傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

お酒

2006年03月31日 | 在宅ホスピス
お酒好きの人は最期までお酒を飲みたいんでしょうか。

私はお酒が好きですが、最期まで味わいたいと思うかどうか、想像できません。


鳥取にあるホスピス「野の花診療所」では好きなお酒を飲んでもらおうとするアイデアがあります。

かき氷に好きなお酒を薄くかけて口にするという。もちろん医師との相談が前提ですが。

飲み込む力が弱ってきた人にとって、水をごっくんと飲むこともたいへん。

かき氷なら口に入れたら自然と溶けて、水分をとりやすいのだそうだ。

そこにお酒をかけるなんて、粋ですよね~。素敵だと思います。


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あと1日

2006年03月30日 | Weblog
明日でもう3月も終わりです。

早いものです。

3月は年度末、卒業などの区切りの季節でもありますね。

そして2006年3月末というのは私が自分で作った一つの区切りでもあります。


昨年会社を立ち上げたものの、途方も無い道のりを考えると足がすくんだ事があって、

会社設立当初は体の不調に悩まされました。

そんな時、いつも相談している経営コンサルタントの先生に、

「そんなこと考えながらだと進まない。今は目前の事項を進めていって、半年後の3月末に考え直したらどうか」と。

そうするとふと気が楽になって、その次の日から体の不調がなくなったんです(苦笑)。

3月末には極端な話、GOかNO GOかの選択を考える、そして仕事の方向性を再度考えようと思っていました。


顧客がいるので、GOかNO GOか、というとGOを選びますが、

仕事の方向性をどうするかがさっぱり決められず、困っています(笑)。

明日までにこだわる必要は無いですが、自分で決めた期限は明日です。

頭で考えてもぐるぐるスパイラル様に廻っているだけのような気がするので、

紙に書いて、声に出して考えてみます。

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痛みの緩和

2006年03月29日 | 医療関連
外来でオピオイド(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)を使った疼痛緩和治療を受けている人って、

毎日変わる薬の量や、痛みのとれ具合を見て、

自分の痛みがどんな状態にあって、薬の量は適当なのか、

なんて興味ある人ってどれくらいいるでしょうか。

医師任せの人は違うでしょうし、薬と自分の体に興味を持っている人は意外に少ないのかもしれません。


信頼できて腕のいい医師を探す、ということは大切なことかもしれません。

でももっと自分の体というのに興味を持って、向き合ってほしいなと思います。

そうすれば自分で痛みの治療に参加していこう、という気になるかもしれないです。


とは書いたものの、やっぱり難しいかもしれないですね(苦笑)。


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さくら

2006年03月28日 | Weblog
さくらの枝を買ってきました。

スーパーの入り口に売っていたんです。

かわいいつぼみがたくさんついてて、ちいさなピンクの花も咲き始めています。

さくらをいれたフラワーベースの前に座り、ふと顔がほころぶ。


お見舞いには花が付き物。とても素敵な慣習ですよね。

入院している人にとって、花をみることはひとときの安らぎになります。

フラワーセラピーという言葉もあるくらい、花は人を和ませてくれます。


「1日ね、この窓から見る変化のない景色と、天井ばかりを見てて、もう飽きちゃったわ・・・」

と言っていたあの人に、届けたいな、とふと思いました。

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できること

2006年03月27日 | Weblog
家族の誰かに最期が近づいてきたとき、

家族は何もできずただそばで見ているしかない、

何かできることはないのかしら・・・。

こんな感情を持つ家族は多いです。

そばにいて、声を掛け、それでも本人にとっては大きな心のよりどころになっていたりするもの。

でも実感がないですよね。


そんなとき、皮膚をさする、というのも本人の心に訴えかける手段なんです。

体の部分は問いません。

マッサージとは違う、タッチセラピーと呼ばれたりします。


最期になると話もできなくなり何もすることができなかったけど、

タッチカウンセリングをしていると本人の表情も柔らかくなった気がするし、

何よりも自分自身がケアをしている実感があった。と。

これって家族が全人的なケアに参加しているって実感させるいい方法なのだと思います。

その後に訪れる悲嘆の過程にもいいのかもしれないと思います。


家族とのコミュニケーションは何も言葉だけじゃないんですね。

当たり前すぎることに気付きました。

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薬剤師さんに教えてもらって・・・

2006年03月24日 | 薬剤師
外科の先生がね、抗がん剤の治療をしましょう、って言ってくれるんだけど、

痛くて痛くて、もうどうしようもない。とても治療どころじゃない。

って話を、薬をもらいに行った時薬剤師さんに話ししたら、

今はいい鎮痛剤がたくさんありますから、まず痛みをとって、それから治療された方がいいですよ。

って言ってくれたんです。

その話をもとに先生と相談したら、オピオイドを使うようになってくれて、

それからは痛みもとれて、と~~っても楽になりました。

あの時の薬剤師さんの言葉のお陰♪


薬剤師としてはうれし~い話ですが、

医療全体で見るとちょっと悲しいお話。


でも声を出して、訴え、悩みを表出させれば、よくなることもあるんです。

希望はあるんですね。


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体と心

2006年03月23日 | 在宅ホスピス
がんの痛みがある人は抑うつ状態に陥りやすい。

というデータがあります。

痛みがあるために、生きている価値がないと感じる、

気分が落ち込む、

痛くて夜も眠れない・・・

こんな状態が続いたら、だれでもうつになります。

そうなると最悪のスパイラルに陥るような感じですよね。


TVのCMでうつ病の患者を掘り起こすものがありますね。

木村多江さんが訴えています。

「それ以上がまんしないで下さい」

私は一瞬、がんの痛みに対するメッセージかと思いました。


うつにしてもがんの痛みにしてもがまんするのはツラいこと。

もっと声に出してほしいですね。

よく眠れない

2006年03月22日 | 在宅ホスピス
不眠症の人は多いなと実感します。

私は今は気力体力共にギリギリの状態でやりくりしているので、

ベッドに入ったら幸いにして3分以内には寝れますが、世の中に眠れない人はたくさんいます。

心配事があったり不安なことがあると余計眠りは妨げられます。

一度がんになったことがある人が、少し体が不調になると、

「再発したら・・・」と異常にその不安は増し、眠れなくなります。


昔、営業をしていた頃に眠れない日が時々ありました。

ハルシオンを枕元に置く日々でした。

眠れないのはほんとにツラいんです。

眠れないなんてこと、生まれてこのかた味わったことがない、なんて言う人には、

到底理解できないと思います。


睡眠薬に頼ることもよしとし、ゆっくり眠りましょう。

笑顔が見たいから

2006年03月20日 | 在宅ホスピス
緩和ケア、ホスピスなどに携わるスタッフは、時として心の負担も大きくなります。

相手の心に寄り添い、ケアをすれば、仕方のないこと。

ハワイのホスピスにいた頃、メディカルソーシャルワーカーの話を聞いているとき、あなたの仕事は大変ねっていったら

患者さんが「ありがとう」って喜ぶのをみたら、全てのいやなことは吹き飛ぶのよ

その感謝があるから続けてこられたし、この仕事が好きなの。

ってうれしそうに話してくれました。


確かに「あなたに来てもらってよかった」

「話を聞いてもらえてよかった」

「おかげさまで気持ちが楽になりました」

という言葉と笑顔をもらうと、疲れなど吹っ飛び、こちらも感謝の気持ちでいっぱいになります。

その笑顔が見たいから、みんながんばっているんですね。

お薦め著書&ブログ

2006年03月17日 | 在宅ホスピス
人によって、がんによる痛みの治療程度は違うと感じることがよくあります。

痛みが管理できている人、できてない人、

未だオピオイド(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)に抵抗のある人。

最後の「オピオイドに抵抗のある人」は本人の意識改革をすれば改善の余地がありますが、

でもなかなかそれを訴求することが難しい。

信念にも近い考え、ほとんど洗脳ですね、を変えようとすることは困難極まる作業です。

特にある程度年を重ねると、富士山くらいの山になってて、とても動きそうにありません。

それは日常でも同じことです。

そこで、武田文和先生(現 埼玉医科大学客員教授。元 埼玉県立がんセンター総長)に、どうしたらいいか相談しました。

・・・武田先生は、今から20年前、世界保健機構(WHO)の「がんの痛みからの解放」という本の出版に携わられました。

がんの痛みの治療をはじめて日本に紹介した先生です。・・・


そしたら、一般の人向けに書いた著書やさしいがんの痛みの自己管理「やさしい がんの痛みの自己管理」(武田文和 著 医薬ジャーナル社)

という本を薦めていただきました。

早速購入して読んでみると、A4版で大きくわかりやすい内容で、これを活用したいと思います。


そんな武田先生もがんの痛みの治療というブログを書いています。

そこでもがんの痛みの治療を、広く正しく啓蒙しようと綴られています。

「やさしい がんの痛みの自己管理」も先生のブログも、参考になると思います。


で、さらに3月15日のブログには、光栄なことに私のブログを紹介していただきました。

とてもうれしいことです。

みなさんも是非読んで下さい。