へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

おかまきがい~

2010-05-29 23:57:23 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

部活が終わって学食でごはんを食べようかな、とみんなで体育館を出ようとした時、「お、いたな」
と汚いおっさん…ではなく中島教授がやってきた。
「暇なら草むしりせんか、バーベキューをするぞ」
「バーベキュー?こんな寒いのに?」
中島教授は、
「そんな常識はこの偉大なる我輩には通用せんぞ」
そうだった…。
「わかった手伝うよ」
僕たちは大学の園芸学部に向かい、すでに泥だらけになっているサッカー部の先輩たちが、
「バーベキューはソーセージ~」
と、意味不明な歌を歌っているのを発見した。
「それでも足りなきゃ陸巻貝」
と、ますます妙なことを言っている。
「なんだ?おかまきがいって…」
と、顔を見合わせた。
「これだよ」
先輩がむにっとしたものを目の前に突き出してきた。
「ぎえっ
慌てて飛びのくと、
「バカ野郎、なめくじぐらいで驚くな」
と、先輩はひょい、とひっくり返して、
「これ、貝に似てね?」
「似てねって…」
「ばあか、なめくじやかたつむりは巻貝の仲間だ」
そういって先輩はなめくじを亀の中に放り込んだ。
「たくさんたまったぞ~」
「喜三太かあ~」
そんな光景に僕たちがビビるはずもなく、つまりなめくじごときに驚くわけないので、バーベキュー目当てにせっせと草むしりを始めたのであった。
だけどさあ~、バーベキューに出たホタテ貝をなめくじだなんて、言わないで欲しかったなあ~。
食欲なくすぜ


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