へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

夏休みの朝の風物詩

2016-07-30 15:06:49 | へちま細太郎

暑中お見舞い申し上げます。

おばあちゃんよ。
夏休みといえば、ほら、ラジオ体操。
うちの近所でも朝から、
「あったらしいいいあっさが来たあ~」
と、聞こえてくる。
数年前は、
「ガンツだ、ガンツ~」
と、叫ぶ声も聞こえたけど、もう過去の話。
今は、何なの?孫の細太郎が家を出てしまってから、すっかりお子様向けの話題から縁遠くなってしまったわよ。
そんなわけで、たまに、バカ殿が帰ってきて?シャカイの散歩をしてくれたり、家の手伝いをしてくれているけど、うちのバカ息子は何もしない。
タテのものヨコにもならないってことよ。
寂しいもんよ。
で、夏休みになったとたん、けんちゃん先生が、嫁さんの麗華と息子の理くんを連れてあいさつに来た。
「今年も、ラジオ体操をしに来ましたあ」
朝早くから元気なことね。
「でね、お祭りも藤川家でお手伝いすることになってんだけど、今年は、ほら北海道にくそじじいと悠樹が出張しているし、あてにしていた豪農コンビもついていっちゃったし、日当1万円で元サッカー部に徴集かけたら、集まってきて助かったわ」
麗華さんも、なんだわね。誰に似たんだか、ちゃっかりしてるわ。まあ、藤川家でできた野菜やスイカを持ってきてくれたのはありがたいけどね。
でも、なぜか、自治会のおじいちゃんたちには、大人気のこの家族。
「りーくん、いいのかあ、ここではんこ押しちゃって」
と、なぜか自宅周辺ではなく、うちの近所のラジオ体操ではんこをもらう、不思議な息子の理君は、けんちゃんそっくりに、寝癖のついた頭で元気にラジオ体操に通っていた。
「おばあちゃん、おみやげ」
といってくれるのはありがたいんだけど、蝉、いらないからね。。。


武勇伝ぶゆうでんでんでんででんでん?

2016-07-30 06:44:26 | へちま細太郎

「聞きたいか、俺の武勇伝」
と、副住職さんが言った。
「別に」
興味なさそうに、僕は答える。
「聞きたいか、武勇伝
しつこく、また言った。
「聞きたくね〜よ、んなもん」
たかのりは、物理の問題と格闘していたので、素っ気ない。
「あ〜?」
「うっせえんだよっ
副住職さんの凄んだ声も、ことみさんの一括に、
「すいません」
としおれてしまった。
なんだかなあ〜、へちま細太郎でした。
でも、武勇伝ってなんだろ。