窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

水芭蕉・谷川岳の試飲会に行ってきました

2020年03月09日 | ワイン・日本酒・ビール


  3月4日、群馬・永井酒造さんの「水芭蕉」と「谷川岳」の試飲会へ行ってきました。試飲会場は東神奈川の「ほっこり酒処 千」です。年に1、2回こうした試飲会が催されるのですが、行けたり行けなかったりで、「鶴齢」以来1年振りの参加となりました。



  永井酒造さんがあるのは、群馬県利根郡川場村。北には尾瀬ヶ原があり、利根川の源流域に位置する川場村。硬度50mg/ℓほどの良質な軟水が豊富です。上の写真はこれから試飲する「水芭蕉」の仕込み水。いつもYMSでお世話になっている、米・食味鑑定士の芦垣裕さんによれば、川場村は「雪ほたか」と呼ばれる、「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で10年連続金賞受賞、2016年には「世界一高いお米」としてギネス認定されたという、高級ブランド米(コシヒカリ)の産地でもあるそうです。また、人口3,500人の村に何と年間120万人が訪れ、日本一の道の駅にも選ばれたという、「川場田園プラザ」もあります。車で3時間もあれば行けるので、その内行ってみたいですね。

  さて、日本酒にシャンパンと同じ瓶内二次発酵を取り入れ、スパークリング日本酒の魁となるなど、独自の試みをされている永井酒造さん。スタートは、そのスパークリング日本酒開発のベースになったという、「水芭蕉・純米吟醸辛口スパークリング」(冒頭写真)。瓶内発酵しているので、炭酸の圧が強く、注意して開栓しないとシャンパンのように吹き出してしまいます。開栓と同時に泡が勢いよく立ち上り、お酒がサッと白く濁ります。一見甘そうですが、日本酒度は+8、大辛口に分類されます。それでもお米の香り、ほのかな甘みがあり、厚みもあります。



  今回も日本酒に合うお弁当を用意していただきました。



  続いて「水芭蕉・純米大吟醸・翠」。水芭蕉に翠(カワセミ)、何か尾瀬っぽいですね。一転して日本酒度は+1。兵庫の山田錦精米歩合50%、やわらかくキレがあり、飲みやすいです。単体で楽しむというよりは、刺身や魚の照り焼きなどに合わせたいですね。



  参加者の中で人気の高かった、「水芭蕉・春酒・純米吟醸」。その名の通り、春をイメージした桜色の瓶が美しいです。お酒も春は新酒が出るフレッシュな季節、日本酒度-2のやや甘口で、フレッシュさとしっかりとした甘みのあるお酒は、これまた春らしい若々しさを感じさせます。今年の冬はあまり寒くありませんでしたが、一方で新型コロナウィルスの騒ぎなど、雰囲気としては暗かったので、一層春が待ち遠しいです。



  単体で飲むなら個人的に一番好みだったのが、「水芭蕉・純米吟醸」。日本酒度+3のやや辛口、実にしっかりとした米の旨味を感じることができます。もちろん料理に合わせても良いと思います。



  先に色々と独自の試みをされているとお話ししましたが、こちらは年1回の限定品、「谷川岳・純米吟醸・一意専心」。日本酒度-1、先ほどの「水芭蕉・純米吟醸」よりこちらの方が料理に合わせやすいと思います。やさしくてキレがあり、バランスの良い出木杉君。35歳の若い杜氏さんがラベルのデザインまで担当されているそうで、見ての通りハーレーダビッドソンのロゴをイメージしているそうです。一意専心、杜氏さんの意気込みが伝わってくるようです。



  そろそろ飲み疲れてきた頃に、再び非常にキレのある超辛口、「谷川岳・超辛純米」。日本酒度+8、スパッとした呑みやすさと喉ごしのよさ、これぞ米、というほど米らしさを主張してきます。先ほどの「水芭蕉・純米吟醸」がゆっくり呑みたいお酒だとするなら、こちらは夏の蒸し暑い盛りに良く冷やしてスイスイと呑みたいお酒。これも非常に好みのタイプです。



  最後は非売品、「蔵人の隠し酒」。そこで写真も瓶の緑色を反射させたミステリアスな雰囲気にしてみました。程よい酸味で、素晴らしい飲みやすさです。

  総じて、どれもバランスがよく、量を飲んでもあまり疲れないお酒が今回は多かったように思います。川場村、ぜひ訪ねてみたいですね。

ほっこり酒処 千

神奈川県横浜市神奈川区西神奈川1-8-11



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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