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グローバルエンジニア 世界で活躍する技術者になるには

2009-04-15 23:40:38 | 書籍

Grobalengineer

世界で活躍できるグローバルエンジニアになるためには、という啓発本です。

前半は、メーカのお偉いさん達の苦労話(武勇伝)が続き、少々退屈な内容。中盤は、グローバルエンジニアに必要な能力。後半は具体的にどういうところで学べるのか。という構成です。

この本の主旨としては、過去日本の大企業ではOJTを通してグローバルエンジニアを育ててきたしそれでよかったが、これからは猫も杓子もグローバル化を迫られ、純国内市場を相手するにしても海外メーカとのコミュニケーションが必要となる。その上、少子化に向かうので、今まで以上に体系的にグローバルエンジニアを育てないといけないんだよ。という内容です。

グローバルエンジニアに必要な能力としては、以下にものが挙げられる。

1) コミュニケーション力
 英語力は必須だが、技術用語だけではなく利益代表としての振る舞いも必要。

2) 自己主張力
 自らの報酬をも自己主張が必要。
 そのためには、実績を上げ、会社外部からも評価を得なければならない。

3) 考える力・独創力
 自分の仕事を作り出す力。そのためには豊潤な知識が必要である。

4) プラス思考型・参加型
 建設的な発言を積極的に行うこと。

5) マネージメント力
 自己主張をマネージメントし、プロポーザルとしてまとめること。
 プロポーザルの内容は、以下の順にまとめる。
 a) Objective
 b) Technical Approach
 c) Project Management
 d) Deliverable
 e) Cost Estimate

6) 国際感覚
 文化、民族・宗教問題を理解する。

7) 技術者の倫理
 技術的欠陥の隠蔽をしないこと。

8) マナー・エチケット
 欧米のマナー・エチケットを理解すること。

特に、2)、3) 、4)と5)は、長い時間をかけて身につくもので、なかなか一朝一夕には得られないもの。この辺が日本人が欧米(特に米)にうまいことやられまくっている一因だと思う。

そういえば、最近に若い世代(の親)は、脱日本の大学志向で、海外の大学や国際的人材の輩出を主眼に置いた大学を好む傾向があるらしい。それはそれで大事なことだと思うけれど、国語(の思考)が成熟していなければ、数学も理科も英語も無いわけで、極端な欧米志向は、日本人の大切さを無くしてしまうので、危険だと思います。