傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

「看護する人 される人の暮らし術」

2009年11月09日 | 医療関連
随分と時間がたってしまいましたが、今年の3月の講演報告をします。

主催 尼崎市立 園田公民館
平成20年度 地域現代学講座『老いといのちを見つめて』

日時 2009年3月17日(火)午後2時~4時

場所 尼崎市立 園田公民館 第2ホール

テーマ「看護する人 される人の暮らし術」

講師 薬剤師・社会福祉士 メディカルケアプランニング代表 石田有紀

当日講演した内容は以下の通りです。

1自己紹介

2仕事の紹介
 ・一口相談会とその事例
 ・病棟での傾聴活動とその事例

3看護が必要になるきっかけ
 ・疾患
 ・けが
 ・厚生労働省平成19年国民生活基礎調査の概況
  要介護になった原因疾患1位は脳血管疾患、2位は認知症、3位は高齢による衰弱

4心の痛みを知る
 ・容姿が変化すること、自立を失うことは、どんな心の痛みをもたらすのか
 (事例をまじえて)
 ・看護する人は、看護される人の心の痛みを知って、配慮を心がける
 ・看護される人は、看護する人への感謝の気持ちを伝える

5社会的な喪失がもたらす苦悩を知る
 ・仕事を失うこと、家族内での役割が変わること、仲間からの疎遠になることがもたらす孤独感とは、事例を交えて紹介
 ・病気をきっかけに新たな社会的役割をつくることも良い。病気の経験をいかし啓発活動をすることなど。患者会、がん患者支援活動であるリレーフォーライフの事例を交えて紹介

 ・看護する人は、役割をなるべく変えず可能な範囲で病気をする前の状態を継続する
 ・看護される人は、周囲に当たらない、罵倒しない、責めないようにしたい。感謝の気持ちを伝えること。

7哲学的な苦悩
 ・生まれてきた意味、生きてきた意味、自分の人生の価値を考える中でうまれる哲学的な苦悩とは、事例を交えて紹介
 ・看護する人は、思想に対して立ち入り過ぎないことを心がける
 ・看護される人は、考えたことを話してみることで、混沌とした考えが整理される、気持ちが楽になる

8看護する人、される人のあり方
 ・看護する人は、無理をしない、息抜きをする、頑張り過ぎないこと。
 「生きていてくれてありがとう」
 ・看護される人は、周囲への思いやりを持ち、反対に遠慮し過ぎないこと。
 「世話をしてくれてありがとう」

9社会の制度や資源をもっと活用する

10がんの痛みとWHO方式がん疼痛治療法について
 ・医療用麻薬への誤解と偏見について

11まとめ
 お互い感謝の気持ちと、本音を言う環境作りをしよう


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