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傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

社会に出る

2008年02月05日 | 医薬品関連
私が製薬会社時代に手塩にかけた?抗がん剤が承認されました!


その薬が日本にもちこまれた時を子供が誕生したと仮定すると、

私は生まれてすぐの乳児から、・・・そうですね中高生くらいまですくすく育つように環境を整えて頑張りました。

その後は会社を辞めてしまって、その薬に関わることはなかったですが、

高校を卒業したこと、大学へ入学・卒業したことを人づてに情報を仕入れていました。

影ながら成長を追っていたというところでしょうか。

そしてついにこの度社会へ出ることになった、という話を聞いた。という感じです。例えていうなれば。


嬉しいですね~。

社会に出ても心配です。

きちんと仕事ができるかどうか(笑)


きっとずっと見守っていくと思います。

抗がん剤

2007年10月26日 | 医薬品関連
私の作った「もしもしがん手帳」の中に、抗がん剤治療のことを、

薬物療法

と言っています。

最初の原案では化学療法と書いていましたが、いやいや違う、と思いなおし変えました。

その理由はというと、



化学療法と呼ばれたのは、まさしく化学な医薬品だったから。

でも近年これに加えて、抗体療法というのが加わってきました。

抗原抗体反応、って聞いたことありますか?その抗体です。

がんの細胞に特異的にある「何か」を抗原とし、その抗原に対する抗体を、単体で大量に生産して体に投与すると、

そのがん細胞を狙って攻撃するのでがん細胞が死滅する、というものです。

わかりにくいでしょうか。

その細胞だけを狙っていくので効率がいいって、なんとなく想像できますよね。

恐らく今後その抗体療法が増えて、従来の化学的な医薬品より多くなる日が来るかも、

といわれています。

そうすると、化学療法と言う言葉がそぐわなくなると、

で、薬物療法にしました。

それだけではないんですが、大きな理由はここです。

今回の日本癌治療学会でも、抗体療法がどんどん市場に増えていくだろう、

という話題がでていました。その前の治験が遅れるという問題はあるものの。


本当にがんの治療は急速に進み、新たな方法もたくさん生まれています。

そんな中、私は広く勉強しないといけないなと、思いました。

入眠剤

2006年02月09日 | 医薬品関連
アメリカではここ数年、入眠剤の使用が伸び続けているそうです。

2000年から60%も増えているとか(IMS HEALTH)。

すごい伸びですね~。主にAmbienという薬の伸びが大きいらしいです。

日本ではマイスリーとして売られています。

不眠症の人は日本でもアメリカでも増えているんですね。


しかし、統合失調症あるいは躁うつ病に伴う不眠症に有効性は期待できないのに、

安易に処方されているのでは、との警告も発信されています(NY Times)


翌朝以後に眠気が続いたり、

服薬後短時間の記憶喪失になる、という副作用があります。


短時間の記憶喪失って結構怖いんです。

マイスリーではないですが、他の入眠剤を飲んだ私の友人が、

朝起きたら電話と開いた手帳が置いてあって、

全く見覚えのない、待ち合わせ日時と待ち合わせ場所が手帳に記されていたそうです。

夜中に誰かに電話して約束したようだと。

・・・!!

気をつけたいですね。

いろんな方法で薬を取ろう

2006年01月30日 | 医薬品関連
米国で肺吸入型インスリンが承認されたというニュースをみました。

また先日、肺吸入型のフェンタニル製剤の開発を日本でも検討に入ったとのニュースがありました。

肺から吸収するメリットは、

口から飲む場合に比べると血中に移行する速度が極めて早いこと。

薬を飲んだ時には薬が血中に入る前に一部が代謝されてしまいますが、その代謝を免れることができるため投与量は少なくても効くこと。

など。

特にがん性疼痛のうち突発的な痛みに対して、即効性のある肺吸入型フェンタニル製剤は大変期待されます。


こういった経口ではない吸収経路の薬は今後増えてくると思います。

そういえばインフルエンザウイルス感染症の治療薬としてタミフルが有名ですが、

実は肺吸収型のリレンザという薬があるんです。

売り上げはタミフルの方が多いのは、この投与経路がなじみなのかそうでないのかの違いがあるんですね。


さまざまなメリットのある経口以外の投与経路の薬、

なじみのあるものにしておきたいですね。

海外先行

2006年01月05日 | 医薬品関連
アステラス製薬が世界で初めての低ナトリウム血症治療薬を米国で承認取得…。

そんなニュースを読みながら、最近日本の大手製薬会社は、

臨床試験(治験)のしにくい日本を後回しにして先に海外で試験をし、承認を得る。

それから日本で日本人を対象に安全性と有効性を確かめて、承認申請後、上市する。

という絵がみられるようになったなと、思い起こしておりました。

なぜ海外で先に試験をするのか、その利点は

海外の臨床試験でかかる費用はそれほど高くはない

国民が臨床試験を受け入れやすく症例数が集まりやすい

臨床試験が医師の成果として評価されること

海外既承認薬の方が日本での審査が短縮される

・・・・・・・などまだまだあって書ききれません。

随分前から治験の空洞化などと危惧されてきたことではありますが、

こうだんだん現実味を帯びてきた感があります。

こんなことでいいのか!?と思いつつ、

でも日本の臨床試験を思うと妙に納得できたり。

なんだか悲しいですよね。

承認されていない薬

2005年12月28日 | 医薬品関連
欧米で臨床試験を終え、承認されてはいるけれど、日本ではまだ承認されていない医薬品があります。

この新しい薬が今ほしいと思う患者さんはたくさんおられます。

そこで個人輸入して使うという手段があります。

社会問題になったりしてしばしば問題にされますね。


現在の抗がん剤の新薬は、モノクローナル抗体が多い。

モノクローナル抗体は切れ味がいいですが、その半面で特定の細胞をターゲットにしているため、細分化した特定の疾患によりよく効くという特徴もあります。

だから本当にその薬に適しているのかよく調べた上で使うべきです。

注射薬だと自分で投与できないし、いずれにしても担当の先生によく相談した方がいいですね。