へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

グレてやるからなあ(>_<)

2008-02-18 22:02:31 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

バレンタインデーの日に、はるみちゃんを罵ってから女子に嫌われているぼくです。
でも、気にしないもん。嫌いな女子から好きだ、と言われる方がもっとやだもん。
「最近、性格悪いぞ、おまえ」
広之おにいちゃんことさらだ先生に言われようが、なんか平気なんです。
はるみちゃんは、ぼくを恨めしげな目で睨んできますが、ぼくなんかした?今まで罵声を浴びせてきたのは、はるみちゃんでしょ? いまさら、なに文句たれてんだ、とぼくは言いたい。
この話を聞きつけたおとうさんは、
「おまえをそんな悪い子に育てたつもりはない」
と、珍しく怒りましたが、育ててもらった覚えないし。
あ~、確かにぼく悪い子になったかもしれないなあ。
以前のぼくだったら、絶対おとうさんに逆らったりしない。
なんで変わっちゃったんだろ。
藤川先生は、さりげなく、
「母親に会えばかわるかもなあ」
と、おとうさんに話していました。
確かにおかあさんにあいたいけど、今はなんだか心の中にひっかかる“もう1人のぼく”のことを確かめてからにしたい。
話はそれからだ、そんな気がします。
ところで、藤川先生ははるみちゃんの義理チョコ騒動を聞いて、とんでもないことを言い出したんです。
絶対に許せないことです。
「なあ、細太郎、そのはるみって性悪女、おまえのこと好きなんじゃないか」
「ええっ?
「おれもそう思う」
けんちゃん先生までなに言うのっ。
「やっぱりそう思うか」
今度は広之おにいちゃんです。
「そうだろうなあ、父親の俺がそう思うんだ、間違いねえ。細太郎、おまえも意外と気に入ってんじゃないか?」
がああん。 何、恐ろしいことを言ってんだよ。
グレてやる!!
絶対、グレてやる!!
グレてやるからなっ!!
「おまえには無理だ」
広之おにいちゃんは、クスッと笑うとぼくをものすごい目で睨んできました。
やっぱ、元ヤンキーはこわいよ~。
でも、それとこれとはべつ。
はるみちゃんのことは許さないからね。