Movies!!

映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

アフタースクール

2008-05-26 10:39:54 | 映画(あ行)
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大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人、田畑智子、常盤貴子、北見敏之、山本圭、伊武雅刀出演。内田けんじ監督作品。

母校の中学校で働く人のいい教師、神野。夏休みにもかかわらず部活動のために出勤していた彼のもとに、同級生だと名乗る探偵が訪ねてくる。彼は、神野の同級生で親友のエリートサラリーマン、木村の行方を追っていた。神野はちょうどその朝、仕事で全然つかまらない木村に代わって産気づいた彼の妻を病院へ連れて行ったところだった。そんな神野に探偵は、今朝撮られたという写真を見せる。そこには、若い女性と親しげにしている木村の姿が。ショックを受けた神野は、そのまま探偵の強引なペースに引きずられるように木村捜しを手伝わされるハメになるのだったが…。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
映像・演出:★★★★☆
期待通り面白かった度:★★★★★

内田監督の前作「運命じゃない人」がとても面白く、劇場で観れなかったのが、とても悔しかったので、今回は公開してさっそく劇場で観てきました。観に行こうと思った時からなんだかワクワクして、こういう気持ちで映画を楽しみにするのって久しぶりで嬉しかった(笑)。
映画は期待通り面白かったです。もう1回観たいくらい。
宣伝通り、“甘く見てると騙されちゃいますよ”な感じですが、騙された方が絶対面白いです。っていうか、騙されない人いるの???冒頭は誰に見せるためにその演技してるんじゃい(笑)と思ってしまうわけで・・・よ~く考えると、ところどころ伏線らしきものはありますが、普通分からないですよ。
総合は★4.5ですが、0.5はその部分ですかね。でも別にそれが不満なわけじゃないんですけど(笑)。
急展開するシーンは「うわ~~えぇ~~!」な感じでした。家で見てたら声出してると思う(笑)。なんかもうこれ以上何も書かない方がいいような気がするな(笑)。
パンフレットを買いましたが、ネタばれに近い写真も載ってたので、映画を観た後に読んだほうがいいと思います。シナリオもついてましたが、袋とじ&シールで防御されてました(笑)。

土曜日の「王様のブランチ」に主役の大泉さん、佐々木さん、堺さんがゲストに来ていてトークと予告があったので、つい観てしまい、ネタばれあったらどうしようとドキドキしましたが、大丈夫でした。
男3人が主役、しかも、35~40歳くらいの間のオッサンたち(笑)。それなのに、劇場へ行ったら、男性客の多いこと。私の席の両隣は、ガタイのいい男性で、実はちょっと怖かった(苦笑)。声出して笑ってましたけど。

個人的には、堺さんのシーンの、

「僕、結構かっこよかったと思いませんか?」
「いえ、特には」

という会話に吹き出したのと、大泉さんと佐々木さんのシーンの、

「学校なんか関係ないんだよ。お前がつまんないのは、お前のせいだ」

というセリフが好きでした。
内田監督の映画のセリフには、ドキっとさせられるものが多々ありますね(汗)。

観たあとは、なんだかほわ~んと温かい気持ちになりました。エンドロール最後に監督の名前を観た瞬間、なんか猛烈に拍手したくなったのは私だけでしょうか?
かなりオススメの映画。映画好きには必見です。


王妃の紋章(試写会)

2008-03-24 15:38:51 | 映画(あ行)
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コン・リー、チョウ・ユンファ、ジェイ・チョウ、リィウ・イエ出演。チャン・イーモウ監督作品。

10世紀、唐時代の中国。美貌の王妃(コン・リー)は継子である皇太子(リィウ・イエ)と不倫関係にあった。王(チョウ・ユンファ)はそれを知りながらも“重陽節”を祝うため、第二王子ジェイ(ジェイ・チョウ)を伴い王宮に帰還する。だが盛大に儀式が執り行われる最中、数千に及ぶ黄金の甲冑姿の兵士たちが城内に姿を現し……。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★★☆
豪華絢爛という言葉がふさわしかった度:★★★★☆

観たかったこの映画、友人が試写会を当ててくれて、観てきました。ちっとも興行収入に貢献しない香港・中国映画好きの私(苦笑)。いや、これはもう一度観なくては!という映画はもちろん劇場で観直すのですが・・・。一度観れば、それで満足な映画がほとんどなわけで(笑)。でも早く観たいので試写会に行ってしまうのでした・・・。
噂通り、豪華絢爛、きらびやかな衣装と宮廷、眩しくって目が痛くなるほどでした~。
あれだけの衣装や美術、そしてものすごい数のエキストラ(CGってことはないよねぇ?)、さすがチャン・イーモウ監督、お金かかってそうな映画です。去年、日本で上映された「女帝エンペラー」とストーリーがやや被る所があるなと感じがしました。だから公開を1年遅らせたという噂を聞きましたが・・・。
私が見た映画サイトでは、チョウ・ユンファが一番にクレジットされてましたが、これはコン・リーの映画ですね。いやぁ、迫力ありました。指につけてる装飾品も長い爪みたいで、あれで引っ掻かれたらザックリいきそう(笑)。背も高いし、こういう気位の高い役をやらせるとほんとに素晴らしいと思います。チャン・ツィイーとはまた違った風格があるんですよね。コン・リー、私は結構好きな女優さんです。毒と知りながら薬を飲み続け、発作を起こしつつも一心不乱に菊の刺繍(この菊から「王妃の紋章」というタイトルをつけたのかな?)をするコン・リーに引付けられました。
チョウ・ユンファは吹替えでしたよね?最初声を聞いた時に本人の声じゃない、と思ったので。途中から慣れてしまって分からなくなりましたが・・・(汗)。ジェイ・チョウは「頭文字D」の時よりずっと演技は良かったと思いました。違和感はなかったです。アクションシーンも頑張ってましたね。中国とか香港の映画に出ると俳優だろうが歌手だろうが関係なくアクションをやらされ、ワイヤーアクションもこなさなければならないので、本当に大変ですね。

ストーリー的には、よくある愛憎劇ではあるんですが、キンキラキンで眩しいよ、という話ばかりを聞いていたので、思ったほどトンデモ映画ではありませんでした。突っ込み所はあるけれど(笑)。コン・リーの、はみだしそうなおっぱいも見所の一つかな(笑)。コン・リーに限らず、宮廷の女性たちのあの衣装は絶対にチャン・イーモウの趣味でしょう(爆)。色にもこだわりがある監督なので、キンキラキンにも納得できます。外身はキラキラ、中身はドロドロと言ったところでしょうか。


あの空をおぼえてる(試写会)

2008-03-19 13:30:16 | 映画(あ行)
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竹之内豊、水野美紀、広田亮平、吉田里琴、小池栄子、中島朋子、小日向文世出演。富樫森監督作品。

地方都市で写真館を営む雅仁(竹野内豊)は妻(水野美紀)と小学生の息子(広田亮平)、幼稚園に通う娘(吉田里琴)と幸せに暮らしていた。だがある日、子どもたちが交通事故に遭い、息子は無事生還するが、娘は亡くなってしまう。雅仁は娘を守れなかったことで自分を責め、生き残った息子は何とかして両親をなぐさめようとする。

公式サイト

総合:★★☆☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
映像・演出:★★★☆☆
映像が綺麗だった度:★★★☆☆

富樫監督は「天使の卵」の監督です。この映画を観て、私はこの監督、あまり得意じゃないのかも(汗)と思いました・・・。
事故で娘を失った家族の再生を描いた映画です。なので、泣ける映画です。実際泣きましたし。ただ、私は、特に前半はあまり面白くありませんでした。娘の絵里奈のキャラを描き、幸せな4人の家族を演出しているわけなんですが、正直ウザかった。そこはちょっと描けば十分伝わるのだから、サクっと終わらせてよかったのでは?延々と描かれて、回想もたっぷりで話が進まない。生き残ってしまった息子が妹の死を知っているのかどうかさえよく分からないシーンが続き、それに意味があるのかと思いきや、普通に死んだことは知っていて受け止めていたし・・・。
ただ、広田くんの演技は素晴らしかった。傷心の両親をなんとか慰めようとして、明るく振舞う姿がいじらしくて、なんだか本当に可哀想でした。妊娠中の母親は、少しずつ立ち直ったので、やはり母は強し、といったところか、と思いましたが、父親がねぇ・・・。もちろん気持ちは分かるんですが、どんなに自分が辛くても、一緒に事故に遭い、生き残ってしまった息子がどんな気持ちでいるのか、それを先に考えて欲しかった。映画だからしょうがないんだけど、それでも父親にはイライラして、あんな父親嫌だよ、と思いました(苦笑)。自分ではなくて、妹が生き残れば良かったと、親が思っていると思い込んでしまうくらいに息子を追い詰めた罪は重いぞ~~~。
別に竹之内さんが悪いわけではなくて、父親のキャラクターが嫌でしたね。竹之内さんは7年ぶりの映画出演とか。そんなに映画に出てなかったんですね。

映像は綺麗でした。田舎なので緑が多く、その中で撮った写真なども良かったです。絵里奈は、明るすぎるくらい明るくて、笑顔も可愛いんですが、なんだかあまり好きになれなかった。小日向さんのカツラに大ウケしました。最初のシーンで、わ、髪が多い!と思ったのですが、ああいう展開になるとは(笑)。


そういえば、予告で見たチャウ・シンチーの「ミラクル7号」に客が反応して笑っていて、なんだか嬉しかった。私も楽しみにしている映画です。



うた魂(たま)♪(試写会)

2008-03-11 11:55:59 | 映画(あ行)
夏帆、ゴリ、石黒英雄、徳永えり、亜希子、間寛平、薬師丸ひろ子出演。田中誠監督作品。

かすみ(夏帆)は自分のことが大好きな女子高生。しかし、秘かに思いを寄せる牧村純一(石黒英雄)が撮ってくれた、大口を開けて歌う自分の写真を見てがく然とする。その日以来、自信喪失してしまったかすみ。しかし、ライバル校のヤンキー合唱部の魂の込もった合唱と、部長・権藤洋(ゴリ)の一言をきっかけに自分を取り戻す。(シネマトゥデイより)

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★☆☆☆
薬師丸ひろ子が歌上手い度:★★★★☆

「うた魂(たま)♪」

正直、最初はどうなることかと思いました。主人公のかすみが、天然ボケというか、勘違い少女というか、いけすかない奴として描くにしても、なんだかティーンズ文庫に出てくる少女みたいな感じだったので、うわ、これ結構辛いかも・・・と思いました。
ところが、観ていくと結構笑えるし、合唱のツボを押さえているし、何より合唱が良い。特にゴリたちが歌う「15の夜」はちょっと感動した(笑)。泣けたりする感動作ではないけれど、悪くはないなと思えたので、評価は★3つです。

特に薬師丸ひろ子の演技が良かった。評価に書いたのですが、やっぱり歌上手いです。最初のなんだか変な教師っぷりも、やりすぎず、かといって、どういう教師なのかというのを的確に伝える演技をしていたと思いました。

夏帆ちゃんが歌っているのは、もちろん本人なんですよね?かなり上手いです。彼女たちが歌っている歌はあまり知らなかったので、残念でした。知ってたらもっと感動したかな?
演技はまぁまぁでした。へんな主人公のキャラだなと思って観ていたのに、好きな男子に面白い顔、というようなことを言われて傷ついて泣くシーンなどは、かなり本気で可哀想だと思い、共感してしまったし。夏帆ちゃんは「天然コケッコー」といい、天然キャラが似合うのかな~?(笑)


犬と私の10の約束(試写会)

2008-03-06 11:36:06 | 映画(あ行)
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田中麗奈、豊川悦司、高島礼子、加瀬亮、福田麻由子、佐藤祥太、池脇千鶴出演。本木克英監督作品。

北海道の函館で暮らす14歳の少女・あかり(福田麻由子)。ある日、彼女の家に一匹の子犬がやってきた。あかりは、前足の片方だけが靴下をはいたように白いそのゴールデンレトリバーを“ソックス”と名付ける。体調を崩して入院していた母(高島礼子)は、そんなあかりに、犬を飼う時には、犬と“10の約束”をしなければならないと教えてくれた。やがて、大人へと成長していくあかりに次々と試練がやってくる。そんな時、ソックスがいつもそばにいて、あかりを励ましてくれるのだった…。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
映像・演出:★★★☆☆
犬が可愛い♪そして演技が素晴らしい度:★★★★☆

予告で泣ける人が多いようですが、私は犬の十戒の10個目を読んだだけで泣けました(苦笑)。特に犬が大好き!というわけでもないし、飼ったこともないのですが、この映画を観て、犬が嫌いになる人がいるわけない、と思えますね(笑)。
観る前から泣けることは分かっているので、タオル・ハンカチ類は必需品だと思います。
花粉症の方は要注意!ただでさえ、目が痛痒いのに、大泣きして、目が痛かった~。犬のことだけではなくて、あかりは子どもの頃に母親も・・・・・・。もうそこから泣けますから。

ストーリーとしては無難な展開だと思うのですが、丁寧に作ってあるし、父親が忙しくて、母親のいないあかりの寂しさとか、それを癒してくれるソックスの存在などリアリティがあり、主人公に自然に感情移入できました。
福田麻由子ちゃんが、「L change the WorLd」の時と違って髪が長く、とても大人っぽく見えます。だいたい同じくらいの年の役だと思いますが、髪形だけであんなに印象が違うんですね。そして、成長したあかり役の田中麗奈さん。麻由子ちゃんとそっくり(笑)。目元とか、よく似てます。この二人、他の映画がドラマでも使えそう(笑)。
トヨエツはいいお父さんっぷりを発揮、高島礼子さんは、昨日、ドラマ「斉藤さん」で観た時よりぐんと若く観えました。これも髪型が違うかな?

しかし、この映画の本当の主役は犬のソックスでしょう。成長したソックス役の犬の演技は素晴らしいですね。飛んだり跳ねたりしていた元気な頃と、年老いて動きがゆっくりになった頃との違いがちゃんと出ていて凄いと思いました。
ラストの目がつぶりそうでつぶらなくて・・・みたいなシーンはどうやって撮ったんだろう??寝そうになっているところを撮影したのかな・・・。
そのシーンの田中麗奈さんの号泣は、あれ演技じゃなくて、マジ泣きだと思う(笑)。
10年しか生きられないというのは、短くて寂しいですね。

映画 クロサギ(試写会)

2008-03-04 15:04:48 | 映画(あ行)
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山下智久、山崎努、竹中直人、大地真央、奥貫薫、石橋蓮司、飯島直子、哀川翔、堀北真希出演。石井康晴監督作品。

かつて詐欺の被害に遭い、家族を失った青年・黒崎(山下智久)。復讐のために詐欺師を狙う詐欺師“クロサギ”となった彼は、詐欺師業界の大物・桂木(山崎努)の情報でレイコ(飯島直子)という女性からの依頼を受ける。新たなターゲットとなった詐欺師・石垣(竹中直人)に関する調べを進めると、知能犯係の刑事・神志名(哀川翔)や大企業のみを標的にする詐欺師・白石もまた、石垣を追っていることが分かってくる。そこへ、石垣の過去を知るというさくら(大地真央)が現われ、黒崎に衝撃の事実を告げる。

公式サイト

総合:★★☆☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★☆☆☆
途中までは面白かった度:★★★☆☆

う~ん・・・正直、あまり面白くなかったです。途中までは良かったんですけどね。シロサギの石垣を騙したつもりが・・・というところまでは面白かった。
その後がグダグダでした。シリアスなシーンがとことんダメ。やたらマッタリしていて、雰囲気だけ、という感じがしました。シリアスなシーンが多すぎてテンポも悪いし、長回しの時のシーンが終わるタイミングとか、そういう細かい所が非常に気になりました。私と全くテンポが合いませんでした。
この監督、「花より男子~ファイナル~」の監督の方なんですね。TVシリーズも演出されてます。私はほとんど観てないですが。「白夜行」の演出もされているようで、ええ!と驚いたのですが、演出家の中で三番手のようでした。「白夜行」は結構好きなドラマでした。
ドラマだと飽きられてしまうようなシリアスなシーン、主人公が苦悩するシーンをたくさん入れたかったのかもしれないですが、かえって失敗した感じがします。詐欺の話なんだから、詐欺のテクニックをテンポよく見せて、あっといわせる展開で、爽快感を味合わせて欲しかった。

山下くんは、演技好きじゃないのですが、この映画の中では、悪くはありませんでした。シリアスなシーンは微妙だったけど。
「ドラゴン桜」で阿部ちゃんと山下くんが共演した時、二人のシーンで阿部ちゃんが凄くいい演技をして圧倒されて見ていたのに、山下くんが畳を拳で叩く演技があまりに下手で、シーンが台無しになって怒り狂ったことがあるんですが、その「拳で地面を叩く」シーンが映画に出てきてしまい、呆然としてしまいました(笑)。これがなかったら、もうちょっと高評価だったかも(爆)。

竹中さんはいつものおバカな演技はほぼ封印。真面目でしたね。ちょっと我慢できずに出てきた所もありましたが(笑)。山崎努さんは、詐欺師業界のドンなのですが、あまり大物に見えないんですよね・・・ドラマも見てたんですが、ドラマの方が良かったな。山下くんとのシリアスなシーンが多かったからだろうか。
堀北真希ちゃんは、びっくりするほど脇役で、ストーリーに絡んでませんでした。あのダラダラなシリアスシーンをなくして、二人のシーンを増やした方が良かったのでは?
出番は少ないですが、石橋蓮司さんの演技が良かったです。

ある人が殺される時「おかぁ~ちゃ~ん!」と叫んでいるのを観て、今時、殺されるときにそんな風に叫ぶ人いるかよ・・・と興ざめしてしまいました。
あの役者さん、「SP」でテロリストやった北村有起哉さんでした・・・・・・。

なんか続きがありそうな終わり方でしたね。つぎはTVでスペシャルをやってくれないかな(笑)。

アメリカを売った男(試写会)

2008-02-28 11:39:46 | 映画(あ行)
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クリス・クーパー、ライアン・フィリップ、ローラ・リニー、デニス・ヘイスバート出演。ビリー・レイ監督作品。

ある日、若きFBI捜査官エリック・オニール(ライアン・フィリップ)が上司のケイト・バロウズ(ローラ・リニー)に呼び出され、組織内でもトップクラスの捜査官、ロバート・ハンセン(クリス・クーパー)の監視を命じられる。しかし、オニールにはその真の目的は告げられなかった。そんな中、ハンセンと行動を共にするオニールだったが、何一つ不審な点を見つけることはできない。やがて、自らの任務に不満を持ち始めたオニールは、バロウズからハンセンのスパイ容疑という衝撃の事実を告げられるのだった。

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆

実際に2001年2月に逮捕されたロシアのスパイ・FBI捜査官ロバート・ハンセンの話です。事実に基づいているそうです。
潜入捜査官のエリック・オニールも実在している方で、すでにFBIは退官し、現在は弁護士をしているとのこと。彼が特別顧問として、映画に関わっているそうです。

面白かったです。私はこの手の映画、結構好きなので、楽しめました。が、地味だし、アクションがあるわけでもないし、主役はオッサンなので、日本ではあまりヒットしないだろうなぁ。でもクリス・クーパー渋いよ。カッコいいよ~。
20年間アメリカを欺いてきた人物の元へ潜入し、逮捕に導くのは、容易なことではありませんでしたね。何度も危機が・・・。しかし、エリックは迫真の演技で乗り越えていたし、なんとも口が上手い(笑)。あれくらいじゃないとFBIの捜査官なんて務まらないのかも?
それにしても、シラを切る時のライアンの演技が素晴らしい。ってか、俳優って怖い。ハンセンに疑われた時も全く動揺していない演技が凄かった。(わざと動揺しているシーンもあったけど)あれ、実生活でやられたら、まず見抜けないような気がする(笑)。

ハンセンはかなり信心深い人だったのに、祖国を裏切っていて、なんで?と思うのと同時に、祈ればそれで許されるのか?と思ったり。
世界中にいるアメリカのスパイが50人以上売られ、大半は処刑されているらしい。
神仏を否定するわけではないけれど、謝って済むなら警察いらない、というのと同じで、祈れば許されることではないと思う。もちろん、本人も許されると思っていないだろうけど。
動機については、不満があるらしいことがなんとなく描かれていたけど、私は最近、犯罪を犯す人たちの動機は、そんなに重要じゃない気がしている。世間は皆、理由を欲しがるけれど、なんでこんなことを!という事件に限って、動機は曖昧のような気がする。理由を知って、自分とは違う、と安心したいんだよね。でも毎日少しずつ積もっていく不満と、些細なキッカケがあれば、犯罪を犯してしまう可能性は否定できないと思う。

現在は、ロバート・ハンセンはコロラド州で終身刑になり、1日23時間は独房の中で過ごしているそうです。コロラド州って死刑制度がないのかな?

あ、そうそう。「24」のパーマー大統領(兄の方ね)が出てました。デニス・ヘイスバート。出てきた瞬間、心の中で「パーマー大統領!!!」と叫びました(笑)。


明日への遺言(試写会)

2008-02-14 15:28:36 | 映画(あ行)
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藤田まこと、冨司純子、ロバート・レッサー、フレッド・マックィーン、リチャード・ニール、蒼井優、西村雅彦出演。小泉堯史監督作品。

1945年5月、米軍による名古屋市街への絨毯爆撃が行われ、その際撃墜されパラシュートで降下した米軍搭乗員38名が日本軍により拘束される。東海軍司令官・岡田資中将(藤田まこと)は、彼らを略式裁判によって処刑する。終戦後、岡田中将をはじめとする被告人20名は、捕虜を殺害した罪で起訴された。これに対し岡田中将は、搭乗員はジュネーブ条約の定める捕虜ではなく、無差別爆撃を行った戦争犯罪人であり、かつ、当時の状況では略式の手続きもやむを得なかったとその正当性を主張、この裁判を“法戦”と位置づけ、徹底的に争う意志を貫く一方、部下の行為も含めすべての責任は司令官である自分にあると、部下を守り全責任を負う論戦を展開していくのだった。(allcinema onlineより)

公式サイト


総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
藤田まことの演技が素晴らしい度:★★★★☆

非常に地味な映画ですが、引き込まれました。とは言うものの、前半ちょこっと寝てしまいましたが・・・・・・。
正直、観たいと思ったのは蒼井優ちゃん目当てでしたが、優ちゃんの出演時間はほんの少し。あとでまた出てくるかなと思ったけど、出てきませんでした。西村雅彦さんもしかり。
ほぼ藤田まことさんの独壇場でした。冨司さん(岡田中将の妻役)はモノローグが時々入るものの、台詞は皆無だったような。
映画は法廷内での裁判が9割を占めていました。内容は上のあらすじの通りで、劇的な展開があるわけでもなくほんとに地味なんですが、じわじわ感動が押し寄せます。アメリカ兵を捕虜ではなく、あくまで戦犯として処罰したという主張をし、裁判長がアメリカの法律では報復が認められていると説明し、再び、報復ではないのか?復讐ではないのか?と聞かれても、主張を変えず、責任は自分にあると言い、部下を守った岡田中将でした。
判決が下った時、法廷内に悲しみが広がったあの雰囲気が凄かった。裁判官ですら、眉をひそめ、悲しげな表情。そしてその場にいる人全員が悲しみに包まれているという雰囲気に胸がいっぱいになりました。

何が凄いって、やっぱり藤田まことさんの演技が素晴らしい。今年75歳になられるとはとても思えません。ほぼ出ずっぱりで、台詞も多いし、英語も話します。冨司さんは台詞がないため、目だけで演技してました。時に笑顔、時に目に涙を浮かべて。二人は全然触れ合っていないのに、固い絆で結ばれた夫婦であるということが、しっかり伝わってきました。

地味なので、観る人を選びそうではありますが、日本人として、人としての誇りを考えさせられる映画です。


L change the WorLd(ジャパン・プレミア試写会)

2008-02-08 11:37:03 | 映画(あ行)
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松山ケンイチ、工藤夕貴、福田麻由子、南原清隆、福田響志、鶴見辰吾、高嶋政伸出演。中田秀夫監督作品。

 デスノートを使い新世界の神になろうと目論む夜神月との最終決戦に臨んだL(松山ケンイチ)。やがて、彼の究極の選択によってその壮絶なキラ事件に終止符を打ったが、一方でLが最も信頼できるパートナー、ワタリ(藤村俊二)を失ってしまう。同じ頃、タイでひとつの村が焼き尽くされ消滅。それは世界の崩壊にも繋がる大事件の予兆だった。ある日、Lのもとに、ワタリ宛ての贈り物として一人の幼い少年“BOY”(福田響志)がやって来る。そして彼がタイで消滅した村の唯一の生存者で、その裏では、人間の手で作り出された“死神”を巡って不穏な動きがあることを知らされる。またさらに、真希(福田麻由子)という少女がある物を携えワタリを訪ねてくるのだが…。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★★☆
大きなスクリーン・良い音響の映画館で見ることをオススメ度:★★★★☆

ジャパン・プレミア試写会に行ってきました。松ケンには以前から縁があるようで、「男だちの大和」「デスノート the Last name」での舞台挨拶に続き3回目ですね。今回とうとう自分で当てました!
でもって今回が一番近くで観れましたが、松ケンが会場内のレッドカーペットを歩き、観客に握手しまくり&サインしまくりだったので、びっくりしました。近いといっても、そのレッド・カーペットに近かったわけではないので、双眼鏡でいいな~~~と思いながら眺めていたわけですが。その様子はまるでトム・クルーズのようで(誉めすぎ・笑)サービス満点でした。司会者は間が持たず、大変そうでしたが。
舞台挨拶の時に松ケンは、「スウィーニー・トッド」でジョニー・デップが握手したり写真撮ったりサインしたりしているのを見て、自分はそういうのをやったことがないので、見習おうと思ってやったと言ってました。そうか、ジョニデだったのか。トムクルはもう古いのね。ごめん、松ケン、私が悪かった(笑)。
あとでサインもらった人~~~?と司会者が聞いた時に手を挙げた人がかなりいて、凄いなと思いました。あの時間であれだけサインするのは凄い。本人は、あんなにたくさんのサインをしたことがないので、間違えて書いてしまったものがある、今度は気をつけますみたいなことを言っていたけど、ファンにとってはその方が希少価値があるということを知っているか?(笑)

ところで映画を観終わった後、隣や前後に座っている人たちがパンフを持っているのを見て、ここって関係者席だったのね、来れない関係者の席が回ってきたのかなと思ったのですが、家に帰って指定券を見てみたら「関係者入口からご入場下さい」と書かれていてびっくり(知らずに一般客の入口から入った・笑)。指定券を引き換えた時のことをよーく思い出してみたら、引き換え場所は二列に分かれていて(テープが張られてた)、案内係の人がいたんだけど、他の客と話していたので、早く引き換えたかった私は人が並んでいない方の受付へ行き、ハガキを出して指定券をもらって・・・あそこって関係者が引き換える場所だったのか??そういえば、他の人と指定券の色が違った。私が間違えたのか、受付嬢も気付かなかったのか、そういうハガキだったのか、今となっては分かりません(笑)。関係者入口から入ってパンフもらってくれば良かった(爆)。サインしてあるパンフを持っていた人もいたんだよね~~。しかし、おかしいとは思ったのよね。引き換え開始時間から2時間近く経っているのに、1階席でかなりいい席(見やすい)だったから・・・。

と、前置きが長くなりましたが、映画は面白かったです。以前のレビューで「嫌な予感がする(笑)」と書いてしまったのですが、予告では映画の内容がよく分からなくて、微妙な気がしていたので、そう書きました。でもそんなことはなく、私はかなり良かったと思います。最後のLを堪能できた気がします。ただし、不満な点もあります(笑)。
良かったと思ったのは、最初の爆発のシーン。予告でも流れていますね。大きなスクリーンで良い音響で観たので、かなりの迫力でした。ハリウッド映画に出てくるシーンに引けをとらないと思います。LはデスノートのLとは違う部分もたくさんありますが、行動には理由があるし、違和感は感じませんでした。Lの行く末が分かっているだけに、感動するシーンもありました。印象的な台詞もいくつかありました。

不満な点は、ナンチャンなんだよね・・・・・・。個人的にナンチャンは嫌いじゃないんですが、一人だけ映画の中で浮いてました。非常に残念。友人が「映画の緊張感を彼が一人でプツプツ切っていた」と言っていましたが、まさしくそんな感じ。最初はお笑い要員なのかな?と思ったのですが、面白いはずのシーンもたいして面白くなく、真面目なシーンは白けるという、目も当てられない状態。FBIという設定でしたが、あまりに唐突でなんでLはそんな簡単に信じちゃうんだろう??と思ってしまうくらい。まぁ大して出てこなかったんですが、この配役には大いに不満です。それとは関係なく、L絡みで笑えるシーンはちょこちょこ出てきて、そういうシーンは好きでした。
あとは、工藤夕貴さんの口元(苦笑)。台詞を言う時にやたら口の動きが激しくて、気になって気になって仕方がありませんでした。彼女は今、海外で暮らしているそうなので、日本語をしゃべり慣れていないせい?はっきりと台詞を言おうとしてそうなっているのかもしれません。なのでもちろん台詞は聞き取りやすいんですが、隣でしゃべっている鶴見辰吾さんの口の動きとえらい違うんですよ(笑)。工藤夕貴さん苦手だ(苦笑)。他の役者さんは概ね良かったです。子役の二人がとても良かったです。福田麻由子ちゃんは本当に上手いですね。目の力もあるし。
エンドロールの後にも映像が流れるので、席を立たないで下さいね、と松ケンが言っていたので、ぜひそのシーンも見て下さいね。


以下、ネタばれ含みます。


前作の「デスノート the Last name」の映像も使いつつ、うまく構成していると思いました。ワタリが死ぬシーンでは、ミサミサも出てきたし、まだキラと戦っている最中の裏で動くLとワタリを観る事も出来ました。
子ども二人に翻弄されるLもなかなか笑えて良かった。とりあえず、お菓子の串刺しをあげようとするけど、断られるという空気読めないLが面白いです。ママチャリLも面白かったし、全力で走るLも良かった。背筋を伸ばして、でもやっぱり猫背に戻ってしまうLも面白い。ああ、なんかもう1回見たくなってきた(笑)。それから、鶴見辰吾さんが絶命するシーン、すごい演技でした。凄すぎて、台詞が全く聞き取れない(笑)。一言も聞き取れなかったんですが、Kの動きで予想はついたので、これはたぶん、台詞を分からせようとはしていないな、と思いました。

ストーリーは、世界を変えるために、人類を滅ぼす殺人ウィルスを撒き散らそうとするテロリストたちとLが闘うという感じで、正直、お腹一杯な設定ですが、その辺に目をつぶれば、なかなか上手い構成になっていたと思います。途中ちょっとダレた感じがしなくもないですが、編集もなかなか上手い。これはハリウッド式なのかな~と思いながら観てました。
ラストで、Lは真希のぬいぐるみに声を残します。「明日も良い1日になるといいですね」(だったかな?)BOYには名前を残します。“二ア”という名前を(原作を知っている人は、そう来たか!と思うのでは?)。そして、天才でも一人で世界を変えることはできない、と。Lはいなくなっても、想いは引き継がれていくんだ、と思ったら胸がいっぱいになって泣いてしまいました(笑)。だってもうLには明日はやってこない・・・。Kにすら「あなたは生きてください。ワタリもそれを望んでいます」みたいなことを言っていましたね。

L BOOK PROJECTとして、小説や写真集、公式ガイドが出ているようで、うーん、買ってしまいそうな自分がいる(笑)。

アイ・イン・ザ・スカイ(第8回東京フィルメックス映画祭・コンペティション)

2007-11-23 23:54:17 | 映画(あ行)
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サイモン・ヤム、レオン・カーファイ、ケイト・チョイ、ラム・シュー、マギー・シュウ出演。ヤウ・ナイホイ監督作品。

極悪犯罪集団を尾行する警察特殊捜査チームをスリリングに描く。(公式サイトより)

作品詳細

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
映像・演出:★★★☆☆
私の好きなタイプの映画だった度:★★★★☆

フィルメックス映画祭の中で一番楽しみにしていた映画でした。ジョニー・トウ監督の「放・逐」が見れなかったので。

面白かったです。私の好きなタイプの映画でした。タイトルが「アイ・イン・ザ・スカイ」ということで”天上の目”として俯瞰の映像と工夫がありました。
サイモン・ヤム、ケイト・チョイ、マギー・シュウたちの警察監視・分析班、対するレオン・カーファイ、ラム・シューたちの強盗側の攻防の話ですが、監視班の行動が面白かったですね。こういう風に監視するのか、とか犯人を追いつめていくやり方とか、勉強になりました。
ジョニー・トウ監督が制作に加わっているのと、出演している人がジョニー・トウ監督作品の常連が多いので、ジョニー・トウ監督っぽい感じもしますが、ジョニー・トウ監督だと、ケイト・チョイの役みたいな描き方はしないんじゃないかなと思いました。彼女の感情がかなり描かれていたので。
ケイト・チョイは新人で、一番観客に近い役だったので、素直に感情移入できました。警察官としてはどうかと思う行動も、納得できたりとか・・・。

サイモン・ヤムのお腹がやたら出っ張っていて、ちょっと動きにくそうだったり(途中でお腹から何かを出すのかと思った・笑)、レオン・カーファイのいつもは冷静で普通の人っぽいのに、すごく残虐な面があったりして、いい感じでした。最近、レオン・カーファイは悪役(マフィア系)を観ることが多いなぁ。

冒頭のシーンが一体何が始まるのだろう?とかなり引き込まれました。あと、最初にサイモン・ヤムが笑えるのか微妙な小話をしたのですが、それが後になって効いてくる脚本が好きだなぁと思いました。しかし、サイモン・ヤムはラスト、あんなに大量出血したのに、助かっちゃってえええ~~~?!という感じでしたが(爆)。
絶対死ぬパターンだと思ったのに…(笑)

配給が決まっているようなので、日本公開になるのでしょうか。ぜひ公開して欲しいですね。公開したら、また観に行きたいと思います。