へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

寒い寒い

2015-01-21 14:35:56 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

天気予報では、夕方から雨な様子。
山沿いでは雪とか。。。
そういえば、今年は雪みてなくね?という会話がちらほらだ。
センターの結果が思わしくなくて、
「“るろうに”か、私大かを選べってか」
と、私大のパンフをぺらぺらとめくっているぼくとたかのり。。。
「どうせ通えねえんだったら、関西でもよくなくね」
「だったら、立命館にしねえ。。。近くに金閣寺があっと」
「ばか、おめえ、理工系は琵琶湖だ」
「え~、この際だから経済学部で手をうたね」
などとロクでもない会話をしていたら、いきなり頭をぶったたかれた。
「何考えてんの、あんたたち」
と、野茂が仁王立ちしている。
「何だよ、おめえには関係ねえだろ」
とにかく、こいつは藤川先生との一件以来関係は悪化したままだ。
殴り合いの喧嘩しちゃったしな。
「最後まで志望校めざしてがんばりなさいよ」
「うぜえ」
うしろの方でみきおが、国立のC大の赤本に向かっていたけど、野茂の言葉にぼつりとつぶやいた。
「どこ希望するかそいつらの勝手じゃん。センター失敗して泥ぬまに落ち込んでいるのに、そのセリフないんじゃねえの」
数検1級の問題集をめくっていたしんいちも、
「あんたもさ、自分の勉強したら。それとも、なに、お国御前あきらめてないの」
と、嫌味ったらしい言葉を投げかけた。
おめえの1級の方が厭味ったらしいよ、まだ、結果出てねえっつ~の。
「お国御前は側室なの!!これだから理系バカは・・・」
ふん、としんいちはまた問題集に目を落とした。
「何よ!!バカ」
野茂はぶりぶりして、教室を出ていってしまった。
「寒いよ~寒い」
廊下から絶叫が聞こえてきた。
「おまえ~、はるみとつきあっているって、野茂にいった?」
たかのりが小声できいてくると、
「いや、はるみも誰にもいってない」
と、ぼくは答えた。
野茂がぼくにどんな気持ちを抱いているかだなんて、どうでもいいことだ。
ぼくは、もともとあいつを女とみてねえからな。
「そんなことより、マジでどこうけよ~」
そうだよ、恋愛より、受験だよ~。
ちきしょ~、寒いぜ、ばかやろ~!!



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