☆ 水影の一笛沓と芒山 斎藤梅子
難しくて、例句に書いたものの、さてさて。
水影を水影 や とすると、切れてしまうから、少し弱い の に表記したのか。遥かに聞こえてくる笛の音。沓は 笛にかかっているのか、それとも芒山にかかっているのか?どちらにしても、心象の風景は梅子さんの最も得意とするところだ。
沓は、木の下に日があることによって、日が西に沈んで、くらいの意味を表す、と新漢語林には書いてある。
夕べ、日が落ちようとして、暗くなりかけた芒の山へ、笛の音が聞こえてくる。湖か大河か、芒の波が水面に揺れて、淋しさを誘われた。梅子先生、こんな解釈でよろしいか?
☆ 産土は潮闌くる夜の曼珠沙華
梅子さんの生まれた、阿波の海南の町。故郷は秋の盛り、道の辺には、曼珠沙華が咲いて、夜もすがら潮鳴りがする。海は人々に幸をもたらす宝庫だ。深眠りは明日の目覚めの希望にとつながっている氣がする。
☆ 蜻蛉の目水平線を見て曇る
どうして蜻蛉の目は水平線を見て曇ったのですか。広い海原 を見て、雲をつかむような将来に不安を感じたのか。
蜻蛉の目は複眼で、上も下も左右も360度いつの時も見えるそうだ。
天と地のあういにいて、少年の心か?それとも蜻蛉がか?孤独が伝わってくる。
☆ 船音の高きに登りつつ父郷
高きに登るは 茱萸の実を持って、小高い 丘や山に登る中国から伝わった重陽の行事。
丘に登りつつ聞く船笛。ここは自分が生まれた、故郷で、海辺の町だ。父母の懐にいる、安寧のひと時。こんな句が私は好きだ。
☆ 秋の蚊をはたき唐人触れし壁
長崎での句。
山手に残る唐人を偲ばせる寺や家。又は、グラバー邸の壁か。壁は煉瓦の壁だと思う。
私も吟行の人達の末にいた。蚊を叩いた一瞬、旅の感慨にふけった。ここは長崎、蝶々夫人を思ったかも知れない。
俳句を始めた30年前に戻り、初心に。梅子さんの俳句に、時に取り組み勉強をもう一度と思う。
深い心象を理解できるやもしれぬ。
しかし、私の目指している、三つ子の童に理解させよと言うところの俳句とは句風が大きく異なる。。。。が。
ブログを始めたことを少し後悔。
句集など作る気はさらさら無い。その変わり、ブログでもと思ったのが、甘かった。
書き始めたからには、自分との、戦い。途中で、投げ出したくはない。いつまで続くやら。
あるときは高くきりもみ鷹柱
木末吹く風さわやかや樹胎仏
テールランプ遠ざかる霧込めの駅
見たまま、新しい発見無し。ああオソマツ。
難しくて、例句に書いたものの、さてさて。
水影を水影 や とすると、切れてしまうから、少し弱い の に表記したのか。遥かに聞こえてくる笛の音。沓は 笛にかかっているのか、それとも芒山にかかっているのか?どちらにしても、心象の風景は梅子さんの最も得意とするところだ。
沓は、木の下に日があることによって、日が西に沈んで、くらいの意味を表す、と新漢語林には書いてある。
夕べ、日が落ちようとして、暗くなりかけた芒の山へ、笛の音が聞こえてくる。湖か大河か、芒の波が水面に揺れて、淋しさを誘われた。梅子先生、こんな解釈でよろしいか?
☆ 産土は潮闌くる夜の曼珠沙華
梅子さんの生まれた、阿波の海南の町。故郷は秋の盛り、道の辺には、曼珠沙華が咲いて、夜もすがら潮鳴りがする。海は人々に幸をもたらす宝庫だ。深眠りは明日の目覚めの希望にとつながっている氣がする。
☆ 蜻蛉の目水平線を見て曇る
どうして蜻蛉の目は水平線を見て曇ったのですか。広い海原 を見て、雲をつかむような将来に不安を感じたのか。
蜻蛉の目は複眼で、上も下も左右も360度いつの時も見えるそうだ。
天と地のあういにいて、少年の心か?それとも蜻蛉がか?孤独が伝わってくる。
☆ 船音の高きに登りつつ父郷
高きに登るは 茱萸の実を持って、小高い 丘や山に登る中国から伝わった重陽の行事。
丘に登りつつ聞く船笛。ここは自分が生まれた、故郷で、海辺の町だ。父母の懐にいる、安寧のひと時。こんな句が私は好きだ。
☆ 秋の蚊をはたき唐人触れし壁
長崎での句。
山手に残る唐人を偲ばせる寺や家。又は、グラバー邸の壁か。壁は煉瓦の壁だと思う。
私も吟行の人達の末にいた。蚊を叩いた一瞬、旅の感慨にふけった。ここは長崎、蝶々夫人を思ったかも知れない。
俳句を始めた30年前に戻り、初心に。梅子さんの俳句に、時に取り組み勉強をもう一度と思う。
深い心象を理解できるやもしれぬ。
しかし、私の目指している、三つ子の童に理解させよと言うところの俳句とは句風が大きく異なる。。。。が。
ブログを始めたことを少し後悔。
句集など作る気はさらさら無い。その変わり、ブログでもと思ったのが、甘かった。
書き始めたからには、自分との、戦い。途中で、投げ出したくはない。いつまで続くやら。
あるときは高くきりもみ鷹柱
木末吹く風さわやかや樹胎仏
テールランプ遠ざかる霧込めの駅
見たまま、新しい発見無し。ああオソマツ。