老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

俳句的こころだ~

2017-01-09 16:21:56 | 俳句
      


     ☆   初旅や老いてつくづくいろは唄    小沢変哲

この俳句の作者、変哲さんは
「小沢昭一的心、、、、、」
と、軽妙な語り口でラジオから流れてきていた、俳優の小沢昭一さんだ。
東京やなぎ句会のメンバーであったとか。
有名な、やなぎ句会も鬼籍に入った方が多い。
永六輔さん。小三冶さん。江國滋さん。船橋さん。米朝さん。加藤武さん。
賑やかに、あちらの国で句会をやっているに違いない。

今日の読売新聞の「四季」から変哲さんの いろは歌留多の句。
この数日「四季」には変哲さんこ句が載せられている。

      ☆   さあ集まれ俺の稼ぎぞお年玉    変哲
      ☆   雪女郎とけて流れて三島まで    変哲

      ☆   親鶏のぬくみ宿して寒卵      変哲
      ☆   酢なまこやのれんを入れた後の酒    変哲

      ☆   黒き炭赤く燃え尽き白き灰    変哲
      ☆   繭玉の宵やなに丸なに奴    変哲

タレントでエッセイストで、昭和の語り部として活躍をしていた彼らしく
ユーモアの句
含蓄のある句
正統派の俳句
と器用に詠み分けている。
古い日本の郷愁と、寄席の雰囲気、粋で才能に満ち溢れていたラジオの語りが耳底に甦ってくる。
コメント
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