お久しぶりです、へちま細太郎です。
つくばった大学も、そろそろ冬休みを迎えようか、というクリスマスな街角な今日この頃です。
大学のカフェテラスでコーヒーなどを荒波たちと飲んでいたら、そこへ文学部の連中がやってきた。
日ごろ顔を合わせることもなく、会話もほとんどない。
なのに、
「君が、近藤しょう君?」
と、くそ生意気な口調で名乗りもせずに聞いてきた上に、名前間違っていたからシカトしてやった。
「近藤君、君ね、シカト?」
「近藤だけど、しょうじゃねえし、だいたい、おまえら誰だよ」
と、藤川先生仕込みのヤンキー口調で返答してやった。
一瞬ムッとした表情になったそいつは、俺のテーブルの開いている席に勝手に座って、
「お願いがあるんだけど」
と、分厚い本を投げ出してきた。
「藤川家のさ、当時の殿様が、どう赤穂浪士とかかわったか、ききたいんだよね」
「あ?」
「だからさ」
「知るかよ、なんだよ、赤穂浪士って」
知ってるけど、知らんふりしてやったら、そんなことも知らんのか、とも言いたげな目つきで、
「殿様、紹介してくんない?」
言うに事欠いてそれかい。すんげえムカついたから、
「知るかよ」
と、荒波たちを促して席をたった。
「ちょ、ちょまてよ」
いまさらキムタクか?
慌てて腕をひっつかんできたので、その時、意地悪な気持ちが浮かんできた。
俺の表情をみとがめたゴメスが、
「細太郎さん、それは…」
と誰の顔を思い浮かべたのか、なんとなくわかったようなわからないような白崎が、
「まさか、副住職さんじゃないですよね?」
ビビりながら耳打ちしてきた。
そんな甘い考えがこの俺様が思いうかぶと思うか?
「無礼なやつには無礼な相手で十分だ。ご隠居にあわしてやる」
ひえええええと、3人が悲鳴あげたが、無礼な文学部は、
「最初からそういえばいいんだ、あ、ところで僕たちは討ち入り研究会のものだけど」
なんだそりゃ。。。