傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

傾聴エピソード

2007年11月29日 | 緩和ケア
先日、ほぼ寝たきりなのですが少々暴れてしまう患者さんに出会いました。

なだめてじっとしてもらうのが大変で、

お陰で暴言もいっぱい言われました。

以前の私なら気分を害していたところですが、今はそんなことはありません。

いろんな人に関わると許容範囲が広くなるのでしょうか。

強く腕を掴まれた以外は暴力もなかったのでいいのですが、

(叩かれそうになると逃げていました)

看護介護をする家族やスタッフは大変だと思います。

でも気のせいかスタッフのそばではおとなしいのです。

私の前だけ?暴れるような気がするのですが、

気のせいということにしときます。

神戸 緩和ケア講演会 無事開催

2007年11月26日 | 緩和ケア
2007年11月24日土曜日、3連休の真ん中、世の中は紅葉の真っ最中にもかかわらず、

たくさんの方にご出席いただきました。ありがとうございます。


   ↑内藤いづみ先生のご講演の様子

前座として石田から15分ほどお時間いただき、「もしもしがん手帳」を案内させてもらって、

メイン講師である、内藤いづみ先生に1時間半ご講演をいただきました。

2時間という短い時間ではありましたが、有意義なお時間を過ごしていただけたようで、

アンケートを見ながら「やってよかった♪」と反芻しています。


今回来れなかった方、またの機会にお会いしましょうね☆

辛いときって

2007年11月14日 | 緩和ケア
私は胃腸が弱いので、よく胃が痛くなります。

しょっちゅう痛くなってもその痛みに慣れることはありません。

たいていは、身体の芯から温めたり横になったりすることでよくなり、こんなもんかと思っています。

問題はよく痛くなるのでその度に

「胃が痛い、胃が痛い」

とは言いません。

話している最中だと、話の腰は折るし、たいしたことないのに心配かけるし、そう思って黙っています。

黙っていてそのまま会話も普通であればいいのですが、

胃痛時は相手の話をよく聞けません。

コメントも筋違いだったり、急いでいる様子に捉えられたり、

ま、事実早く帰りたくはなりますが、

顔も不機嫌そうになっているに違いありません。

そのうち不機嫌に見えてもいいや、と思うまで辛くなることも。。。


がんの痛みは胃痛の痛みより強いし、温めたり横なるだけでとれるものでもありません。

状況はかなり悪いです。

にも関わらず黙ってがまんするだなんて、相当辛いに違いありません。

だから周りにいる人は、ちょっと「不機嫌そう」と感じたら、

会話の時間がつまらない、のではなく、他に原因があるのではないか、と

少し思い巡らせてもらいたいなと、思います。


逆に患者さんは、頑張って会話しているのに、逆に「つまらなそう」なんて印象を持たれたら、やってられないですよね。

やはり痛くなったら直ぐに薬を飲むなり対応して、

または痛みを訴えて痛みをきちんととって、

いい人間関係を続けてもらいたい、

そう思います。

喪失

2007年11月09日 | 緩和ケア
がんになるといろんなものを喪失します。

仕事、趣味、仲間、・・・身体の一部分。

「身体の一部分」では、周りから見える場所と見えない場合があります。

見えない場所、例えば臓器を取り除くと、

食べ物が制限されたり、排泄が自然にできなかったり、子供ができなくなったり。。。

それはそれは日常に支障をきたしますし、精神的なショックは大きいと思います。

見える場所が変わると、これもまた大きな精神的苦痛を伴います。

首から上などは、誰がみてもわかるので、病院へいくと一般の人が出入りする場所では、

少し隠すようにされています。

あー、辛いだろうなぁ。

それでも明るくされる人がいると、尊敬します。

大きな苦痛を乗り越えて来られてきたのだろう。

今の私にそれを乗り越える力はあるのだろうか。

仕事でつまづいて落ち込む時、そんなちっぽけな自分に気がつきます。


ホスピスの研修で、喪失を体験するというセッションがあります。

大切にしていることを、病状が進むにつれ一つずつ消していくのですが、

たいてい半分を過ぎるとみなさん「う~ん」とうなって進みません。

単なる空想上の体験なのに、喪失したくありません。

大切にしているものがなくなる。

そういう体験をされているがん患者さんがたくさんいらっしゃるんです。

肥満はがんのリスク因子

2007年11月08日 | Weblog
The American Institute for Cancer Research (AICR)のニュースリリースでこんな話題がありました。

Excess Body Fat Causes Cancer 太りすぎががんの原因である

とのこと。

たとえ少しの体重オーバーであっても、がんのリスクが高まる。
(Even small amounts of excess body fat, especially if carried at the waist, increase risk.)

肥満でなくても、標準体重よりちょっと多いとすでにリスクがあるそうで、

標準きっちりか、あるいは痩せ気味、痩せがよいとのこと。

運動をしていて、標準範囲上限であれば○だそうです。

そしてこの中でがんのリスクを減らす10の方法が言及されています。

長くなるのでここでは紹介せず、次回のメルマガにでも紹介しようと思いますが、

10の方法をよくみると、がんのリスクを減らす食事、嗜好、運動が並んでいます。

そういう食事、嗜好、運動をしていると太るので、当然か、という気もしますね。

がんのリスクを増やす食事、嗜好、運動=太る=肥満はがんを引き起こす

タイトルに驚きはしましたが、なんとなくそういうオチかなと。

肥満と言われた方が、普通はぴんときますから。

でもタバコと並んで、がんのリスクとして肥満が取りざたされるようになると、

よりわかりやすく伝わるかもしれないと思います。

「もう、最悪です・・・」

2007年11月07日 | 緩和ケア
先日ある患者さんのお話を聞いていたときのこと、

話しかけても上の空、というより何か言いたいといった感じ。

しゃがんで、目線を相手の方より下げて、見上げてみるとふと

「もう、最悪です・・・」

そういって悲しそうな顔で苦笑いをされました。

まだまだ働き盛り。

そりゃそう思うんだろうなぁ。。。

「そうかぁ、そうですかぁ」

と言うほか見当たらず、じっとそばに寄り添いました。

もっともっと辛い気持ちを言ってほしかったけど、

急には無理ですよね。

またお会いしたら一日一つずつでも言ってほしいなと、思います。


医療を変えるには

2007年11月06日 | 医療関連
先日ニュースを読んでいたら、同日に下記のニュースとコラムを読みました。

まずはニュースから。

10月28日、広島市で「がんの痛みの克服を目指して」をテーマに「がん医療を考える市民フォーラム」が開かれた。

講演された、米テキサス大のがんセンターの上野直人医師は

「今すぐ医療を変える方法は、自分自身の医療に対する態度を変えることだ」

と、医師に希望を伝えることが必要とのこと。

これはいつもクライアントに私が伝えていることそのもので、

とても納得して読みました。


別のメルマガのコラムで、映画フィールド・オブ・ドリームスの一文を紹介していました。

If you build it, he will come.

まずはあなたが変わること・・・。そこから道が開けると解釈できます。

同じようなことを別方向から言われた感じがしました。


医療はお任せ、してもらって当たり前、から少しずつ考え方を変えていかなければ、

来るべき医療の変化のなかで、満足のいく治療は受けれなくなるのでは、

と常々思っています。


みなさまはどう思われますか?

ピアカウンセリング講座1日目 

2007年11月05日 | 緩和ケア
昨日11月4日(日)は、ピアカウンセリング講座の1日目を実施しました。

11月1日には他の講演を行っていたり、

11月24日の講演会の準備とピアカウンセリング講座の準備も同時併行でしていました。

ギリギリまで準備がかかりました。

なんといっても、頭が混乱してしまうことが大変で、

他の講演依頼も含めて、たかだか4個の講演講座を抱えたくらいで、

キャパがギリギリになるようではいけませんね。

と、ちょっと反省しつつ。

でもなんとか無事、1日目の講義を終えることができました~。

メインのカウンセラー中川先生の講義


新たな気付きや、納得できることがあり、とても勉強になった、

と受けてくださった方から感想があったり、

一番初めに講演していただいた梁先生


楽しく勉強できたと感想がありました。


私とひまわりの会代表の中村さんはちょこっと司会と挨拶をさせていただきました。



とにもかくにも1日目が終えれてほっとしています。

次回11月17日の2日目はもうちょっと落ち着いていられることでしょう。