傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

傾聴ボランティア

2013年10月20日 | 緩和ケア
傾聴ボランティアでの出会い。

「家に帰ったら、一日として生きていけないんじゃないかな。」

「家で介護サービス?」

「それで生活が成り立つかしら。週に数回来てもらっても、足りないし。こんなんじゃ台所に立って料理するなんて、無理じゃないかしら。」

「後はそういった人向けの賃貸住宅?」

「そんなところ入れるかしら。」

「今までこんなこと考えたこともなかった。考えておくべきだったわ。今さらだけど」



ガンの治療のことも、その先のことも、多くの場合はそこに直面してからビックリして、考え始める。

もっと早くからシミュレーションできればいいのだけど。といつも思う。


かく言う私もイメージはあるが実際の細かな行動はない。

自分の分、両親の分、作ってみようかな、と思った。


傾聴ボランティア

2013年07月21日 | 緩和ケア
「いや、あなたそれは間違っている。」

と、放った言葉が相手を不愉快にしてしまうことがある。



家族の思いは強い。そしてその思いは一通りではない。簡単に説明できるはずもない。来る日来る日もずっと向き合っているのだから。

周囲の人はよく考えずにその場限りで勝手な事を言う。

何も考えずあれこれ言わないでほしい。

こんな思いを抱いている家族は多いのだ。



目の前の人。話を聴いていてもその人の置かれている状況をくみとるのは難しい。

体験したことのある状況であっても同じではないし、聞き手が体験してない状況ならなおさらだ。

だから、話しを聴く時は、こうだろうと結論してそれを口に出さない方が良い。心の中で思うことにとどめておく。

でも相打ちは欠かさない。

これがなかなかに難しい。

患者さんから教えてもらうこと

2010年09月05日 | 緩和ケア
先週も今週も、緩和ケア病棟に傾聴ボランティアに行きました。

実は先週患者さんから「人は自分のすることはいつも正しいって思っているもんだ」と言われました。

そこではっとしました。

意見が対立したり、言い合ったり、そんなことに出くわす時、「もう、なんで~」と思うのですが、

当たり前ですが、自分も相手もそれぞれ「正しい」と思うことがあって、それが違っていることが起因しているんですよね。

違って当たり前だから仕方ないなぁ、って帰り道つくづく考えながら帰ったものです。

それから1週間。

その間もまたいろんな人と意見があわないことが重なりました。
それはつい日曜日に習ったことなのにすっかり忘れていて、

「もう、なんで~」とふてていました。


今日その患者さんにあった訳ですが、この1週間を振り返ってなかなか学びを実践に結び付けれないなと反省しました。

そしてつい、お顔をまじまじと、見つめてしまいました。

「がんの痛みで苦しまないために -がんの痛みの治療と緩和ケア-」市民と語り合う会2

2010年06月08日 | 緩和ケア
先日お伝えした表記の市民と語り合う会の日時と場所は以下です。

日時:平成22年6月12日(土)15:00~17:00
場所 JA共済埼玉ビル 3階大会議室 さいたま市大宮区土手町1-2
参加費 1000円 (会場費等です。)

地元の人々による講演 午後3:00~
 座長 儀賀 理暁(埼玉医科大学総合医療センター 医師)
  
講演1 樋口 和美(埼玉医科大学総合医療センター 看護師)
   「私たちの身の回りにある緩和ケアについて」

講演2 澤田 理恵(埼玉医科大学総合医療センター 看護師)
   「自宅だからこそ出来ること~」

講演3 五十嵐 友里(埼玉医科大学総合医療センター 臨床心理士)
   「心と体に素敵な笑顔を~緩和ケアにおけるリラクゼーション法のご紹介~」


特別講演 午後4:00~
 座長 宮尾 秀樹(埼玉医科大学総合医療センター 麻酔科 教授)

【特別講師】 メディカルケアプランニング代表、薬剤師、社会福祉士 石田 有紀
 「お見舞い会話講座~がん患者さんへの言葉かけ・自ら患者になった時の心構え~」

主催 埼玉がん緩和ケア研究会 埼玉県病院薬剤師会 埼玉県看護協会 塩野義製薬(株)
後援 埼玉県医師会       

「がんの痛みで苦しまないために -がんの痛みの治療と緩和ケア-」市民と語り合う会

2010年05月30日 | 緩和ケア
お見舞いに来た人に言われた一言で「傷ついた」「腹が立った」と感じ、その人だけでなく全てのお見舞いの人を断る、という患者さんは、けっこういます。

思いやりから出た言葉が人を傷つけてしまうなんて、悪くもないのに双方にとって悲しい出来事です。

どういう会話をしたらいいのか、がん患者さんの傾聴や相談に乗っている経験からお話します。


主催:埼玉がん緩和ケア研究会 埼玉県病院薬剤師会 埼玉県看護協会 塩野義製薬(株) 後援:埼玉県医師会

一人の経験はきっと誰かの役に立つ~あなたの想いが介護を変える~

2009年11月24日 | 緩和ケア
セミナー・講演会のお知らせ

私の友人で、よき相談者である看護師上本こづえさんがこの土曜日に講演をしますので、お知らせします。

病院から在宅までの幅広い看護経験と、そしてご自身のご経験からいろんな話が飛び出すことと思います。

お時間のある方は是非お話を聞いてください。

もやもやしていた人は、帰り道の足取りが軽くなるかもしれません。


詳細は以下の通りです。


市民講座「一人の経験はきっと誰かの役に立つ~あなたの想いが介護を変える~」

日時:2009年11月28日(土)14:00~16:00

場所:カメリアプラザ5階 JR総武線 亀戸駅 北口 徒歩1分

内容:
トンネルのなかの家族 演者 上本こづえ ナースの森代表

自宅のリビングルームで夫を看取って 演者 近藤 慧子 セラピスト

母の闘病に寄り添って考えたこと 演者 竹本 美恵子 株式会社アドボケア代表取締役

看護師が患者の家族になった時 演者 八木 京子 株式会社アイナース代表取締役

主催:「納得のできる介護を考える研究会」

上本こづえさんは、私ががん家族の相談を受ける中、迷った時に相談します。

その時の回答は、すばやく的を得ている。頼れる相談者です。

ご自身もナースの森という活動をしています。

素敵な看護師さんです。お時間のある方はどうぞお運びください!

講演の詳細はこちらのページへどうぞ

継続は力なり

2009年11月06日 | 緩和ケア
がん相談をはじめて4年が経過しました。

当初どうやって相談に来る人を増やすか、どうやって案内するか、
それこそコンサルタントの先生などに相談しながら試行錯誤しました。

そのときいわれたことがあります。
『この仕事はリピーターをつくりにくいよ』

確かになあ。何度も利用するものでもないですから。
と思いつつ聞いた記憶があります。


でも最近になって2回目の相談をされる方がでてきました。

年月が経って、状況が変わって、また相談してくれる。
思い出してくれて、あ~ありがたいなぁ、と思います。

役に立っていたんだ~って。
また勇気をもって連絡してくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。


こうやって地道に続けていこう、そう思っています。

11月と12月の一口相談会

2009年11月05日 | 緩和ケア
いつもギリギリに一口相談会の案内を出しておりましたが、

11月と12月の日程を決定しました。

11月14日(土)10:00~14:00

11月29日(日)13:00~17:00

12月5日(土)13:00~17:00

12月27日(日)13:00~17:00

HPにもアップしています。

お知り合いにお困りの方がいらっしゃったらご案内くださいね。

普段は電話に出れたり出れなかったりですが、上記の日程は電話に出れる体勢でちゃんと待っています。

ご連絡をお待ちしています。

リレー・フォー・ライフ・ジャパン 2009 in 芦屋

2009年09月17日 | 緩和ケア
がん患者支援チャリティイベント「リレー・フォー・ライフ・ジャパン 2009 in 芦屋」の2日目、9月13日(日)は朝8時より司会を務めさせていただきました。

台本があって安心して望んだのですが・・・。

しかし、台本の内容は確定しているものではないことが直前になり判明。

台本に書いてある人は、自分に役目があることを知らなかったり、段取りも決まってなくて(しかも私自身段取りを知らなかった)、8割はアドリブでした。

司会のはじめは「え~っ!もうあと3分しかないですよ!!」と大声出して走り回っていましたが、そのうちおかしくて、もう笑いごとです(笑)。

あまりにバタバタな段取りで、ある意味楽しかった。

でもなんとか無事司会を務めました。


司会をするよう頼まれたとき『台本があるし別に私じゃなくても誰でもいいじゃん』って思いましたが、

まあ私でよかったかもしれません。

アドリブには慣れっこですからね。


今年のリレー・フォー・ライフも楽しかったです。

リレー・フォー・ライフ関西実行委員会のみなさん、ボランティアの方々、そして参加者のみなさん、本当にありがとうございました。

とっても貴重な体験ができました。

一人一人に感謝しています。

リレー・フォー・ライフ関西実行委員会 スタッフ一同より

2009年09月17日 | 緩和ケア
3日間にわたり、私石田有紀のリレーフォーライフジャパン2009 in 芦屋の記録をお伝えしましたが、最後になりましたが実行委員会スタッフより御礼です。

お陰さまでリレー・フォー・ライフ・ジャパン2009 in 芦屋は大成功で終了することができました。

来場者は2日間で約2千人に達し、会場での寄付金も100万円を超えました。

開会式は激しい雨にさらされましたが、この一年を心待ちにしていたサバイバー達のウォークで幕を開け、

途中からは雨もやんでルミナリエ・タイムやキャンドルランで夜を過ごし、

翌日は快晴の中、子供達の元気な御神輿も加わってフィナーレを迎えることができました。

参加者の方々からも、「今年も来れて良かった」「来年の参加を目標にして頑張ります」とのお声が寄せられており

スタッフ一同、心から喜んでおります。


芦屋でのリレー・フォー・ライフは2007年から今年で3回目となりますが、

不況による寄付・協賛金減少やインフルエンザ騒ぎなど、昨年までとは違った難しさがあり、開催が危ぶまれる場面もありました。


こうした中、延べ二日間という長丁場を無事に終了できたのも、

ご来場下さった皆さま、地元協力団体の方々、ボランティアの方々、協賛・後援団体の皆さま、メディアの方々、全国からご声援下さった皆さまのおかげです。

本当にありがとうございました。


日本全国のリレー・フォー・ライフは今年で4年目になりました。

開催場所は2006年の1ヶ所から今年は14ヵ所に達するなど急速に拡大しており、

ご参加ご協力くださる方々も、地元の方々、学生・企業 ボランティアの方々へと広がりを見せ、

リレー・フォー・ライフの理想である 「がん患者・家族・市民・医療従事者・行政・企業など多数の想いを一つにし、

社会全体でがんと向き合う世の中を目指す」という方向に着実に近づいている手ごたえを感じております。


とは言え、日本人の3人に一人ががんで亡くなる時代であることを思えば、まだまだ、がんに対する取りくみ課題も多く、

リレー・フォー・ライフ自身も、もっと身近な存在になっていく必要があります。


リレー・フォー・ライフは市民ボランティアによるチャリティ・イベントです。

応援くださる皆さんお一人お一人が参加者であり、イベントを作っていく力になります。

今後とも応援くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。



平成21年9月
リレー・フォー・ライフ関西実行委員会 スタッフ一同



#なお、皆さまから頂戴した寄付金等は、大会運営経費を除いて、財団法人日本対がん協会へと寄付させていただき、がん無料電話相談や医師奨学金等の活動へと活用させて頂く予定です。
収支報告がまとまり次第、改めてHPにてご報告申し上げます。