へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

金曜日のおとうさん

2009-10-02 23:04:55 | へちま細太郎

藤川だあ~。

(仮)嵐軍団1号2号の密告で、あのマッドサイエンティスト中島の助手の恭子ちゃんに男ができた、とわかった。
それがどうもどうも…(-"-;)
マジかよっ
俺は1号を訪ねていくふりをして(イヤだけど)大学の温室に向かった。
「どうも、若殿様(笑)」
と、俺の遠い親戚の高橋が笑顔で出迎えてくれた。
「おまえ、いつまでここにいるんだ?辞めて、俺の親父の手伝いにこい」
「いやですよ、ぼくはここで花の面倒みるのが好きなんだから」
「おまえ、田吾作って呼んじゃうよ」
「もっといやですよ」
こいつも先祖孝行のないやつだな。
「バカ殿坊ちゃん、ここにいたの」
温室のドアを開けて1号が顔を出した。
「てめぇ、今なんつった?」
「バカ殿」
臆面もなくぬけぬけといいやがって。
「一生名前呼んでやらねえぞ」
「女の子に呼ばれれば、それでいいよ」
「かわいくねえ」
「かわいいよ」
と、目の前にでっけえミミズを差し出して、
「ほれ、よく育ってるべ」
とぶらぶらさせた。
「げっ
俺は1号から遠退き、
「いいから、彼女はどこだ」
と、あたりをキョロキョロと見回す。
「きてるよ」
1号は親指を突き立て、その手をさらに一番奥の温室に向けた。
ふと、気がつくと、あいつの赤チャリがおいてある。
「証拠物件」
1号がチャリに気づいた俺に言った。
「いったい、いつからだ?」
「細太郎の逃亡のころからかなあ」
「半年前じゃねえか」
「心配だったんじゃないの?毎日隠れて様子見てたし…」
「同情から始まった関係か」
そして、奥の温室をそっと覗いてみると…。
こ~いっちゃああん…(゜∀゜;ノ)ノ