カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

北朝鮮の醜聞71

2018年03月27日 13時45分38秒 | アジア

北朝鮮の金正恩(ひょっとして妹の金与正)が電撃訪中したようです。

公表などしない不透明な北朝鮮の首脳が、これまた不透明な中国を訪問したのであり、すべてが明らかになるはずもなく、その時に都合がいいと思われていることだけが、外部に伝わってきます。

全体主義国の首脳が全体主義国を訪問したとして、せいぜいその事実が伝わるだけで、内容は依然として闇に包まれたままです。

公表しなければならない

普通の国では、これが当たり前ですが、北朝鮮・中国という「主権が国民にない独裁国家」では、そんな義務など、まったくありません

北朝鮮と中国では、国民の意志とは関係なく「好き勝手に国を操れる」ようで、もちろん国民を代表しているとは言えませんが、しかしこれが幾分制度が異なるものの両国の現実なのです。 


 北朝鮮の金委員長が中国を電撃訪問、米国「把握せず」-関係者:BloombergNews 2018年3月27日  


「金正恩電撃訪中」の狙いー「18年前の金正日訪中」の再現:辺真一 2018/3/27 


どんな政治家に対しても反対意見はつきものです。

しかし国内に根深い反対意見がみられ、政敵を数々暗殺したり失脚させてきたにもかかわらず特段に自分が暗殺される可能性の高い国として、「北朝鮮・中国・ロシア」などの弾圧国家があげられます。

この北朝鮮から中国への訪問ですから、似たような列車を見たという報道があったとしても、危ないため、けっして情報が外部に漏れてはならず、最小限に留めるべきです。

このように常に隠密行動しているため

北朝鮮⇔中国の会談の内容について、あ~ではないか、こ~に違いない、などと詮索するしかないことを、前もってご了解いただきたいものです。

そういう弾圧国以外でも疑ってかかるべきなのに、弾圧国家では「詮索」が欠かせません。 


会談内容についての「詮索」:

近く予定されているらしい南北会談(米朝あるいは米中朝会談)の2ヶ月前になって、金正日亡き後を引き継いだ金正恩(在位:2011/12/17- )の初の外国訪問が6年後になって実現しそうで、それが暗殺の可能性が高い飛行機ではなく列車による訪中だったのには、それなりの理由があったのでしょう。

  • 今まで通り「非核化を否定する方針」を再確認

中国は、北朝鮮いや朝鮮半島全体を緩衝地帯として利用したいだけですので、朝鮮半島の非核化を望んでおりますが、金正恩は「非核化の否定を再確認」するために訪中したとみられます。

よって中国の意向に反することを告げにわざわざ訪中するのは、理にかなっておりません。ということでこの可能性はとても低いと言えます。

ただし、中国を含めた国際社会の北朝鮮に対する制裁の効果があったとも思われ、米朝会談を前にしてロシアではなく中国を選んだということは、北朝鮮有事の場合の交渉をするためとも考えられます。もちろんその為には、中国とロシアとの危うい関係を利用するでしょうから、お手並み拝見というところです。 

  • 急きょ「身の安全を保障する条件で非核化」を決めた

「身の安全を保障する」という条件は、中国として賛同しやすく、アメリカの「非核化」前提と矛盾しませんので、あり得る事だと思われます。

しかし「身の安全の保障」が、「金王朝の存続を前提とした交渉」になる事は、アメリカとしても認めることができないでしょう。

それは「選挙によって首脳が選ばれる国」と徳川幕府のように「代々血筋で首脳が決まる国」との違いです。

「金王朝の存続」が認められなくても「警察権で身の安全が保障される」普通の国と、「金王朝の存続」が認められなくなると「警察権だけでは身の安全が保障されない(怨みから暗殺される恐れが非常に大きい)」独裁国の違いなんでしょうか。

折しも

中国からアメリカへの莫大な輸出超過が原因となって、アメリカへの輸入時に鉄鋼関係で高関税が課せられることになり、中国はささやかながら報復関税をちらつかせており、実に微妙な時です。

こんな折に米朝会談が予定されており、その前に金正恩が訪中したのです。

さてさて、皆様はどう思われますか。


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