しばしば耳にする言葉が
紙に書いて保存 ≪ PCに入力保存
というものですが・・・・・・ほんとうでしょうか。
結論として私は、「使い分けが必要」だと思っています。
では「紙に書いて保存」と「PCへ入力保存」の比較を始めましょうか。
毎日とまでは言えなくても
人には、自分だけの重要なできごとやら、一般的な社会や世界のできごとを、記録しておきたいと思うことがあります。これが日記ですね。とにかく継続することが大切です。
自分の記憶力に自信をもっている人や筆無精だと思っている人なら過小に評価するかも知れませんが、人の記憶は怪しいもので、記録しておいた方がよかった、と後悔することが多いのです。
さてその方法として大きくわけて、PCへ入力・紙に書いて保管、の2つがありますね。
PCへ入力して保存
すでに書いた内容を、すぐに読み返せるという利点がある、とされます。たしかに紙に書くと
- かさばる
- 保管場所に困る
- 定期的に「日記」を購入しなければならない
ということで、PC保存のほうが、紙の日記よりマシにみえてきます。
PCで日記を書く方法にはいろいろあるでしょうが、大きく2つにわけるならば
- パスワード設定が可能なエクセルで保存
- 検索が容易なエディタ(テキストファイル)で保存
があります。1は量としては少ないけれども重要なのでパスワード保護が必要、2は大量のデータを保管する時にパスワードなしで使い検索を重要視しています。
紙に書いて保存
こちらが従来のやり方です。とにかくその時々の身の回りのできごと・事件事故と自分たちとの接点、あるいは自分の考えなどを、記録して残しておくことは大切でしょう。
しかし残念なことですが、「あとになって読み返したとき「なぜそんな風に思ったのか」と疑問を感じることがあり、ほとんど価値がなさそうな記述に唖然とすることがあります。
ただし、それさえ貴重な記録なのでしょうが、単に「書きたい」という衝動に駆られただけとも言えます。そんな「がっかり記録」ならPC記録と何ら変りませんが
過去の自分の日記・文章からキーワードで検索する、となると紙に書いた日記では、まず不可能です。
書く日記の場合、年に1冊が普通ですが、1冊で5年や10年書き込めるものもあります。ただし似たような厚さと価格なら、長期間書き込める日記の場合「ある日に書ける字数が少なくなる」もの。小さい字で書けばいいではないかという人がいますが、そんなに器用に大きい字や小さい字で書き分けられるものではありません。
たくさん書きたいことがある日もあれば、何も書くことがない日もあるもの。これは不条理というものでした。
ただし複数年記録が可能な日記帳のいいところは、毎年の同じような時期に、同じような記述が見られることで、一見して欠点のようにも思われますが、安心して「これが毎年のことなのか」と新しい何かを発見するチャンスに恵まれます。この長短をどうとらえるか。
まとめ
書く字体からして当時の息づかいまで伝わってくるようで、PCにはない魅力があるのが「紙の日記」ですが、探せないことと機密性を欠く、という欠点もまたあり、「本音を書けるかどうか」にさえ疑問があり「後日、誰かに読まれてしまうことを前提に」書かねばならないのかも知れません。
PCの場合、検索技術さえあれば、自分が書いた過去の文章から好きなキーワードで探せる魅力がありますが、実はPC方式の保管場所にも、問題があります。
PCの保管方法について、新しい題名によってまとめてみました。
PCでメモを残す困難さについて
これは慣れたら卒業できることかも知れませんが、最初のうちは「上書き保存」で大失敗した人も多いことでしょう。
これを避けるために「名前を付けて保存」することを覚えるのですが、やたらとファイル名が増えてしまい、どこに何を書いたか忘れてしまうという失敗が生じ、規則正しいファイル名のつけかたにも統一性が欲しいものです。でないとあとで読み返せないのですから。
狭いはずの自分のPCなのに、どこにどのファイルがあるか分らなくなて、お手上げになった経験がありませんか。
自分のPCを自由に操れる人はそう多くないもので、ハードディスクの記録容量が増えるほど、逆にこの悩みは増えるものです。
しかも、10年もするとOSのバージョンが変わってきて、今まで無料だったのに、ぼちぼち有料になりはじめます。
バージョンアップは可能ですが、新しいOSは処理速度が速い機種を想定して作られていることと、周辺装置や使うソフトの「古いOSへの対応がなくなってゆく」事態と安全性の問題を考慮しながら、新しく買い換えることを考え始めます。
このときに、日記ファイルの問題が出てきます。
どこにどういうファイル名で保存されているかを把握していないと、この買い換え時に継続して日記を書けません。ことの性質上、他人に頼むこともできず、しぶしぶ「新しく」日記を書き始めた人もいることでしょうし、邪魔臭さがいやになって日記を書くことそのものを「やめた」人もいるでしょうか。
もしも幸運にも、新しいPCへ自分の日記ファイル(エクセル/テキスト)を移して、継続して日記を書き始めた人でも、次に待ち構えているのが「検索」技術の壁でした。
紙に書く時にはなかった「検索の利点」を知ったのはいいけれど、そして、たしかに古いPCから新しいPCへ日記ファイルを移せた(コピーできた)のはいいけれど、肝心の検索技術がなければ、紙と同じようにただ書くだけの喜びに終わってしまうのです。
パソコンができる前、汎用大型コンピュータ全盛時代に生まれたユニックスなどのミニコン誕生にまでさかのぼるのが、この検索技術で、現在では相当進歩し同じことがパソコンでもできるようになりました。
実用的な観点から一言でいえば、パソコンの最大の利点は、この検索、だとも言えます。
機械の処理速度が速ければ速いほど、そしてそれに対応しているエディタであれば、もうこの魅力からは逃れられませんね。
私個人の話になって恐縮ですが、60万行に渡るテキストファイルを、単に読むだけでも4~5秒、grep検索でも2~3秒かかってしまう時代となりましたが、もっといいエディタならば、もっと速く処理できることでしょう。
- この「検索技術が日記を書くことに関連している」ことだと理解できている人の多くが、あまり日記とは縁のない人だとは、興味あることですね。ここでは具体的な検査技術を記す意図がありませんので、必要な方は、いろいろご自分で調べて下さい。
もしもEditorで2つ以上の検索キーワードを設定できなければ、2段階でgrepを使うか、またはいっそうのことAccessなどを使って多数のキーワードを自分で設定する方法もあるでしょう。1つのキーワードだけで充分だったのが、何かの理由で2つ以上の検索に目覚めた方には安直な方法かも知れません。
こんなに便利なPCですが、停電してしまうともうお手上げです。ものによっては少しの時間なら電池で動きますが、ルーターなどが動かないとインターネット接続もできず、インターネットに頼っている記述方式だと、もう何もできないでしょう。
こういうときに必要なのが、自家発電か、または暫しの間使える蓄電機能。ただし商売でもやっているなら別ですが、普通の人の場合、これから蓄電機能が問題になってきます。
インターネット接続などPC機能のほんの一部のはずなのに、重要なことがらをインターネット接続から得る毎日を続けていると、そうでもなくなります。現代人は、想定しなかった「停電」のことをもっと真剣に考えなければならないようです。
地震などで停電してしまうと、一番情報が必要な地元の停電地帯の人がテレビを視聴できません。テレビの薄さ競争とか解像度競争などは止めて、蓄電機能を競ってもらいたいと、私はずっと主張してきました。
これからの時代に目指すべきなのは、PC・ルーター・テレビ・冷蔵庫・照明など、短期間でいいから家屋全体に、いくらかの蓄電機能を持たせる「革命」でしょう。
短期のメモでも言えます。
冷蔵庫のドアにメモを書いておく
壁かカレンダか、どこかにメモを貼っておく
これらについて言えることは
- その人にとってそれがどれだけ重要か
- その人のPC技量
によって、PCで書いて印刷して貼っておくのがいいか、ちょっと手書きメモする程度でいいか、が決ってきます。
それぞれの人が用途に応じて使い分けたほうがいい、という私の主張でした。
もし今回、不足を感じたら、ご自分で調べていただきたいと「丸投げ」して、今回の記事を終えたいと思います。