カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

ギリシャの醜聞 08

2015年07月07日 05時20分41秒 | 海外

先日 2015/07/05 ギリシャで国民投票があり

「EU緊縮策に賛成か反対か」では、圧倒的多数で、ギリシャ政府などの「EU緊縮策への反対派」が勝利しました。反対が61%・賛成が39%〕

EUが要求する財政緊縮政策がギリシャの経済を大きく圧迫しているとして、ギリシャの過激政権が、EUとの交渉中に、突然デフォルト〔債務不履行〕の危険をおかしてまで国民投票にこぎつけたものでした。

この投票の結果、「反対」が大勢を占めたというのはギリシャ政府によっては大きな励みになったことでしょうが、EU全体からすると深刻な分裂のきっかけになる恐れがあります。

EU離脱/さらにひどい状況に陥る危険、をおかしてまで国民投票を実施した左翼政権は、どうやら国家を裏切ったようです。


ギリシャ国民投票開票終了 「反対」上回る 

ギリシャで行われた国民投票は開票が終了し、EU=ヨーロッパ連合が求める財政緊縮策への反対が61%余りと賛成を大きく上回りました。チプラス首相は勝利宣言し、今回の民意を後ろ盾にして、今後、EU=ヨーロッパ連合側との金融支援を巡る協議に臨みたいという考えを示しました。:NHK 2015〔平成27〕年7月6日 9時32分


ギリシャ国民投票 チプラス首相が勝利宣言 

ギリシャで、財政緊縮策の受け入れを争点に行われた国民投票は、緊縮策への反対が賛成を大きく上回りました。チプラス首相は勝利宣言し、今回の民意を後ろ盾にして、今後、EU=ヨーロッパ連合との金融支援を巡る交渉に臨みたいという考えを示しました。 

5日に投票が行われたギリシャの国民投票は、EUなどが金融支援の条件としている財政緊縮策を受け入れるかどうかを問うもので、開票率93.1%で、緊縮策の受け入れに「反対」が61.29%、「賛成」が38.71%と反対が賛成を大きく上回りました。 

チプラス首相はテレビで演説し、「民主主義が勝利した」として勝利を宣言したうえで「ギリシャ国民は、ヨーロッパと、持続可能な支援策を交渉する力を与えてくれた」と述べて、今回の国民投票で示された民意を後ろだてにEU側と金融支援を巡る協議に臨みたい考えを示しました。また、「優先事項は銀行を再び再開することとギリシャの経済システムを安定させることだ」と強調し、預金の引き出し制限などの資本規制をできるだけ早く終わらせる意向を示しました。 

ギリシャでは、5年にわたる緊縮策によって景気が低迷し、若者の2人に1人が失業するなど、国民生活に大きな影響が出ており、今回の国民投票の結果は、こうした緊縮策への国民の強い反発を浮彫りにした形です。チプラス首相は、EU側に緊縮策の見直しと追加支援を強く迫るものとみられますがギリシャへの最大の支援国のドイツの閣僚からは合意は難しくなったとの声が早くも上がっています。・・・・ 

市民の1人は「これ以上、ドイツやフランスなどの言いなりになるのは嫌です。ギリシャの尊厳を守るために反対の票を投じました」と話していました。また、別の市民は「緊縮策がなくなると経済が回復して雇用も改善するので、希望する職業に就職して生活が今よりよくなることを期待しています」と話していました。NHK 2015〔平成27〕年7月6日 7時01分 


開票で「不正がなかった」と信じますが・・・・・・

  • 国民投票の結果を大切にしたいと思います。
  • しかしこれだけ財政が緊迫している段階での、ギリシャ人と為政者の高慢な姿勢には驚きます。チプラス首相に至っては「民主主義が勝利した」として、財政破綻の責任を認めないどころか、「資金援助されて当たり前」「もっと優遇しろ」とし、この国民投票の勝利が「EUと資金援助交渉を有利に導く」としています。
  • ギリシャ人を「甘やかせて」EUへ加入させたツケが回ってきたのか、なんとまたでかい態度。援助を受ける側が「援助をさせてあげる」とふんぞり返る事態は、北朝鮮を思い出させます。韓国から高額の闇送金をしても、幹部に金が回るだけで国民の悲惨さが改善されることはありませんでした。
  • ギリシャの財政状態か支出抑制なしで良くなることはないのでしょう。ギリシャでは資金援助が支出削減にならず給与と年金にまわりなおかつ雇用不安がみられました。同じく北朝鮮では資金援助が支出削減にならず労働党幹部の生活費に消えてしまい国民全体の食糧状態は悪化の一途。

さてEUがこの国民投票結果にどう対応するかですが

  • 他のEU加盟国の中でも財政状態が心配されEU離脱が心配される国があれば
  • また財政状態とは関係なくEUを離脱しようと考えている国もあるようで
  • 厳しく対応せねばEUの組織自体が弱体化する恐れがありますが、厳しく対応することで組織が弱体化する心配もあります。

EUによる統一交渉時には

  • ドイツやフランスのなみなみならぬ功績があったでしょう。
  • しかし、問題解決が、次に発生する問題の原因となる、のも世の常。
  • 幾多の参加国がEU離脱をうわさされる中、ギリシャが国民投票で「EUの財政緊縮案を拒否」しました。チプラス首相はギリシャがEU離脱することはない、としておりますが、はたして「EUを離脱しないまま財政緊縮を拒否」することができるのかどうか、心配です。交渉によって「財政緊縮の度合いを弱めることができる」と信じているのでしょうか。

またEUと中国との関係ですが

  • EUへの輸出に大きく依存している中国経済ですから、EUがギリシャ問題でもめてEU全体の金融に不安がでるなら、中国からの輸入が減るのは自然ななりゆき。これによって、それでなくてもバブル崩壊の直前と言われる中国経済が、深刻な影響を受けるかも知れません。アジアにとっては、むしろこちらの影響が大きいでしょう。
  • AIIBでは57カ国が参加を表明していましたが、設立の最終署名では7カ国〔12%〕が離脱したようです。ギリシャ問題でEUに困難が生じるなら、2015年内の最終的な参加の批准ができない離脱国が増えるでしょう。ギリシャ財政破綻の負の影響とAIIBへの投資の板挟みでした。

こうして、どんな世の中になっても、困難な問題をかかえながら推移するのが、世の中です。


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