先日収監された、堀江貴文氏の宇宙ビジネスに関する夢を綴った著書。 そういえば、証券取引法違反で逮捕される直前にロシアの中古宇宙船を買って話題になってましたが、一時の酔狂ではなく、逮捕後も賛同者と開発を続けているそうで、市場分析の上で、確実に開発を進めている様が、本著でも紹介されています。
本著の内容は、前半部分が、冷戦時代の宇宙開発の歴史、現在とこれからの宇宙産業について。淡々と分かりやすく説明するも、ホリエモンらしい毒舌はなく、ちょっと拍子抜けな感も。
ただ、さすがにビジネスとして考えているだけあって、米ソ冷戦時代の宇宙開発の歴史やその裏側をよく調べあげ、分析しています。まぁ、業界の人たちには普通の話なのだと思いますが。
後半は自身が開発している小型衛星とそれを飛ばす小型ロケットの話と、その先にある人類の可能性を語り締められています。
堀江氏は、私と同い年なんで、ガンダムを始めとした宇宙ものアニメが全盛だった世代。宇宙に対する夢や好奇心が旺盛な世代です。かつ、本著にあるように、携帯電話などの民生品の性能が格段に向上し、ITによって世界が近くなっている今、こういう民間の力が沢山出てくるのでしょう。ただ、宇宙開発はお金も時間も尋常でなく必要なので、自動車みたいのは行かないでしょうが。
『物事を素早く進めるコツは、何でも自分でやらないことだ。必要なものがあれば買ってくればいい。』
『ビジョンはとにかく口に出して「こういうことも考えられるんだよ」ということを人に知らしめなければ意味がない。』