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