カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

合流のいろいろ(「民進党」が「希望の党」へ合流するか)

2017年09月29日 11時31分32秒 | 社会

民進党が希望の党に合流するかも知れない、とされています。

ひんぱんにこの種のニュースが飛びかうので気になり始めました。

もちろんキーワードは「合流」でした。


合流

①2つ以上の川の流れが相合すること。また、その流れ。
②団体や党派が他の団体や党派と一緒になること。「先発隊にーする」「主流派とーする」

広辞苑第六版


これだけでは分かりませんが、以下の例から見て

合流」するとは、不安定なほうが重要なほうに限りなく接近すること、だと見ております。この場合、規模を問わないことにご注目ください。

不安定な方への配慮か、「合流」という言葉で「どちらが主流とも言えない形式」にしています。

つまり「民進党」が「希望の党」に「合流」するとは

政党助成金の問題があり、簡単ではないでしょうが、離党者が相次いでいて危機感をもち、解散前の衆議院の会派別議員数では野党第一党87だった民進党・無所属クラブが、11の希望の党へすり寄ったことになり、民進党のトップがそれほど「ことの深刻さを感じていた」ということなんでしょう。 


民進の前職61人、希望に公認申請の意向 7割超す:朝日新聞 2017年9月28日22時55分


ここでは、引退表明を除く前職81人のうち61人(7割以上)の議員が「希望の党」公認申請を考えている、と報じています。まぁ今後の展開で、どうなるか分かりませんが・・・・・・。

これだけでは、分かりませんので、ほかの例を見てみましょう。 


最近地元新聞の投書欄に(青森県の)南部は津軽から離れて岩手県と合流すべきであるという意見が掲載されました。:P.250 鎌田武志 古田武彦ほか共著 新・古代学 第1集 新泉社 

その後どうなったか分かりませんが、この投書者は、青森県のはずれの地域が、すぐ近くの岩手県の地域と比べて「処遇が悪かった」と思っていたのでしょう。

これからも「合流」の裏の意味が分ろうかと思います。 


少し離れるかも知れませんが、木曽三川(きそさんせん)と淀川のそれぞれの合流について

濃尾平野の西側で木曽三川が南へ流れ、伊勢湾へ注いでおります。

いずれも一級河川であり、かなり幅が広い川なので、橋を通過する車や新幹線などの車窓からも、その大きさが分ります。

下記では

  • いずれも西から東への順序としました。
  • また(|)とあるのは「川の間に細長い中洲がある」ことを示していて、たとえ川幅が広くなっても両川の水がまざることはありません

上流

三川が独立して伊勢湾へ向かいます。

揖斐川」・「長良川」・「木曽川

揖斐川や長良川は南下、木曽川は南西下というべきでしょうか。

中流

やがて揖斐川はそのままで、長良川と木曽川が、間に中洲がある状態で「合流」し南下を続けます。

揖斐川」・「長良川(|)木曽川

下流 

今度は、中洲があった長良川と木曽川が離れ始め、同時に揖斐川と長良川が中洲がある状態になり、南下します。

揖斐川(|)長良川」・「木曽川

河口

揖斐川と長良川の間にあった中洲がなくなり、両川の水が完全に混じり合い、名実共に「合流」し水が混じり合うことになります。 

揖斐川+長良川」・「木曽川

このまま両川は、伊勢湾へ注いでおります。 

こうしてみてくると東側にある「木曽川」は

長良川に寄り添うそぶりを見せながらも、決して打ち解けずに(水が混ざることなく)、独立して流れ続け、伊勢湾へ注いでいるようです。

もちろんこの場合、船頭平閘門(せんどうひらこうもん)が「水が混じり合う川」を制御しているとはとらえておりません。

木曽川が、遠く長野県木曽町あたりに源をもち、岐阜県~愛知県~三重県を通過していることから、日本なりの狭さではありますが、悠久の流れであり、その昔は氾濫に悩まされていたであろうことを思い浮かべると、感じ入ってしまうのです。 


淀川水系の合流について

大阪湾に注ぐ淀川も、上流をたどれば、異なった名称の川が合流していることがわかります。この川に限りませんが、同じ川なのに、通過する都道府県や同じ市でも場所によって名称が異なることがあります。

上流

南下しながら「保津川」から「桂川」へ名前を変えます

「賀茂川」と「高野川」が合流して「鴨川」となって南下します。

この桂川へ鴨川が合流して、桂川のまま南下します。 

琵琶湖から流れて瀬田川(せたがわ:滋賀県)→宇治川(京都府)と名前を変えます。

三重県~京都府を西へ流れる木津川

中流

この三川(桂川宇治川木津川)が合流し、淀川と名称を変え、さらに南西下します。この場合、中洲はなく、完全に水は混じり合います。

下流

淀川のまま、大阪湾へ注ぎます。細かい水路を別にしております。  


 


話がそれましたが、民進党の話へ戻しますと

2017年9月28日に衆議院が解散され、10月10日の公示・22日投開票日までに、じょじょにはっきりしてくるでしょうから、まだ判断できない状況ですが、今のところ数が多いはずの民進党が、数の少ない希望の党へ「合流」し始めたようです。

政権を取るためには形にこだわることがなかった民主党でしたが、やがて路線の違いがはっきりし始め、最終的に2009/09-2012/12の3期3年間で政権担当が終わり、その後も離党者が減らず、名称を民進党へ変えましたが、それでも混乱が続き、ついに希望の党への合流に至りそうな昨今です。

政党助成金の問題さえ解決すれば、党名が変わるのか、解党し消滅するのか、存続するのか、私には予測できません。

いずれにしても

野党共闘という美名のもと、少ないけれども根強い社民党・共産党の取り扱いでほんろうされた人たちの、行き着く先だったのでしょう。

部外者から見ると、社民党も共産党も同じように見えますが、本人たちは「全然違う」と頑張るのでしょうか。

仕えた大名が異なるだけなのか、路線の解釈が異なるから分かれたのか、今では京都市内で隣同士に本部があるとされる「表千家と裏千家」の違いのようなものですか(笑)。

日本では韓国ほどではなくても、政党の離合集散は、激しいようですね。

政党と金、という不祥事が限りなく発生した時代があり、政党交付金(政党助成金:1994年~)なるものが生まれました。

ただし金の流れをはっきりさせるのに躊躇した共産党は、何らかの理屈をつけてこれを受け取っていません。これこそ共産党の矜恃(きょうじ)なんでしょうか。

この公的資金によって、金にまつわる不祥事が少なくなったようですが、今度は巨額の助成金目当ての騒動が勃発し、政党の解党・結党が盛んになったように思われ、いかに政党助成金をごまかして得るかの醜い争いが増えたのも確かなようです。

政策などどうでもいいという雰囲気で、いわゆる「政治屋」が暗躍できる場所を作ったのでしょうか。 

また別の観点から言えば、木曽三川の例からも分るように

合流」は「合併」と同じで、必ずしも「混ざり合う」ことを意味しない、とも言えます。

合併して相当年月が経過しているのにまだ混ざり合わない壁があるようで、よっぽど上流でしっかりコントロールしないと、「中洲がある」だけで決して混じり合うことがない合流」に終わってしまいそうです。

言い替えると、財政基盤を足し合わせると凄いことになりそうですが、決して混じり合うことがない形式的な「合流」も、世の中にはたくさん見られる、ということです。

さてさて、皆様はどう思われますか。


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