へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

赤ちゃんは…

2008-02-02 22:36:19 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

最近、あちこちにショッピングモールというのかショッピングセンターというのか、そういう郊外型の複合施設ができてますよね。 別に買い物するわけではなく、ぶらぶらと歩いてお腹がすいたらごはんを食べて帰ります。
おばあちゃんと慶子おねえちゃんは、このショッピングセンターめぐりが大好きでした。
今日は新しくできたところを、おばあちゃんと慶子おねえちゃん、広之おにいちゃんと一緒に行ってきました。 赤ちゃんの洋服をみてみるんだって。
「どっちかわかってんの?」
「生まれてくるまでのがまん、と思ったんだけどねえ」
おばあちゃんと慶子おねえちゃんは、赤ちゃんの性別について話しています。
「聞いちゃったの?」
「ほら、超音波でわかっちゃうから」
「ああそうか」
ぼくは、広之おにいちゃんの顔を見上げると、
「俺は聞いてないよ」
と答えました。
「楽しみなくなっちゃうだろ?」
「そうだね」
ぼくはなんとなく嬉しくなりました。だって、弟か妹ができるような気分です。
ベビー服をみていると、ちょっと離れたところに、けんちゃん先生ととてもきれいな女の人がやっぱりベビー服をみていました。
「あら、広之じゃないの」
と、女の人が声をかけてきました。
「あ、香華ねえさん…」
そう藤川先生の2番目のお姉さんです。
けんちゃん先生、デート中だったんだね
「のぶちゃんの子供の祝いだよ」
半分いやそうにけんちゃん先生は言いました。
「そこまで嫌うことないでしょ。どうせならごはんを一緒にいかが?」
おばあちゃんが提案すると、
「そうしましょう」
と香華ねえさんは嬉しそうにして、
「慶子ちゃんのからだを考えて、自然食にしよっか」
と、お腹をさわりました。
「男かな~?」
「ざあ~んねん」
ありゃりゃ。
「女かっ]
広之おにいちゃん、びっくり。
「ああ、生まれてくるまでの楽しみがっ
頭を抱えてしゃがみこんでしまいました。
「いやなのっ?
慶子おねえちゃんのするどい声に、
「こわっ
けんちゃん先生は思わずつぶやいてしまい、慶子おねえちゃんににらまれてしまいました。
女の子かあ~。
ぼくは、うんとかわいがってあげようと、今からウキウキしてきました。
あ、ごはんは、自然食バイキングで、すきなだけ食べられましたが、香華ねえさんは藤川家のお姫様だけあって、すんごい食欲でした。