イスラエルに拘束されたガザ自由船団乗組員の証言 など/コリン小林(在パリ)

2010-06-03 09:12:33 | 世界
イスラエルは、すべての外国人の拘束者は国外追放にした、と発表しました
が、私たちの仲間トーマと他のフランス人たちは、ベン・グーリオン空港の
収容センターで拘束されたままです。弁護士を通して情報を確認中です。た
ぶん、不法入国したという証書にサインをさせられるのを拒否しているせい
かも知れません。その証書にサインした多くの参加メンバーは帰還していま
すが、4人のイスラエル・アラブ人の消息が知れません。彼らは複数の罪状
で嫌疑をかけられており、少なくとも8日まで拘束されるようです。

乗員の内訳:全乗組員:682名 42カ国の国籍
トルコ人:380名
ギリシャ人:38
イギリス人:31
ヨルダン人:30
アルジェリア人:28
スエーデン人:11
フランス人:9
アイルランド:7
イタリア:6
カナダ:3
その他、モロッコ、クエート、バレーン、シリア、マレーシア、アゼルバイ
ジャン、インドネシア、パキスタン、モーリタニア、イエメンなど

45名は既に国外追放。大半のアラブ系の人たちは、アレンビーからヨルダン
方面へ、トルコ人は、テル・アヴィヴ空港から帰還。
http://www.lemonde.fr/proche-orient/article/2010/06/01/israel-face-aux-temoignages-des-militants-et-a-la-colere-de-la-communaute-internationale_1366352_3218.html

今回のフリー・ガザ船団に乗り込んでいたバラド党ハナン・ゾアビ国会議員
(アラブ系イスラエル人)が今日の国会で、イスラエル政府の行為は海賊行
為と同じであると非難すると、<ガザにいけ!売国奴!>と右派の議員から
猛烈な勢いでヤジが飛んでいます。右派の女性議員からは、ゾアビ議員が二
重の罪を犯している。すなわち、<テロリストのグループに合流し、イスラ
エル国家に対して倫理的な罪を犯している><言論の自由を狭めるつもりは
ないが、これは言論の自由とは関係がない。フリー・ガザ船団はテロリスト
の船団であり、ゾアビ議員は罰せられるべきだ。クネセットにトロイの馬は
必要ない>と。
http://www.rue89.com/2010/05/31/plusieurs-morts-apres-lattaque-par-israel-dun-bateau-humanitaire-152958
ヴィデオ画像で国会討議が見れます。ヘブライ語のみ

帰還した乗組員の証言例:
ヘニング・マンケル(スエーデン人の有名な推理小説家)
<我々は、公海とガザ領海の境界で問題が起こるだろうと予期していたが、
間違った。問題はその境からはずっと前の公海上で起こったんだ。彼らはし
知性のある武器を使いながら攻撃することを全く躊躇しなかった。…私が
乗っていた船には武器など何もなかった。唯一のものは、私のひげ剃りだ。
そしてそれを取り上げた。我々は、どんな次元にいたか分かるよ。…我々は
海賊にあったんだ。そしてさらわれたんだ。我々の誰一人として、イスラエ
ルに行くつもりなどなかった。我々はまさに拉致されたんだ。そして、イス
ラエル当局は、イスラエルに不法侵入したと非難している。
http://www.liberation.fr/monde/0101639101-des-tirs-sans-sommation-de-pirates-en-haute-mer

スエーデンみどりの党国会議員メフメット・カプラン
<私たちは、床に乱暴に押し倒されて、身体に上乗りになって頭を押さえつ
けられました。顔は引っ掻き傷だらけになり、手を縛られ、連れて行かれま
した>

モロッコ国会議員アブデルカデール・アマラ
<起こったことは信じがたい。イスラエル兵たちが、我々を殴り、冷血にト
ルコの活動家たちを殺したやり方はホーラー映画そのものだ。彼らは捕まえ
ることができたはずだ。イスラエル兵たちは実弾を使い、我々は全く武器も
持っていないのに、世界の狂気と野蛮さをみせた。イスラエル兵たちはある
乗員を銃床でなぐり、その上、殺した。船に攻撃してくる前に何の予告もし
なかった。全く悪夢だった>
http://www.liberation.fr/monde/0109639101-des-tirs-sans-sommation-de-pirates-en-haute-mer

ドイツ国会議員、アネット・グロット(デア・リンケ党)
<私たちは全く戦争の中にいるようだった。特殊部隊からのこれほどの暴力
と粗暴さを誰も予測していませんでした。
同上、ノルマン・パエチ
<乗組員たちは、誰も暴力を行使しませんでした。なぜって、イスラエル兵
たちに勝てるわけがないからです>
http://www.lemonde.fr/proche-orient/article/2010/06/01/selon-des-rescapes-allemands-il-n-y-avait-pas-d-armes-a-bord-du-bateau-turc_1366251_3218.html#ens_id=1228030

----------------------------
「兵士が撮影中の乗員射殺」と乗員証言 ガザ支援船拿捕/朝日
 【ハイファ(イスラエル北部)=井上道夫】イスラエル軍によるガザ支援船拿捕(だほ)事件で、同国に勾留(こうりゅう)された乗員が、接見した弁護士に「無抵抗の乗員がイスラエル兵に射殺された」と証言したことが2日、わかった。イスラエル政府は死傷者が出たことについて、自軍兵士が襲われたために武力を行使した「正当防衛」と説明しているが、その主張と食い違う。

 イスラエルの人権団体「アダラ」(アラビア語で正義の意)のザヘル弁護士が朝日新聞の取材に応じた。ザヘル氏は1日、同国南部の政府施設に勾留されていた約240人の乗員と接見。イスラエル軍の拿捕作戦中に何が起きたのかについて証言を集めた。

 イスラエル軍が強行突入したマビマルマラ号に乗船していたトルコ人記者の証言によると、イスラエル軍兵士は、強行突入の様子をビデオ撮影していたトルコの人権団体のメンバーの頭部に向けて発砲。弾丸は貫通し、即死状態だったという。

 また、複数の乗員の証言によると、同号の船長は船に乗り込んだイスラエル兵士に「ここは公海上であり、強行突入の権利はない」と下船を求めたが、兵士は逆に船長に暴行を加えたという。

 イスラエルの高速艇は5月31日午前4時ごろ、同号に接近。乗員が甲板に上がってこようとする兵士に水が入ったペットボトルを投げて対抗したところ、約10分後にヘリコプターから兵士が降下してきたという。

 兵士は、催涙弾やスタンガンも使用。軍は、同号をイスラエルの港に入港させるまでの間に食事を出したが、兵士は、乗員が食べ物を持つ写真を撮影すると食事を取り上げてしまったという。

 乗員の証言についての取材に対し、イスラエル軍報道官は「軍のウェブサイト上で公開していることが回答にあたる」とだけ答えた。軍が公開している動画には、乗員がヘリコプターから降下してくる兵士を待ち受け、集団で暴行を加える様子が映っている。

 イスラエル軍の発表によると、船団側の死者は9人、イスラエル兵の負傷者は7人。船団側の負傷者は数十人にのぼるとみられる。イスラエル入管当局は1日までに680人から事情聴取。乗員は国外退去させる方針で、内務省によると、2日中にほぼ全員が出国するという。
http://www.asahi.com/international/update/0603/TKY201006020600.html

国連人権理、調査団派遣を決議 ガザ支援船/日経
【ジュネーブ=藤田剛】国連人権理事会は2日の緊急討議で、パレスチナ自治区ガザに向かっていた支援船団をイスラエル軍が急襲した事件の真相を究明するため、独立した国際調査団を派遣する決議を採択した。調査団はイスラエル軍が人権や人道に関する国際法に違反する行為をしたかどうかを検証する。

 1日から始まった緊急討議では、イスラム諸国がイスラエルを激しく批判。この結果、決議には「(事件を)最も強い表現で非難する」との文言が盛り込まれた。

 米国はイスラエル自身の調査結果を待つべきだと調査団の派遣に反対したが、採決は賛成32、反対3で、イスラム諸国に押し切られた形となった。日本など9カ国は採決を棄権した
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE2E1E2E2E18DE2E1E2E4E0E2E3E29C9CE2E2E2E2;at=ALL

イスラエル首相「ガザ封鎖、防衛に不可欠」 /日経
【カイロ=太田順尚】イスラエルのネタニヤフ首相は2日、国民向けのテレビ演説で、パレスチナ自治区ガザの封鎖は「ミサイル攻撃を防ぐために必要不可欠」と述べた。イスラエル軍がガザへの支援船団を急襲した事件を契機に、同国が続けるガザ封鎖の解除を求める国際的な圧力が高まっており、封鎖を見直す考えがない同国の立場を強調したとみられる。

 同首相は「封鎖を解除すれば、ミサイルを積んだ船がガザに向かう」と指摘。ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは「(ハマスを支援するとみられる)イランのミサイルを入手でき、欧州にとっても脅威となる」と警告した。

 ガザ封鎖を巡っては、事件で多数の死傷者を出したトルコのダウトオール外相が2日、イスラエルとの関係修復には「解除が不可欠」と述べるなど、封鎖解除を求める国際世論が高まっている。

 これに対し、ネタニヤフ首相は「イスラエルは国際的な偽善の攻撃に直面している」と不快感を表明。船団は支援物資を届けるのではなく、封鎖解除を引き起こすのが狙いだったと批判した。

 一方、トルコ外務省は3日までに、イスラエルに拘束されていた支援船の乗船者ら計数百人を乗せたトルコ政府派遣機2機がトルコに到着、ほかの3機もイスラエルを出発したと公表。イスラエル側も3日、計527人の乗船者がイスラエルを離れたと明らかにした。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE2E1E2E2808DE2E1E2E4E0E2E3E29C9CE2E2E2E2;at=ALL

だ捕船の乗員がイスタンブールに到着 支援物資は届けられず /CNN
イスタンブール(CNN) イスラエルによってだ捕されたガザ支援船に乗っていた466人と銃撃を受けて死亡した9人の遺体が、トルコ航空機で3日午前イスタンブールに到着した。


支援船の乗員はほとんどがトルコ国籍で、ガザ地区を支援するために医薬品や車いす、建築資材などを輸送する団体のメンバーが大半を占める。


イスラエルのネタニヤフ首相はテレビ演説のなかで、ガザ地区に進入しようとする船舶のすべてに検査を実施することを改めて強調した。また、イランがガザ地区に武器を密輸し続けており、ハマスが武装を続けていることなどからイスラエルの対応は正当だと主張した。


31日の事件でイスラエル政府は、船団の船に乗っていた約600人を拘束し、同国内の拘置施設に収容していた。その後国際的な批判の高まりを受けて2日には外国籍の乗員をすべて出国させた。現地の活動家4人は釈放されていない。


イスラエル軍当局が2日明らかにしたところでは、だ捕された船舶が輸送していた支援物資はガザには届けられなかった。パレスチナ側の情報筋によると、イスラエルからガザ地区境界のラファにトラックが到着したが、物資の持ち込みを許可されなかったという。


こうしたなか、6月2日には救援物資を積んだ新たな船がパレスチナに向けて出港している。数年前にガザで死亡した米国人活動家にちなんで「レイチェル・コリー」と名付けられた救援船が、セメントや教材、玩具、医療物資などを積み、4日遅くに現地に到着する予定だ。これとは別に、欧州の別のガザ支援団体も2日、ガザへ向かう新たな船団の最初の3隻分の資金が集まったと発表している。
http://www.cnn.co.jp/world/AIC201006030003.html

支援船拿捕 『決して謝罪しない』イスラエル首相なお強硬/東京新聞
【カイロ=内田康】パレスチナ自治区ガザに向かった国際支援船をイスラエル軍が拿捕(だほ)した問題で、ネタニヤフ首相は二日夜、エルサレムでテレビ演説し「私たちは決して謝罪しない」と宣言した。

 ガザのイスラム原理主義組織で、イランに支援されるハマスの武装強化阻止のため、境界封鎖を続ける方針を示した。

 ネタニヤフ首相は、建設資材や医療器具を積んだ支援船の活動家を「テロ組織ハマスを支援する過激グループのメンバー」と非難。拿捕の際の武力行使で死者九人が出たことへの国際社会の反発を「偽善と偏見」と逆に非難し、「証拠で有罪が証明されなくても、イスラエルは有罪なのだ」と嘆いた。

 ガザについては「日用品は供給している。人道危機は存在しない」と述べた。封鎖をやめれば武器やその材料が持ち込まれ、欧州に近いガザが「イランの港」になるとの見解を示し、「今日、われわれを非難する国も、明日は(イランやハマスの)標的になる」と警告した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010060302000214.html

「乗船者はテロの支持者」 イスラエル首相、支援船急襲を正当化/共同
 パレスチナ自治区ガザへの国際支援船団をイスラエル軍が急襲した事件で、イスラエルのネタニヤフ首相は2日、テレビ演説し、軍兵士にけがを負わせた船団乗船者を「暴力的なテロの支持者」とした上で、ガザ地区に「武器が流入するのを看過できない」と述べ、ガザ封鎖を正当化した。

 首相は「ガザに人道危機はない」とあらためて主張し、ガザを支配するイスラム原理主義組織ハマスが「何千というイラン製のロケット弾やミサイルを密輸」していると指摘。乗船者9人が死亡したことについては、軍兵士の正当防衛だとして「自衛行為に謝罪することはない」と語った。

 一方、2日付のイスラエル紙マーリブが掲載した同事件に関する世論調査結果によると、船団を止めるのに「別の方法を使うべきだった」と答えたのは約63%で、急襲を批判的に見ている国民が多い実態が浮き彫りとなった。(共同)


イスラエルのガザ自由船団攻撃・現場の証言/P-Forum ほか
イスラエルによる人道活動船団襲撃と虐殺/益岡賢のページ  から
 [ナブルス通信] 号外・ガザ自由船団へのイスラエルによる攻撃 ほか
イスラエルのガザ自由船団攻撃と活動家の殺傷についてのネット署名/岡真理 ほか
あと2~3艘の支援船団がガザに向けて航行中です・・・イスラエル軍がガザ空爆・銃撃
イスラエルによるガザ支援船の活動家殺害の調査を求める/アムネスティ
イスラエルのガザ支援船襲撃 安保理議長声明 イスラエルを直接非難せず ほか
イスラエルによるガザ自由船団(ガザ支援船)への攻撃/パレスチナ・ファレスティーン
イスラエルのガザ支援船襲撃時の会話全容 ほか/トルコMilliyet紙


よろしければ、下のマークをクリックして!
にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。