日本領海内〔小笠原諸島・伊豆諸島〕で、200隻にも及ぶ中国漁船が200mもの海底のアカサンゴを違法操業していて、今年2014年の春以降、密漁が激しくなってきたとのこと。
- きれいだけれども柔らかい普通のサンゴが太陽光の届く浅瀬で光合成しているのに対して、宝石サンゴは沖の100m以上の深い海底に生息するので、中国密漁船も島かげが見える程度に離れた場所で違法操業しています。離れているから密漁しやすいのかも。
- 他国の島を、まことに勝手な屁理屈で自国領土だと宣言するなど、その暴力性が世界中に知られてしまったのが中国。
- 今回もまた、明らかな他国領海内で違法操業する、中国密漁船団群。
- 200隻もの漁船が遠く他国の領海内でコソコソと違法操業する姿は、不気味そのもの。
- 中国共産党が漁船に出した「帰国命令」も異様。
これらが意味することは・・・・
- 通常の国際違反操業・航行でも裏で中国共産党が支援しているため、あらゆる密漁でも自信をもって不法操業にはげむ漁船。
- 中国近海では罰則が厳しくなったため日本領海へでかけ、たとえ逮捕されても法外の密売価格に比べたら「安い罰金」で済むため、密漁に専念できるらしい。
- これが貧しい中国漁民の実態で、罰金覚悟で密漁を続けているのは、①富が一握りの連中に偏りすぎていて国民に行き渡らない中国共産党一党集中支配が原因。②よって法の意識がまったくなく、貧しい国民が好き勝手に密漁を繰り返していて、中国共産党末端組織を巻き込んでいると思われる。この根拠は次で明かです。
- 深セン付近の工場で「法律に合致している」旨の行政による証明書が無数に偽造されているのが中国ゆえ、漁船の船体番号の偽造など簡単なこと。こんなことは行政の関与がなければできないことであり、日本側が船体の写真をとって中国政府に提示して取り締まりを依頼しても、効果はない。それほど法律が機能していない中国なのです。
- NHKによれば、中国の港などには「(船体番号などの?)偽装請負業者の宣伝看板」がみられるようです〔クローズアップ現代〕。記憶によれば、決して中国の悪質さを暴けなかったNHKも朝日新聞同様にまともな人生(社生?)へと更生したのでしょうか(笑)。偽装を取り締まるとなると、中国社会に深く根ざした根本的な仕組みを否定することになり、これをなくして「まともな」社会にするには、100年ほどの年月が必要かも。
- つまり中国では、船体番号を偽装している裏に「どのような中国共産党末端幹部の関与があるか」の調査が大切で、中国共産党主流派が関与しているとなると、妙な理屈をつけてうやむやにし、主流派が関与していないとなると厳罰に処す、これが普通なのでしょう。こういうのを法治主義ではなく人治主義と呼ぶらしい。
人治主義のいいところを芸能で演出したのが次のようなもの。
- テレビドラマの「水戸黄門」「暴れん坊将軍(松平健)」「遠山金四郎(杉良太郎・高橋英樹など)」「鬼平犯科帳(中村吉右衛門など)」
- 落語の「鹿政談」「帯久」「佐々木政談」
しかし、こんな立派な奉行や警察官などは例外で、江戸時代生まれの人なら誰でも御存知の通り、ほとんど悪人ばかりでしたね(大笑)。よって近代では、ほとんどの国で法治主義を目指していますが、中国に限っては、まだ人治主義を貫いています。中国と北朝鮮が 儒教組系・共産主義派の封建国家 とされるゆえんです。
言い換えると中国共産党の都合で「違反を目こぼし」していると肝心な時に「時すでに遅し」で取り締まり不可となるのでした。江戸時代の話でみられる人治主義の大きい欠点です。
中国国民は、それはそれは賢いのであり、巧みに裏の裏もかいて政府をだまして金儲けすることさえ、人生の一つの目標らしい(笑)。
"ずる"賢いという概念はない
道教的考え方を持った中国人の行動原理は、神道や仏教の世界の中で育った日本人とまったく異なる。ベネディクトが指摘するような日本人の「恥」の意識にしても、神道の重んじる「心の清らかさ」にしても、中国人の目から見れば無用の長物であり、利益を最大化する上で邪魔なものを重んじる理解不能な民族だと感じている。逆に、日本人の目から見れば、中国人はなんと欲の深い、ずる賢い民族なのだろうと思っている人も多いはずだ。日中両国民問のこのような感覚の隔たりは、まさに異なった思想と文化から生じる超えられない溝と言える。
たとえば、中国人には「賢い」という概念はあっても、「ずる賢い」という概念はない。日本でなら非難されるべき「ずる賢い」言動が、中国では逆に「賢い」と称賛される。
というのも中国人の問では、日常会話の中で「あいつからこれだけ騙し取った」ということが、自慢話として語られる。「騙し取る」というのは「賢い」ことなのだ。日本人でも他人から騙し取る人間はいるが、さすがに自慢話にはならない。
私が日本に来たばかりのとき、日本人が「ずる賢い」という言葉を使うのを見て、「なんで日本人はわざわざ『ずる』という言葉をつけるのか」と違和感を感じたものだった。
また、日本人はスポーツなどでよく「無欲の勝利」という言い回しをする。これも中国人からすれば不思議な言葉だ。「無欲なんて何をアホなこと言ってるんだ。人間は欲がすべてだろう」というのが、中国人の考え方である。ほかに、日本人は「そんなことは俺の美学に反する」という言い方もするが、中国人からすればこれも「何が美学だ。一文にもならないのに」ということになる。
日本と中国では、「恥」という同じ言葉でも、解釈が違う。日本では尊く重要な言葉だが、中国では「バカ」としか映らない。
今、日本に溢れているさまざまな中国論は、日本人の思想の定義で理解し、中国を解釈しようとしている。しかし、それではまるで意味がない。日本人の理解する道徳心で、中国人の道徳心のなさを解釈、批判しても何も解決できないのだ。中国人からすれば、道徳心の欠如は悪いことではない。そもそも道徳心は要らないものだからだ。
日本人には理解に苦しむ世界かもしれないが、中国人にとってはそれが当たり前のこと。まずはその「当たり前」を直視しなければ、中国人を理解することはできないだろう。: 石平「中国人の正体」宝島社 2011/07/01 第1刷発行
自分が獲得してきた家族・地域・国、の基本的な物の見方が、他では大きく異なるだろうというのは、知識としては理解していても、その程度では、ほとんど役に立たないのが実情です。
中国人には「ずる賢い」という概念がなく、ただ「賢い」のみがある、とは知らない人には衝撃かも(笑)。
- 日本人ならば「だまして短期の利益を得る」行為を戒め、そんな子どもを叱るのが普通なのですが、それは日本以外では通用しない。「だますほうが悪いのではなく、だまされるほうに責任がある」とすることが「せめてもの中国人の良心」なのでしょう(笑)。
- これがひどくなると、家族親戚以外は「だましてもいい」、となり、子どもが学校へ行くときには、日本では「行儀よくね」「先生のいうことをよく聞いて」が普通であっても、中国では「だまされないようにね」が普通となり、社会にこれが蔓延すると、やがて「親を中国共産党へ密告してでも名誉を得たという文化大革命状態」に至る、のでした。こんな例は外国でしばしばみられることから、日本人の多くが例外的に立派なのであり、中国人だけが特別薄汚いわけではないのでしょう(笑)。
中国では「賢い」の概念が異なるのですね。それゆえに「国際法」が必要なのですが、その「国際法」などどうでもいいのが中国人。「国内法」も「国際法」もいかにして破ってボロ儲けをするか、がその賢さの競いあい。こんな民を支配しようとするから中国共産党はあんな無法集団になってしまうのか、とうんざりしてきます(大笑)。
さてサンゴ違法操業の話に戻りますが・・・・
<サンゴ密漁>漁船、週内に撤退か 中国政府が帰港指示
東京都の小笠原諸島近海などで中国漁船によるサンゴ密漁が横行し、地元漁業に深刻な影響を与えている問題で、中国政府が漁船に帰港を指示していると日本側に通告してきたことが13日、政府関係者への取材でわかった。この海域の中国漁船は最盛期に比べて半減しており、中国側の指示がすでに実行に移されたとみられる。指示が徹底されれば、今週中にも小笠原周辺から中国漁船が姿を消す可能性がある。【佐藤賢二郎】
政府関係者によると、中国政府から、今週末にかけて漁船を福建省や浙江省にある母港に帰港させ、地元の公安当局が捜査を開始すると外交ルートを通じて連絡があったという。当局は多数の漁船を所有するオーナーらに帰港を指示したとされ、これを受け入れた漁船が中国本土に向けて移動を開始した可能性が高い。
この問題を巡っては8日、中国・北京での日中外相会談で岸田文雄外相が対策の強化を求め、王毅外相が「必要な措置を取っている」と応じていた。10日の首脳会談でも安倍晋三首相が習近平国家主席に「前向きな対応」を要請。漁船の拠点とされる福建・浙江両省では当局による取り締まりが強化されている。
中国が領有権を主張する沖縄・尖閣諸島周辺では、中国政府が関与しているとみられる公船や漁船の領海侵入が常態化しているが、今回のような通告をしてきたことはない。これに対し、今回の外交ルートを通じた通告は自国の船の違法操業を認めた形となっており、ある関係者は「小笠原近海でのサンゴ密漁に中国政府が関与していない証拠と捉えることもできる」と分析している。
海上保安庁による上空からの調査では、小笠原諸島周辺などでは先月30日に過去最多の212隻の中国船が確認され、活動海域も伊豆諸島南方まで拡大したが、その後は減少に転じた。日中外相会談後の10日には、141隻と大幅に減少し、約半数が中国本土に向かって西に航行しているのが確認された。12日は117隻で先月末に比べ半減した。:毎日新聞 2014年11月14日(金)7時10分配信
その後、母港に向った船もいたようですが、戻ってきた船もまた多かったようで、中国共産党の「指示を無視」する船もいることを暴露しました。
「指示に従う」船は違法性を認めたことになり、「指示に従わない」船も又中国共産党の指示を無視し違法性をみとめたことになり、どちらにしても漁船は違法操業に間違いはありません。そして中国共産党の一貫した無法性も明らかになったようです。
こんな時には、銃撃してでも退却させようとするのがロシア(旧ソ連)や韓国・北朝鮮や今回の密漁船母国の中国ですが、これはロシアや韓国や中国が法に基づく法治国家ではないことを匂わしています。
【象山(中国浙江省)=鈴木隆弘】小笠原諸島の周辺海域などで希少な「宝石サンゴ」を中国漁船が密漁している問題で、浙江省象山県の漁業管理当局の幹部は11日、読売新聞の取材に応じ、同県の漁港からサンゴ漁船数十隻が日本の海域に出ていることを認め、「戻れば厳しく処分し、再発防止のため漁船を破壊する」と明言した。
ただ、サンゴを採取した密漁船は漁港に戻ることは少ないとみられ、幹部は「摘発が極めて難しいのも事実だ」と語った。実際にどこまで厳しく取り締まれるかは不透明だ。
同当局によると、地元漁民の証言から、日本の海域へサンゴ漁に向かった漁船がいることを確認した。今後、戻った漁船からサンゴ採取の網が見つかれば、漁船を押収して破壊する措置を取る。漁民がサンゴを所有していれば、刑事処分を行う方針だ。今月7日、浙江省政府が緊急会議を開き、サンゴ密漁船を厳しく取り締まることを確認している。:読売新聞 2014年11月12日(水)10時48分配信
中国政府がサンゴ密漁を取り締れないことは、次のようなことからわかります。
- 漁船が港に戻ったら、というのは、戻らなかったら、何もできないの意。
- サンゴ採取の網が見つかったら、というのは、帰港する前に網を捨て去るか、他船へ一時的に預かってもらい済みならば、何もできないの意。
- 漁民がサンゴを所有していたら、というのは、帰港する前に台湾業者や他の国内業者へサンゴを売りさばき済みで金をもった人物が他船へ乗り換え済みならば、何もできないの意。
中国共産党としては、港に戻らなくても、網が見つからなくても、サンゴを所有していなくても、「捜査して必ず悪事を突き止める」という姿勢は見せません。やるならば法律無視の人治主義になるだけですから、諸外国に対して法治主義を装うためにも「できないことはできない」とするのが一番なのです(笑)。
中国共産党が言う「法律で処理する」とは、「何もする意志がない」表明に過ぎません。
「帰港して事実が明らかになれば漁船を破壊する」という表明は、「中国政府がいかに厳しく取り締まっているかを国際社会へ吹聴する偽装発言」に過ぎないのでした。国民が偽装に長けているからこそ、そんな国民を支配しようとしている中国共産党も偽装には長けています(大笑)。
もう一つ言えるのは、たいへん多い密漁漁船のなかには、サンゴ密漁のボロ船を装いながら最新機器を備えて、日本領海内で極秘に
- 「次の密漁のための海底資源探査」
- 「潜水艦の軍事的密航に必要な海底地形の調査」
をしている疑惑です。
年間10万件を越す暴動がある中国は
国としての体をなしていないと思われ、中国共産党に代わる国政担当者が必要ですが、残念ながら一党独裁なのでそれができません。
2500年も前に古代中国の老子(ろうし)が言っています。
老子 第58章
■原文
其政悶悶、其民醇醇。
其政察察、其民缺缺。
■書き下し文
その政(まつりごと)悶悶(もんもん)たれば、その民は醇醇(じゅんじゅん)たり。
その政(まつりごと)察察(さつさつ)たれば、その民は欠欠(けつけつ)たり。
■現代語訳
政治がおおらかで曖昧であれば人々は純朴で豊かに暮らす事ができる。
政治が事細かにきっちりしていると人々は利を求めてピリピリする様になる。
以上は、こちらからの引用をもとにしています。
中国の老子(ろうし)は、
現在弾圧支配している中国共産党を2500年も前にすでに見通していたようで、たいへん興味深いですね。
老子が言うとおり、共産党の利権を守ろうと細かすぎる弾圧をすればするほど、利にさとい民による密漁サンゴを取り締まれない。
政府が細かすぎると民はずる賢くなる
のです。
事実、現在、中国はだましあいの社会に陥っております。捏造満載の教科書で日本は邪悪な国家だと洗脳してきた中国共産党ですが、実際におそるおそる日本を旅した中国人観光客の多くが、「自分たちは政府にだまされてきた」と感じているようですよ。しかしその洗脳キャンペーンは日本を旅しない中国人の中に浸透しつつあるのでした。超富裕層による団体旅行には不良中国人が多いのですが、せいぜい4人程度までの個人旅行客が増えるほど日中関係はよくなるだろうと思うゆえんです。
ただしこれを打ち消す目的で近く必ず発生するはずの、中国共産党による個人旅行客に対する「締め付け」「新しい洗脳」がどんなものか、に興味が移ります。
やはり中国共産党は老子が嫌いなようで、老子に欺瞞性を諭されたと言われる孔子のほうが活用しやすい、と見ているようです。
老子よりも、孔子の儒教やその後の朱子学的儒教のほうが支配者側からみれば大変に有益です。というのは現状を維持せよ、今の身分に甘んじよ、冒険はいけない、などの生活規範は、人権無視の弾圧国家にとっては大変いい内容だからです。
香港の現状変更を求める声は、儒教精神からあまりにもかけ離れているだけに、中国共産党は孔子を利用したいのでしょう。それと私が予言しているとおり、APEC首脳会議が終わったようですから、まちがいなく、これはまちがいなくと言っていいのですが、中国共産党は香港占拠を武力排除するでしょう。珍しく私が断定的になりますが、十分にそれを裏付ける根拠があるからなのでした。
中国共産党が孔子を好んでいる証拠として、
2010年に中国獄中の劉暁波 (りゅう ぎょうは)がノーベル平和賞を受賞した前後から、中国共産党がノルウェー政府に対して「そんなことをすると中国との関係を損なう」と威嚇して、世界中から失笑された事件を思い出します。
野生のサルには、エサを摂るのを邪魔する者すべてを「歯をむき出して威嚇する」という普遍的な特徴があります。
その中国共産党は、お門違いのノルウェー政府を威嚇すると共に、あたらしく孔子平和賞なるものを作りノーベル平和賞に対抗しようとしたのです。自分の国が一党独裁弾圧だからこそ、他の国でもそうに違いないとノルウェー政府に抗議する、あまりにも未熟な中国共産党でした。
中国はもう、末期的症状(牧伸二的症状:まきてきしょうじょう)ですかね。
♬ あ~あ~あ、やんなっちゃった、あ~ふんがふんが驚いたぁ ♬
しつこいようですが、上の老子の同じ部分を別の現代日本語訳でみておきましょうか。
老子58章
政治がぼーっと大まかであれば、人民は素朴である。政治が厳しく細かいと、人民はずるがしこい。
災禍には幸福が寄りそっており、幸福には災禍がひそんでいる。だれがその窮極を知っていようか。
そもそも絶対的正常などないのだ。正常はまた異常になり、善事はまた妖になる。人々がこの相対の道に迷っているのも、まことに久しいことだ。
そういうわけで聖人は、方正であっても人を傷つけず、切れ味するどくても人を刺さず、まっすぐであってもそれを押し通さず、光っていても人の目を眩まさない。
:P.255 蜂屋邦夫「老子・荘子をよむ」(上)第58章 日本放送出版会
くれぐれも間違えられないように言っておきますが、
現代の中国人が、こんな立派なことを言っているのではなく、2500年も前の老子が言っているのです。
現代の中国に何も、言えない・言わない日本人たちは、現代の中国共産党による弾圧に対して「内政干渉はよくない」として見て見ぬふりをし、老子の時代のような立派な人が今の中国にもたくさんいる、と信じているのでしょう。
私は信仰を尊重しますが、現実を見てから信仰していただきたい、と念じております(大笑)。
中国共産党が「中国に対する内政干渉を許さない」としながら自分たちが恒常的に外国に内政干渉している事実も、これまた、知っておきたいものです。
一言でいえば、中国共産党の信頼性は「ゼロ」でした(大笑)。