ヘルストピアダイアリー

ヘルス(健康)とユートピア(理想郷)の造語、「健康天国」「健康別天地」。健康を楽しむ三セク施設。

特急より各駅停車で

2008年12月12日 | その他
 「時がたつのが早いと思うようになるのは
われわれが人生に慣れ親しんだ結果である」-

 この言葉は、イギリスのギッシングという作家が
「ヘンリ・ライクロフトの私記」から抜き出した一部です。

 12月10日付、宮崎日日新聞の「ことば巡礼」に上記の
「時が~」のタイトルで紹介されていました。

 コラムニストの秋庭道博氏がその内容を解説してますので、
紹介したいと思います。

 キッシングは、タイトルの「時が~」に続けて、
 >「子どもの場合のように、
毎日が未知な世界への一歩であれば
日々は経験の集積で長いものとなる」と述べている。

 >年齢を重ねるにしたがって、
時がたつのが早く感じられるようになる
理由を知りたくなるが、ギッシングの説明には、
「なるほど」とうなずけるところがある。
と前置きしながら、次のように話しています。

 >たとえ話で説明するなら、
同じ距離のところを電車で行く場合、
大人は特急電車なのに、子どもは普通電車に乗っている
というように考えたらいいのではないか。

 >各駅停車は、それこそ各駅に停車し、
乗っている子どもは一つ一つの停車駅に、
あれこれ興味を示すものだから、
時間的にも心理的にもなかなか終点に着くことができない。

 >ところが、特急電車に乗っている大人は、
後ろへ後ろへと飛んでいく駅など目に入らず、
あっという間に目的地に着くことになる。

 >この距離と時間の関係が、
大人と子どもの時間感覚の差
となっていると考えられるのだ。
  と。

 先般からこのブログでも一年が経つのが早いと
言ってきました。歳を取るがゆえの
“悲しい性”だとてっきり思っていましたが、
ギッシングが紹介してますように、
一年の感じ方を電車に置き換えてみると確かにそうでしたね。

 ここでの特急電車は既に各駅停車は経験済み。
幾分かのコストはかかっても、
Time is money であるのが大人で、
何も分からずにそれらのことを体験して
覚えていくのが子どもである、とも聞こえます。

 確かに時間もかかるし、
全てのことが未体験ゾーンのような、
好奇心旺盛な子どもならなおさら、
“途中下車”も有り得るかもしれません。
すると、そこから歩いて自宅まで寄り道でもすれば、
輪をかけてその周期(一年)は長く感じることになるでしょう。

 大人までの周期は経験の繰り返し。
仕事に追われる人は特にそうだと思います。
当営業もそう。イベントの準備をして
本番を迎え、事後の残務処理をやっているうちに
次のイベントや諸々の雑務等をこなしながら、
その月、その月を過ごし、次に向う。

 と書きますと大変な仕事のようですが、
実際には年間スケジュールの中で動いていますので、
流れが分かっている分、取り掛かりさえ遅くなければ、
比較的スムーズにいくものです(そうでもない時もありますが)。

 そう考えますと、子どもの場合は“新規事業”が多いから、
と言っても不思議ではないような気もします。

 そうか、新規事業か、最近着手してないな。
本腰入れて取り組んでみようか。
経済的で集客が図れ、話題性にも事欠かず、
次なる客を呼べる一大スペクタル、
な~んて夢ばかりでかいや。

 幼少の自分に戻って初心に返り、各駅停車から初めてみましょうか。
良いアイデアが浮かぶかも・・・。