青春クラブの仲間が旅立った。
先日の朝だった。
「今日のカーリンコン大会、参加予定だった〇〇さんが、昨日、急に体調が悪くなって医大に救急搬送されたので欠席」との連絡が入った。
あれから約1週間。彼はもういない。70歳手前だった。まだまだ若かった。突然すぎた。呆然とするばかりだった。
彼に世話になったことばかりが思い浮かんできた。
車検に出した軽トラが戻ってきた。
「これ、ウチの車? 新車みたいやん!」
「こすれたりしてたんで、ラッカー吹いて綺麗にしといたで」と。
新車みたいになっていた。びっくりぽんだった。
車検に出した乗用車が戻ってきた。
「ピカピカになってるやん!」
「汚れてたんで、洗ってからワックスかけといたで」
「すまんなあ・・・」
軽トラの運転席のガラスが、草刈機から飛んだ石で粉々に割れた時だった。
「部品取り寄せなアカンので修理は明日になる」
「弱ったなあ。明日、朝から家内が花の仕入れで和歌山へ走らなアカンのや」
「代車あるんで使ってくれたらエエ」
「アレ、ハンドル切るの重たいんや。寒くないんでガラスなしでも走れるし」と家内。
自宅に帰って間もなくすると、彼がやってきた。
「中古の部品が見つかった。この車に合うかどうかわからんけどやってみる。明日は雨やし、何とかせな・・・」
乗ってきた車を置き、窓ガラスが割れた我が家の軽トラに乗り換え持って帰った。
しばらくすると、新品みたいな窓ガラスが入った軽トラが戻ってきた。
代用品をアチコチ探し回ってくれたことは間違いなかった。
ポータブルのカーナビを買った時だった。
「これ、付け替えるんやけど・・・」と持ち込んだ。
忙しいはずなのに、快く手伝ってくれた。
クラブのカーリンコン大会では、率先してコート設営をしてくれたり、審判の手伝いもしてくれた・・・
世話をかけっぱなしだった。彼のことを思い出すと胸が痛くなる。目頭が熱くなる。彼の人となりは、今も自分の心に生きている。安らかに眠ってください・・・