土曜の午後に見るのにちょうどいい卑猥な映画である。
ひと言で言えば音によるエロス。
渇水のため水道が止まってしまった真夏の台湾で、西瓜を水代わりに飲むような生活に耐える若者たち。SEXにも西瓜を使って、2つに割った真っ赤な実に男が指を突っ込んでこねくりまわす。そのグチュグチュする音がSEXそのものの音と重ねられ、せりふのほとんどない映画の中で性的な興奮が盛り上がる。
ストーリーはあるようなないようなだが、映像と音で、見るものの心理ではなく生理に訴えかけるような映画だ。
西瓜まみれになったSEXの後で、エレベーターに乗った女の体を蟻が這い回り、狂ったように服を脱いでいくシーンがよかった。
台湾ではこの映画が去年の興行収入1位だったそうで、みんなでこんな映画見て、あの国も盛り上がったことだろう。
それに比べてニッポンでは路上キスくらいで大騒ぎして、しかも主婦相手のお昼のワイドショーが代議士やニュースキャスターのモラルを問題にしてるあたりは滑稽のキワミだ。
主婦の皆サンは本当は代議士は1回で果てたのか、それとも2回3回とがんばったのかを知りたいんじゃないのか。それから不倫好きのキャスターはどんなテクニックで攻め立てたのか、代議士がどんな風にヨロコンダかを知りたいんじゃないのかね。
「人のセックスを笑うな」って小説を見たとき、題名として大いに共感した。みんなひとがどんなセックスしてるかなんてわからないし、わかったところでわが身を省みれば笑えるもんじゃあない。意外な人が意外な楽しいセックスをして充実したジンセイを送っているかもしれないわけだ。
それにしても最後のシーンはさすがのセックス好きのニッポン人もびっくりというくらいの激しいものだった。喉を通り過ぎる、というか、そういう感じの音のリアルさがすごい。それだけでも見る価値がある映画である。おまけに突然挿入されるミュージカルシーン?も味わい深いものとなっている。
ツァイ・ミンリャン監督作品
2005年 台湾映画 プレノンアッシュ配給
ひと言で言えば音によるエロス。
渇水のため水道が止まってしまった真夏の台湾で、西瓜を水代わりに飲むような生活に耐える若者たち。SEXにも西瓜を使って、2つに割った真っ赤な実に男が指を突っ込んでこねくりまわす。そのグチュグチュする音がSEXそのものの音と重ねられ、せりふのほとんどない映画の中で性的な興奮が盛り上がる。
ストーリーはあるようなないようなだが、映像と音で、見るものの心理ではなく生理に訴えかけるような映画だ。
西瓜まみれになったSEXの後で、エレベーターに乗った女の体を蟻が這い回り、狂ったように服を脱いでいくシーンがよかった。
台湾ではこの映画が去年の興行収入1位だったそうで、みんなでこんな映画見て、あの国も盛り上がったことだろう。
それに比べてニッポンでは路上キスくらいで大騒ぎして、しかも主婦相手のお昼のワイドショーが代議士やニュースキャスターのモラルを問題にしてるあたりは滑稽のキワミだ。
主婦の皆サンは本当は代議士は1回で果てたのか、それとも2回3回とがんばったのかを知りたいんじゃないのか。それから不倫好きのキャスターはどんなテクニックで攻め立てたのか、代議士がどんな風にヨロコンダかを知りたいんじゃないのかね。
「人のセックスを笑うな」って小説を見たとき、題名として大いに共感した。みんなひとがどんなセックスしてるかなんてわからないし、わかったところでわが身を省みれば笑えるもんじゃあない。意外な人が意外な楽しいセックスをして充実したジンセイを送っているかもしれないわけだ。
それにしても最後のシーンはさすがのセックス好きのニッポン人もびっくりというくらいの激しいものだった。喉を通り過ぎる、というか、そういう感じの音のリアルさがすごい。それだけでも見る価値がある映画である。おまけに突然挿入されるミュージカルシーン?も味わい深いものとなっている。
ツァイ・ミンリャン監督作品
2005年 台湾映画 プレノンアッシュ配給