雨あがる

寺尾聡、宮崎美子、三船史郎、吉岡秀隆、原田美枝子出演。小泉堯史監督作品。

享保の時代。浪人の三沢伊兵衛とその妻は、長雨のため安宿に居を構えた。ある日、若侍の諍いを難なく仲裁した三沢は、通りかかった藩主・永井和泉守に見そめられ城に招かれる。三沢が剣豪であることを知った和泉守は、彼を藩の剣術指南番に迎えようとするが・・・。（ヤフーレビューより）

99年の作品です。思っていたより古いな、と。
実家で、BSから録画したのを観てきました。観た事がないと思っていたのに、観始めたら、以前観たことがあると気付いたのですが、そのまま最後まで観ました。
観終わった後、なんだか気持ちが爽やかになるのがいいですね。
剣の腕はいいのに、人が良すぎて士官の口もないというのが、主人公のキャラですが、寺尾さんが、爽やかに気持ちよく演じてます。こういう役、似合うよね～。
黒澤監督が生前、ずっと映画化したいと思っていたストーリーだそうで、原作は山本周五郎氏。

ストーリー的には、何も奇をてらったものはなく、淡々と進むのですが、殿様のキャラもいいし、安宿の人達のキャラもいい。やはり映画はキャラだなぁと実感しますね。

何がいいって、ずっと慎ましやかにしていた主人公の妻が、ラストで夫の良さを述べる時に、相手に向かって「貴方たちのような、でくのぼうには分からないと思いますが」と言ってしまう所でしょうね（笑）。

結局、剣術指南番にはなれず、夫婦二人でのんびり旅を続けるシーンと、主人公を引き止める為に、殿様自ら馬を必死こいて走らせるシーンがいい。印象的です。