1981年 作品。
江戸時代後期の浮世絵師 葛飾北斎の波乱に満ちた人生を描いた作品。
幕府御用達鏡磨師の養子であった鉄蔵のちの北斎(緒形拳)は勘当され、娘お栄(田中裕子)下駄職人の家の2階に住んで、画師を目指していた。ある日、川縁で会ったお直(樋口可南子)を家に連れて帰り枕絵を描く。しばらくの後、お直を父親に預ける。しかし、北斎の頭からはお直の妖艶な裸が消えず、お直の画を描き続けていた。
気の向くままに画を描き他のことは無頓着。友達とも喧嘩別れを繰り返し、残ったのは下駄職人していた時の知り合いの曲亭馬琴のみ。この馬琴にも借金を続けて喧嘩ばかりしていた。この北斎を支えたのは実の娘お栄。お栄は嫁ぐこともなく、北斎の生活の面倒をみていた。
巨大な達磨画、富岳三十六景などの大きなイベントの裏には借金にまみれた荒れた生活があり、90歳の臨終までこれが続いていた。飛び抜けた才能のある天才 北斎には生活力が全く無かったことが伺える。
本作は緒形拳の鬼気迫る北斎と、これを際立たせた娘 お栄役 田中裕子と 妖艶な女 お直役の樋口可南子。二人とも美しい裸体を魅せてくれます。特に田中裕子は、少女のころの中性的な女性としての登場シーンから圧倒されました。全く女性を感じさせない少年のような裸体の観せかた、こういうシーンは後先、他の映画で観たことがありません。ここは見逃してはならない一シーンです。
お薦めですね。
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