へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

痛い話…

2013-05-18 13:46:36 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

サボりまくり…。
高校2年になっても、相変わらず、ぐ~たらな生活を送っている。
刺激がなさすぎる。今まで事件起こりすぎ?
そうでもないような気がするけど…。
巨人に3連勝しまくった後、ヤクルトにも3連勝してご機嫌な匿名希望の東山先生と、藤川先生の間はいっこうに進展がない。
藤川先生の性格からみて、ぶちかまして寄り切りか?だったのに、何にもないふたりでも倦怠期状態だった。
面白くない。。。
で、今日の土曜日。
午前中の部活が終わって、
「野球部が練習試合だってよ~」
と、たかのりたちが呼びにきたので、見に行くことにした。
去年、1年生で注目を浴びたしんいちは、今年はレギュラーに定着。対戦高から恐怖のトップバッターと恐れられていた。
身長は180㎝に手が届くかというほど伸びまくり、インコースを責められてもこわがらずに向かっていくので、地方の高校生レベルのピッチャーではどこでも打たれてしまう恐怖から、ついど真ん中に投げてしまうんだそうだ。
で、かっきーん。
そんならぼくでも打てるような気がする…。
でも、身長もさほどでもない見てくれ優男のぼくを、ピッチャーがこわがるとは思えないけどさ。
「じゃ、ピッチャーになれば?優男でもなれるよ、浅尾2世なんちゃってな」
サッカー部を終えたたかひろもやってきて、大学の奥にある野球部のグラウンドに向かった。
「浅尾キュンってやつか」
グラウンドでは1回表、うちが先攻でもちろんトップはしんいちだった。
「あいつまたでかくなったなあ」
みきおがネットにぶら下がるようにして、感心しながらしんいちをみていた。
「セーフティーバントかな?でも、相手も気が強そうだなあ」
鈴木も腕組みしてみている。
「いきなりインコース攻めがきたら、相当性格悪いとみた」
「そんなんでわかるのかよ」
「ヘイ、ピッチャー、ビビってるよって、ヤジ飛ばしたいんだ」
「…そんな理由か」
半年で、松井もまっさおなほどのゴジラになってしまったしんいちは、落ち着いた様子でバッターボックスで構えている。
対して、澤村みたいに筋肉バカみたいな相手のピッチャーは、しんいちにガンを飛ばしながら第一球を投げた。
「あ、マジできたインコース、えぐいぜ」
「でも、低め」
「ああ、危ない!!」
闘魂こめて投げたらしい1球目の巨人みたいにえぐいインコースの球は、低めにきてワンバウンドしてのけぞったしんいちの股間を直撃した。
「げえええ」
「まじで死ぬ」
股間を押さえてひっくり返ったしんいちは、ぴくりとも動かない。
ベンチで金本監督は爆笑している。
「ひでえもんだ」
部員がかけよってきてしんいちの様子をみていたが、監督にばってんの合図を送っている。
しばらくすればなんとかなりそうな感じなんだけど、でも、部員たちもなんか笑っている。
で、頭をぽかり。。。
タマにボールがあたったって、そりゃ地獄だけど、何も殴ることないじゃないか。
みていた僕たちに、同じ2年の岩隈が、
「あいつ、チンカップ忘れたんだ」
と、いきなりの代打指名に頬を膨らませている。
「そ、そりゃ…」
あ~、女性にはわからないけどさ、野球に限らず男子のスポーツって、股間を覆う通称“チンカップ”なるものが存在する。つけたからどうだってシロモノじゃないんだけど、つけないよりはマシなのである。
「こりゃ、自業自得だ」
ベンチ奥で、うずくまっているしんいちをみて、ぼくたちも爆笑しましたってお話でした。
情けねえ~。


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