カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

イスラム圏の醜聞01

2015年11月22日 05時58分45秒 | 海外

中東・中近東などの概念は、歴史的に大きく変わってきているようですが、いまや混迷する世界情勢を理解するにはとても大切な地域となりました。ここでは「中東」とすることにします。

「似ているようにみえ、異質な部分もある」イスラム教とキリスト教の対立に、世界混迷の原点があるのでしょうか。


世界はなぜ「暴力の時代」に逆戻りしたのか? 

1945年の第2次大戦終結後、世界を揺るがすような大規模テロはしばらく起きなかった。その代わり、米国と旧ソ連が東西両陣営に分かれて冷戦を戦った。冷戦はどんな戦いだったか。若い読者にはなじみがないだろうから、簡単にふりかえろう。

冷戦は米ソ両国がそれぞれ自前の核兵器を手にしたうえで、集団的自衛権に基づいて仲間の国と同盟関係を作って相手に対峙した戦いである。米欧の西側が結成したのは北大西洋条約機構(NATO)、ソ連の東側はワルシャワ条約機構(WTO)だ。

集団的自衛権というと、日本では「戦争につながる」などとトンチンカンな議論が横行したが、そもそもは他国に攻撃されないよう仲間を作る権利だ。「仲間に手を出せば全員で報復するぞ」と牽制したのである。・・・・

1946年から始まった冷戦が終結したのは、半世紀近く経った1989年である。だから、冷戦期は逆説的に「長い平和」の時代ともいわれている。・・・・

冷戦期の西側と冷戦終結後の世界を一言で表せば、「平和と繁栄の時代」と呼ぶことができる。

平和と繁栄の時代を形成した基本原理はなんだったか。それは「相互依存関係」だ。相手の繁栄なくして自分の繁栄もない。逆に、自分が豊かになれば相手も豊かになる。そういう関係である。長谷川 幸洋 現代ビジネス 2015年11月20日(金)6時1分配信 


長谷川の詳細論点については、上記リンク先を御覧ください。

この東西冷戦終了後のあと、次のような事件が見られましたす。

  • 2001年09月11日イスラム過激派によるアメリカ同時多発テロ
  • WTO加盟〔ロシアや中国が2000-2001年頃に加盟〕で好転したかにみえましたが、世界平和は続かなかったのでした。
  • 江沢民〔主席在位:1993-2003〕の頃から中国が対外的に強硬路線を歩み始め習近平〔在位:2013- 〕に至ると「太平洋を米中で分割支配」しようとする乱暴な提案〔文字通り中華の独善〕をして、世界中から笑われました。
  • シリアで複数の反政府勢力が対立し、いっそう内戦が激しくなります。〔2011- 〕
  • 中国が、太平洋支配分断支配の提案をアメリカに拒否されると、今度は、南シナ海での自分勝手な領有権を主張(この2つの前後関係は微妙なところか)、周辺国に何ら相談することもなく埋め立て工事・施設の建設を始めるという暴挙に至り、アメリカとの緊張が高まりました〔2014-2015〕。これは誰が考えても行き過ぎであり、許せませんが、なぜそれがわからないのか。「中華民族の客観性欠如」と「民族教育の質の問題」でしょう。
  • ロシアが、ウクライナ領クリミア半島を侵略〔2014年〕して経済制裁を受け、ロシア通貨が下落し、原油価格も下落して輸出が激減し財政破綻寸前、日本でも電気料金の値下げ発表〔時事2015/11/20〕。
  • 混迷するシリアで、ISがますます勢力を拡大させる中、アメリカ有志連合に続いて、2015年9月頃になってロシアやフランスが反政府勢力各派を空爆し始めると、1ヶ月も経過しないうちに、ISがエジプト上空でロシア機を爆破、フランスその他の国で自爆テロを起こすに至り、この結果ロシアやフランスによるシリア空爆が一層激しくなってきました。まさに泥沼状態。
  • 一応述べておきますが、私はISを支持しているわけではありません(笑)。
これが現在〔2015年11月〕までの、大ざっぱな流れでした。
長谷川は、
中国・ロシアの横暴によって、世界が狂い始めた
と主張しており、私もそれに賛成します。

中国・ロシアの「野生動物そっくりの縄張り争い」
  • ヤクザの対立を彷彿とさせます。もともと野生動物やヤクザには「法律」など存在しません。「法律」はあくまでも「まとも」な人間が、よりよい関係を目指して発明したものであり、中国人・ロシア人は、まだその意味を理解していないようです。その資金力に目がくらんだ弱小独裁国家は別として、もっともっとほかにやるべきことがたくさんあるのに、なぜ中国・ロシアはわざと混迷を深めるような行動に走るのか、と多くの人たちが両国を危険視しはじめ、遠ざけるだけでなく、経済封鎖さえ考えるようになりました。
  • 世界各国による対中国・ロシア対抗意識が芽生えると同時に、ロシアはフランスと共にIS壊滅作戦にも介入し始めました。ある利益の観点では協調し、別の観点では離反する、という混乱状態だと言えます。ただある意味では、これが普通の姿なのかも知れません。
  • ここで注目すべきなのは、ロシアがシリアISを標的にし始め、同時に、北朝鮮や西側諸国に接近しはじめたことです。それまでもチェチェン紛争でイスラム過激派を徹底的に弾圧したロシアでしたが、これで対外的にも反イスラムを宣言したと言えます。
  • 中国にもまた、西部でウイグルを占領した頃からイスラム教徒を徹底的に弾圧してきた歴史があり、中央アジア方面では妙に中国とロシアに「反イスラム教」という接点がありそうです。これは「暴力的な支配・弾圧志向」に起因します。
  • 一方中国は、東では韓国だけが頼りで、ニコニコ笑顔でもって接近しています。さて韓国がその危険に気付く能力をもっているかどうか。2015WBSCプレミア12準決勝で日本に逆転勝ちし、決勝でもアメリカに大勝しましたが、政治経済的には中国に丸め込まれる能力しかないのでしょうか。そうすれば、米韓軍事同盟でもたらされた米軍の機密事項が中国へ筒抜けになることでしょう。
さて気を抜くわけにはいかない時代になったようですね。とはいえ、自分の金儲けだけにしか関心がない方は、どうぞ、そのままおきばりやす!

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